最近、KG231の整備をしているときに、ブレーキ台座が多少ガタついていることに気がつきました。もしかすると、結構前から発生していたのかもしれませんが、走行中に体感できるようなガタつきではなかったため、いままでまったく気がつきませんでした。 なんだかんだ20年近く乗ってきたロードバイクですが、走行に問題となりそうな故障が発生したのは、はじめてです。とくに今回はブレーキ部分と致命的なので、そろそろ限界と感じつつも、とりあえず応急処置をしてみました。 ガタつきの具合 ぐらつきの状況を説明すると、ブレーキをかけると台座が時計方向にちょっと動いて、離すと半時計方向にちょっと戻るようなガタがありました。写真のように台座のガタの隙間は0.5mm程度、角度の移動にすると0.5度ぐらいのガタが出てしまってます。 この当時のLOOKのフレームは、その当時の下一桁の数字(1)が示すようにアルミラグ+カーボンチューブのフレームですが、ブレーキ台座についてはカーボンチューブとカシメ工具で取り付けられてるようです。おそらく工法的には、接着とカシメの両方で固定されているのでしょうか。 工具などでカシメればと思いましたが、カシメ部自体にはガタがなさそうです。工具の過度な圧力での、カーボーンチューブへのダメージも気になります。とりあえず、このガタがこれ以上大きくならないような、応急修理を試してみることにしました。 瞬間接着剤で応急処理 最初は、プラモデル工作用途のパテやプラ板などでの補強を考えてみたのですが、ガタの隙間的には0.5mmほどで、どちらの装填するのは難しそうでした。最終的には、粘度の低い瞬間接着剤を流し込んでみることにしました。 瞬間接着剤は、タミヤの使い切りタイプです。これを、ブレーキレバーを握りこんで、ブレーキ台座の隙間に流し込みます。粘度がかなり低めなため、隙間には入り込みやすいのですが、ちょっと接着されるまで時間がかかる感じです。 瞬間接着剤が固まるまで、ブレーキレバーを握り込んでアルミ台座を固定します。いったん固定されれば、あとはブレーキ台座のすべての方向から、瞬間接着剤を流し込んで、素人考えながら徹底的(?)な固定を試みてみました。 しばらく乗ってみて 固定後に、ブレーキレバーを握ったり離したりしみてましたが、操作によってブレーキ台座が動くことはなくなりました。瞬間接着剤が、うまい具合に隙間を埋めてくれて、接着してくれたようです。 そのあと、近所を試走して、通勤や80kmほどの山岳ロングライドにでかけてみましたが、応急処置としてはうまく修理できているようです。 ブレーキ部分は想定以上の力が入る部分ですが、今回握った状態で固定しているので、実際にはブレーキを離したときにブレーキ台座が戻らない役目を接着剤が果たしてくれている状態です。 この時代のLOOKのフレームは、アルミとカーボンチューブを組み合わせる製法なので、クロモリやアルミなどの溶接と比べると、どうしても工法的には弱いところがあるのでしょう。 さすがに20年ほど乗っていると、その当時のLOOKらしさのバネ感はすっかりなくなってしまいましたが、それを差し引けばフレーム的な強度は問題ありません。とは言え、またブレーキなど致命的な問題がでたら、さすがに寿命かなと思います。それまでは、またガンガン乗っていこうと思っています。
Panasonic OCC43 ブレーキの最適化 (TEKTRO R525 → Campagnolo デュアルピボット)
最近はTEKTROのブレーキレバー(RL340)とブレーキ(R525)の組み合わせで乗ってたのですが、大雨の日にかなり止まりにく事がありました。結構な大雨ではあったのですが、かなり強くブレーキレバーを握っても、ぜんぜんブレーキ感がなくヒヤッとした思いをしました。 最近は雨の日には自転車通勤をすることはないのですが、どうしても通勤中に雨になってしまうことがあります。そのため、今回の11速化と合わせてブレーキも見直しました。現状のTEKROブレーキから、カンパニョーロのブレーキへの交換です。 ブレーキレバーとブレーキの関係性 このロードでは、もともとは旧式ブレーキレバー(BL-6400)をつかっていました。旧式のブレーキレバーにはリターンスプリングがありませんので、アーチがしっかり戻るように、現状のTEKTROブレーキ(R525)のようにバネレートが高いブレーキとは相性がありました。 しかし、交換したTEKTROのブレーキレバー(RL340)は、現行のシマノ(SLR系)ほど強力ではないものの、リターンスプリングがあるタイプです。いま考えると、RL340に交換したことで、ブレーキレバー側のスプリングとの相乗効果で、引きが重くなってしまってました。 現行のブレーキレバー側のスプリングの強さは「シマノ > カンパ = TEKTRO」、ブレーキ側のパネの強さは「TEKTRO >= カンパ > シマノ」といったところでしょうか。TEKTROはブレーキ専業メーカであるため、ブレーキケーブルを含めて他社コンポとの組み合わせを考慮すると、ブレーキのバネを強くせざる負えない背景はありそうです。 ブレーキの交換 (R525 → Campagnolo Skeleton) ブレーキの引きを軽くするにはブレーキ側か、レバー側のバネを弱める必要があります。このロードの最初のブレーキ(RX100 BR-A550)の時代には簡易的なバネの調整機構[2]があったのですが、今回のブレーキ(R525)側にはそのような機構はなく、バネ自身の調整になりそうです。レバー側(RL340)についても、調整というよりはスプリングを外すことになり、やはり面倒になりそうです。 いずれにしろパーツの交換や調整が必要になるため、今回は手っ取り早くブレーキを交換することにしました。選んだのはカンパのSkeletonで際廉価品のデュアルピボットブレーキです。11速化でブラックパーツの比重がふえたので、ブレーキもブラックに交換です。 TEKTROのブレーキレバー(RL340)は、カンパニョーロと同じくレバー側にキャリパーのクイックリリースの機構があるので、レバー側のスプリングの感触も近い、カンパニョーロのブレーキへの交換です。 シマノの現行のブレーキ(NewSuperSLR)は、今回レバー(RL340)との組み合わせ的にはバネレートが低すぎるかと思い、今回の選択から外しました。 TEKTROブレーキのバネレートは? 交換前にTEKTROのブレーキレバー(RL340)のバネレートを計測してみました。計測には、ホイール重量の計測などに利用している、吊りはかりを利用しました。 計測してみると、各社ともバネの太さに差はないのですが、TEKTROのバネだけ3重巻きで明らかにバネ感が強く、数値的にも他メーカの倍以上の数値でした。シマノについては経年劣化もあるので微妙なところですが、カンパより若干バネレードが今回カンパに比べるとシマノの方が弱い傾向はあるかもしれません。 型番 BR-7700 (Super…