DT SWISS RC46H SPLINEの入手と修理

DT SWISS RC46H SPLINEの入手と修理

DT SWISS RC46H SPLINEの入手と修理

先日オークションで購入したホイールの修理をしました。もともとは、市販ホイールでパワーメーターを組み込めるものを探していたのですが、落札してみるとスポークが損傷していました。とり急ぎは修理してみたのですが、今回はその顛末をまとめてみます。

なぜ、このホイールを入手したのか?

パワーメーター付きのホイールはいくつか組んではみたのですが、ストレートスポーク対応のハブ型パワーメータである、PowerTapGSの廃盤の噂があり、だんだんと流通が悪くなってきたため、現行のホイールへの交換修理を含めて、いくつか確保していた経緯がありました。

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米国内の直販サイトではセールもあり既に売り切れていますが、日本代理店でも大幅な価格改定[1]があり、現時点でもまだ在庫があるようです。米国よりは割高なものの、PoweTapGSの日本国内価格ベースも49%(=63,800/130,000)[1][2]引きのセール状態が続いています。

PowerTapGS = DT SWISS 240S

PowerTapGSは、ハブ自体はDTSWISS 240Sの流用品で、基本的なメンテナンスパーツについは互換性がある、24Hのストレートスポーク専用のハブです。今回は市販ホイールへの組み込みを考えて購入してはみたものの、完組ホイールでリア側が24Hのホイールのは意外と少なく、マビックやフルクラムなどの大手メーカのホイールでは適合するものは、なかなか見当たりません。

ただし、DT SWISSから販売されている完組ホイールについては、市販ハブとおなじリアが24Hのものが数多くラインナップされています。既ににDT SWISSの市販リムであるRR441のホイールは組んであるので、できればデュープリムなどの違う感触のでDT SWISSホイールのセール品を狙っていました。

STEP1 : オークションで発見・購入

以前からDT SWISSホイールのセール品を狙っていたものの、ディープリムの製品はタイミングが合わず、なかなか購入できまでんでした。そんなある日、オークションで中古でリア24HのDT SWISSデュープリムホイールが出品されていたので、試しに購入してみました。

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出品者は、近くの中古ショップであったため、落札後取りに行きました。送料が無料なのと、いろいろポイントもつく日に購入できたので、実質的にはかなり安く購入できました。

STEP2 : ホイールの確認

店頭で受けっとってみたものの、自宅に帰ってから確認してみると、フロントのスポークの1本に曲がった形跡があるのに気がつきました。なにかしら、事故でもあったのでしょうか。なにかを巻き込んだような曲がりかたです。

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気になって全体的に確認してみると、横振れは0.5mmほどで調整されてはいるものの、おなじスポークの上部にも曲がった形跡がありました。ショップ買取時の状況はわかりませんが、もしかすると、この事故が原因で手放されたホイールかもしれません。

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受け取り時に、店員さんからの説明はありませんでしたが、おそらくショップとしては事故状況もふまえて買い取ったのでしょう。振れはとれていたので、損傷したスポークの交換はなしに調整してから、販売された商品のようです。

STEP3 : 販売店に連絡

受け取り時には気づかなかった、こちらの落ち度はありつつも、購入したオークションの販売店へ以下のような質問をしてみました。

  • スポークが2箇所曲がっており、なにかしらの事故があった商品のようす
  • 商品画像と説明文からはわからなかった
  • 商品引き取り時に店員さんからも説明はなかった
  • 他のショップに修理を依頼、または一部返金や減額は可能か?

すると、直ぐにショップから折り返しの連絡があり、チャット的にいろいろやり取りして、ショップから以下の提案をもらいました。

  • 対応可能なショップに修理の可否を確認してもらい、見積もりを連絡
  • 修理金額を販売店にて負担、もしくは返品にて対応

修理金額は負担してもらえるとのことでしたが、修理の可否については、ある程度想定通りの回答でした。と言うのも、このショップは最近店舗が移転したのですが、その移転に合わせて中古販売のみの業務形態に変更したのを知っていたからです。

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近所ということもあり、このショップで購入したクロスバイクが1台あります。ただ移転後に店舗を訪ねたところ、購入の経緯を伝えても修理を断られてしましました。とは言え、今回の件については、修理または返却も可能との素早い回答で、助かりました。

STEP4 : DT SWISSサービスセンターに連絡

販売店からの回答はもらえたものの、もとからバラしてパワーメーターの組み込む候補として購入したホイールです。また、最近日本にもDT SWISSのサービスセンターが開設[3]されたことも知ってはいたので、まずは連絡をとってみることにしました。

ただ調べてみると、もともとはショップ経由からの問い合わせを基本とするサービスセンターのようです。多少、気は引けたものの、メールにて以下の問い合わせをしてみました。

  • 修理の依頼や見積もりは可能か?
  • 自分で修理する場合、補修部品の入手は可能か?
  • リムやスポークの製品名や寸法を教えてもらえるか?

多少心配はあったものの、こちらもすぐにサービスセンターから折り返しの連絡がもらえました。メールでやり取りした結果、最終的には以下のような回答がもらえました。

  • RC46H SPLINEの補修部品は入手可能
    • ただしスポークは、純正品が5本から注文可能
    • スポーク交換の際には同時にニップルも交換を推奨
    • 補修部品のニップルには、ロック剤が封入
  • DT SWISSが完組ホイール製品の寸法データを開示することはない
    • RC46H SPLINEも例外ではなく、回答できない
    • 純正の補修品が入手可能なため寸法データの開示は不要と考えている
  • DT SWISS製品の場合、公式のスポーク長計算ページ[4]にてリムはハブの寸法データの入手は可能
    • ただし、製品名での検索はできない
    • (完組ホイールも、市販品と同等仕様のハブやリムが使われている意味合いか?)

パワーメータの組み込みにを念頭に、製品の正式な寸法も入手したい思いもあったのですが、非公表とのことで、こちらは断られてしましました。ただ、個人からの問い合わせに対応して頂いただけでも有りがたく、助かりました。

STEP5 : 補修見積もり依頼

DT SWISSのサービスセンターの担当者の方に、今回は補修部品で自分で修理したい旨を伝えて、見積書の発行をお願いしました。見積もりについても、すぐに折り返しの連絡があり、合計金額は送料込みの4233円とのことでした。

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STEP6 : 補修見積書の連絡

発行してもらった見積もり書と合わせ、販売店にも折り返し自分で修理したい旨を伝えたところ、担当者から承諾の回答がありました。修理金額については、即日、見積書ベースの金額で指定口座へ振り込んでくれるとのことでした。

STEP5 : 補修部品の発注

販売店からの承諾が得られたので、DT SWISSのサービスセンターには、正式に補修部品の発注をお願いしました。こちらも、代引きにて即日送付して頂き、ヤマト運輸の商品代引きにて発送されてきました。やはり、日本にカスタマーのサポート拠点があるのは有り難いです。

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ただ、今回個人の問い合わせに対応してくれたのは、たまたまの結果かもしれません。サポートセンターとしても個人からの問い合わせは若干想定外な気もするので、本来はショップ経由でお願いするのが良いと思います。

STEP6 : 工具の発注

完組ホイールの仕様は非公表とはいえ、見積書にスポークの品番が書かれてあったのですが、調べてみました。厚みについては1.25mmと、SAPIMのCX-RAY[8]の0.9mmと比較すると、若干厚めです。DT SWISSのスポーク仕様[5]から類推すると、DT AERO COMP(1.2mm)相当品でしょうか。ただ、若干厚み0.05mm違うので、汎用品ではなく専用スポークの可能性もありそうです。

また、手持ちのホイールのニップルを確認してみたところ、現行のスクエアタイプであるDT HIDDEN PRO[6]で組まれてるようです。いずれにしろ、手持ちの工具では対応できなさそうなので、この機会にDT SWISS製で関連工具を揃えてみることにしました。

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写真にある赤いニップル回しとスポークホルダーはもともと愛用していたものですが、スポークホルダーはCX-RAYなどの0.8〜1.0mmまでのスポークが対象の工具で、今回のスポークには対応できません。今回のスポークに対応できる黒いスポークホルダー(1.0〜1.3mm)と合わせて、ディープホイールに対応できる以下の工具を一通り注文しました。

  • DT SWISS(DT スイス) TOL39201 Tヘッド ニップル レンチ スクエア レッド DT53731238 [TOL39201]
  • DT SWISS(DT スイス) TOL39202 Tヘッド ニップル レンチ トルクス ブラック DT53731239 [TOL39202]
  • DT SWISS(DT スイス) TOL39200 Tヘッド ニップル レンチ ヘキサゴン ブルー DT53731237 [TOL39200]

なお、販売店に工具の負担の可否を確認したところ「出品している状態にて付属していない商品となるため保証対象外」との回答でした。ダメ元での問い合わせでしたが、さすがに工具までの負担は無理なお願いでした。

STEP7 : 修理

注文していた工具も届いたので、早速修理してみました。交換前に、まずはフロントホイールのテンションを確認しましたが、外したスポークを含めて80kgのテンションで組まれていていました。若干ゆるめのテンションです。

修理にあたっては、念のため、このホイールが販売されていた時期であろう2014/2015年度のマニュアル[7]を参照しましたが、構造的には現行品と変わりはありませんでした。フロントのハブは、良く言えば市販のハブより軽量化されている感じがするものの、悪く言えば普及グレードの350ハブ程度の質感です。

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キャップをスライドさせ、問題のスポークを外してみたところ、側面からから追突でもされたのでしょうか、結構曲がっています。単純な巻き込み事故でもなさそうです。急に心配になって、いまさらながらハブとリムへの影響を確認してみましたが、目視レベルですが、幸いなことにクラックなどの損傷まではないようで、一安心です。

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意外と曲がっているのには驚きましたが、駆動するリア側ではなく、フロントホイールであったのが幸いな感じです。いずれにしろ、あとは、補修で取り寄せたスポークに交換、いったん同じテンションにあわせ、振れ取り台で補修状況を確認して、修理完了です。

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乗ってみてどうだったか

修理後にホイール重量を確認してみたところ、リムテープなしでの総重量は1699g(=フロント:752g + リア:947g)と思ったほど軽くはありませんが、重くもない感じです。修理が終わったので、近所をかるく走って感触を確認してみました。

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平坦で試走してみたところ、停止状態からの踏みごごちは重くなく、若干軽さが感じられます。35kmほどで、しばらく巡航してみたのですが、さすがにアルミディープリムのようなホイールが勝手に進むような強い遠心力は感じられないものの、速度は落ちにくい感触があり、速度の維持や速度の上げ下げについても、快適な感じです。

登坂については、リムの重さは感じられず、それほど苦手な印象はありませんでした。ただ、剛性感については、期待していたほどではなく、通常のステンレススポークらしい反応です。ディープリムとして期待した剛性感については、やや期待はずれでしたがも、もう少し全体的にテンションをあげてみると、違った感じになるかもしれません。

いずれにしろ、もう少し乗り込んでみて、感触が良さそうであれば、パワーメータ対応のディープリムとしてPowerTapを組み込んでみたいと思っています。