Bianch Mega Pro のオーバーホール (ヘッドセットとBB交換)

Bianch Mega Pro のオーバーホール (ヘッドセットとBB交換)

Bianch Mega Pro のオーバーホール (ヘッドセットとBB交換)

ここ最近、ダンシングをしながらハンドルに体重を乗せると「ギシギシ」とした異音が鳴るように鳴りました。異音の解消には、原因を特定する必要がありますが、なかなか厄介な問題です。。シッティングで、普通に走行している分には気にはならないのですが、久々のオーバーホールがてら、異音を解消してみました。

ペダルとホイール交換

異音は感覚的にはハンドル付近から発生しているのですが、異音原因の特定は意外と難しく、感覚的な発生源と異なることが経験則的に多いです。そのため、まずは整備が簡単な、ペダルやホイールの交換から確認を進めていきます。

装着していたLOOKペダルは旧型のKEO BLADEだったので、以前に購入しておいた新型のKEO BLADEへの交換です。この機会に新旧のKEO BLADE違いへの期待を含めての交換です。

しかし、残念ながら異音の原因はペダルではなく、新型に交換しても異音は治りませんでした。ペダルに引きつつづいて、ホイールも交換してみましたが、ホイールによる変更でも異音は変わりませんでした。

また、期待していた新型のKEO BLADEも、良くいえば旧型と遜色ない感じで、新型ステンレスプレートの違いなどは体感できない感じです。

コラムスペーサー交換 (カーボン → アルミ)

ペダルとホイール交換後も異音は治らず、異音の音質も変わりません。異音は相変わらず感覚的にハンドル周りから聞こえるので、続いてはステム周りを確認してみました。こちらもまず整備が簡単なカーボンスペーサーが摩耗してるのかも?と、ステムの再び締め付けがてら、スペーサーにアルミ製に交換してみました。

カンパ標準付属のカーボン製のステムキャップは、元々取り付け時には利用できる強度はありません。異音の原因の可能性もあるため、通常のアルミで強度のあるステムキャップで組みつけます。

ただし、アルミスペーサーに交換してみたものの相変わらず異音は治らず、音質も変わりません。カーボンスペーサーや締め付けトルク不足が原因の異音ではありませんでした。

ステム交換

続いて、ステム自体を交換してみました。今回は、色違いの同形ステム(ITM BigOne)に交換して様子を見てみます。当時でも剛性が売りのステムでしたし、外してみて、ステムやハンドル周りにクラック的なものも確認できませんが、原因特定のため交換してみます。

しかし、ステムを交換しても相変わらず異音は治りまらず、音質も変わりません。ステムやハンドル周りが原因の異音ではありませんでした。

ヘッドセット交換 (ベアリングのみ新品に)

続いて、ヘッドセット周りの確認です。ヘッドセットごと交換とも思いましたが、、ヘッドワンは虫食いもクラックもなく綺麗な状態でした。ヘッドチューブの部分も、目視的にはクラックもありません。

ベアリングについても、多少グリスが切れかかっていたものの、問題はなさそうでした。ただし、せっかくの交換の機会なので、ベアリングだけ新品(HS-RE005)に交換してみました。

ちなみに、シマノもそうですが、カンパにいても現在でも1インチのヘッドセットは、現在でも新品で入手可能です。また、シマノのヘッドセットはスレッド専用でサードパーティパーツを必要としますが、カンパのヘッドセットはアヘッド対応の純正パーツも付属しているので助かります。

ただし、ベアリングを交換し、再度締め付けを調整し直しても異音は治らず、音質も変わりません。異音は感覚的にはハンドル周辺から聞こえているものの、一通りの確認を終え、どうやらハンドル周りに異音の原因はなさそうです。

BB交換 (異音の原因)

感覚的には、ハンドル周りから聞こえていた異音ですが、ハンドル周りは総点検してみても問題がなさそうでした。もし、ハンドル周りに原因があれば、今までの交換作業の中で、少なくとも異音の音質に変化があったはずです。

感覚的な発生源とは違いますが、続いてクランク周りの点検に入ります。1990年台後期のロードバイクですので、クランク周りは昔ながらのスレッド(ITA)かつスクエアーテーパー式のBBです。

外したBBについては、手で軸を回した限りではゴリ感などはなく、回転もスムーズでした。BB周りフレームを確認してみてもクラックなどもなく一安心です。ただし、ダンシング時の異音原因につながりそうな駆動部で、せっかくの機会ですので、メンテナンスがてら買い置きしていた新品と交換します。

結論的には、体感的にハンドル周りから聞こえていた異音は、このBBの交換作業により治りました。BB交換の作業の中で、元々のBBやクランクの取り付けが甘かったわけでもなく、クランクの回転自体もスムーズではありましたが、今回のかすかな異音につながるガタがBBにあったのが原因でしょう。

BBについては、覚えている限り交換した記憶がないので、20数年ほぼノーメンテナンスで頑張ってくれました。とくに、この当時のカンパのレコードグレードは、ブレーキは強度的、BBは耐久性的にあまり良い印象がないので、現在でもコーラスグレードのBBが、新品で入手できるのは有難い限りです。

最後に

異音については、やはり感覚的な発生源から原因箇所を特定するのは、なかなか厄介な問題です。今回は、感覚的な発生源はハンドル周りでしたが、結果的には感覚からは離れたBBが異音の原因でした。異音の解消については、感覚的な発生箇所を頼りにしつつも、一つ一つ原因候補を潰していく地道に作業が、結局のところ近道な解消方法となります。

また、今回はのダンシング時の異音は、久しぶりにオーバーホール的なメンテナンスの良い機会となりました。1990年台のフレームですので、1インチのヘッドセットと、スレッド式のBBは最近のロードバイクでは廃れてしまった規格です。ただし、今回の異音原因であったBBにやヘッドパーツなどについては、シマノ、カンパともに現在でも新品の部品が購入できるのは有難い限りです。これからも、末長く乗っていければと思っています。