シマノのロードシューズは、性能、快適性、耐久性のバランスが非常に良く定評があります。特に「SH-RC703」は、同社のハイエンドモデル「S-PHYRE RC903」の技術を継承しつつ、より手頃な価格で高性能を実現したミドルグレードモデルとして人気を集めています。 シマノのロードシューズ初代モデルのRC7(SH-RC700)を2016年の発売以来愛用してきましたが、長年の使用によりかなり傷んでしまい、デザインも時代遅れになってきたため、SPD-SL用の新しいシューズを探していました。 シマノの上位モデルのロードシューズは、これまで派手なカラーリングのデザインが特徴でしたが、今回発表された4代目となるSH-RC703は、シンプルで洗練されたデザインに一新された点が、今回の購入の決め手となりました。 ベーシックなデザイン – シンプルでスタイリッシュ SH-RC703は、RC9シリーズをはじめとするこれまでのシマノロードシューズに見られた派手なカラーリングから一転し、よりベーシックで落ち着いたデザインが採用されました。前モデルのSH-RC702のグラデーションカラーデザインから、モノトーンの単色デザインへと変更され、すっきりとしたフォルムと洗練されたシルエットが特徴です。 このシンプルなデザインは、初心者からベテランまで、幅広い層のサイクリストに受け入れられるでしょう。また、ツートンカラーのデザインが多いシマノロードシューズですが、SH-RC703では、アッパー部とヒール部で同一の素材を使用することで、より一体感のある仕上がりとなっています。 BOAダイヤルの採用 – ベルクロと樹脂パーツの削減 SH-RC703には、微調整が可能なBOAダイヤルが2つ搭載されており、走行中でもライド中の足のむくみや締め付けすぎを、片手で簡単に解消できます。2つのBOAダイヤルは着脱は面倒ですが、ロングライドを考えると、足首と足の甲部分を、個別に調整できるのは、やはり便利です。 パワーゾーンレースガイドは、シマノロードシューズの特徴ではあったのですが、上位モデルのRC9を踏襲し、本モデルから廃止となりました。また、ベルクロと樹脂パーツの廃止は、近年のロードシューズのトレンドとなっていますが、適材適所での樹脂パーツの採用は、シマノらしい質実剛健的さが感じられます。 独自のサラウンドラップ構造 – シュータンの廃止による快適性 最近のシマノロードシューズ、独自のサラウンドラップ構造が採用されているのが特徴です。圧力が均等に分散されるため、長時間の使用でも足が疲れにくく、アッパーがシームレスに足全体にフィットします。 ペダルにパワーを効率的に伝えるとともに、長時間のライドでも快適性を損なわない設計です。また、サラウンドラップ構造の採用により、従来のシュータンは廃止され、何よりシューズの着脱がしやすいのがメリットです。 カーボンソールの剛性感 – ダイレクトさと快適さの両立 SH-RC703は、ソール剛性は10とやや控えめですが、剛性に優れたカーボンソールが採用されています。踏み込んでみると心地よいダイレクトな剛性感があり、適度なシューズ全体の剛性感も、足裏全体の踏み込みをサポートしてくれています。 外面的には、初代モデルのSH-RC700や他社モデルのような、ソール全体がカーボン剥き出しのデザインではなく、ペダリングの接触面となるクリート部以外は保護されています。外面的には、いかにもカーボンソールなデザインではありませんが、内面的にはヒール部まで一体成形されたカーボンソールで覆われています。 カーボンソールは中抜きされており、クリート部までコンポジットナイロンソールの部品が嵌め込まれています。カーボンソール特有のパワー伝達のダイレクト感を提供つつ、必要以上に硬すぎないため、ロングライドでも快適に使用できる絶妙なバランスを実現されています。また、剛性感だけではなく、雨天時や洗浄時などの耐久性も期待できそうです。 WIDEモデルの選択肢 – ロングライドや冬季でも快適 幅広の足を持つライダーにとって、シマノのWIDEモデルの存在はありがたいラインナップです。SH-RC703も通常モデルに加え、WIDEモデルも展開されています。シューズのフィット感は、快適なライドに直結します。特に、長時間のライドでは、適切な幅のシューズが足の疲労を軽減するため重要です。 個人的に、シューズを選択する最重要事項は、「足が痛くならない」快適性です。また冬場には、厚手のソックスを履くことも多いため、WIDEモデルの選択肢は、通勤など、通期で使用するライダーにとって非常に有用な選択となります。…
LOOK KEO BLADE (2024)インプレッション – KEO MAXとの違いは?
10年ぶりのフルモデルチェンジとされるLOOK KEO BLADE (2024)を、期待を込めて購入してみました。プラットフォーム幅の縮小による踏み心地の変化と、クリップインの向上に期待しての購入です。 結論から言うと、従来はKEO MAXとKEO BLADEは明らかな別モデルのような感覚でしたが、今回のKEO BLADEは両者の中間、もしくはKEO MAXの上位互換といった感じのオールラウンダー的な進化です。 KEO BLADE (2024)は、KEO MAXの踏み心地の良さと、従来のKEO BLADEの剛性を兼ね備えています。踏み幅や踏み心地の変化、着脱性の向上は特筆すべき点ですが、従来のプラットフォーム幅の安定感や、踏み心地の変化に違和感を感じるかもしれません。 歴代KEO BLADEの比較 前回のフルモデルチェンジのKEO BLADE 2(2014)以降は、2018年の踏み面のマイナーチェンジのみに留まっていましたが、今回はプラットフォーム全体が変更され、踏み面となるプラットフォーム幅および形状が一新されています。 KEO BLADE (2024) KEO BLADE (2018) KEO BLADE2 (2014) プラットフォーム幅 64…
SHIMANO SH-RC302レビュー – シンプルかつトレンドが詰め込まれたエントリーモデル
シマノのRC3は、2021年にラインナップされたシマノノレーシングロードシューズで、上位モデルから多くの機能を受け継ぎ、エントリーモデルの枠を超えた充実した機能を備えたロードバイクシューズのグレードです。今年、2代目モデルとしてSH-RC302にリニューアルされ、初代モデルのSH-RC300への改善点もあり、今回購入してみました。 今回のSH-RC302も、RC3グレードらしい価格帯を超える品質と機能性は維持されています。レースグレード向けの改良により価格向上はありつつも、全体的な剛性感やチープな部分は改善されており、コストパフォーマンスを重視するライダーには、間違いなくおすすめできる一足です。 SH-RC302の特徴と利点 SH-RC302は、SHIMANOのハイエンドモデル「S-PHYRE」シリーズで培われた技術を継承しつつ、現代的なトレンドを取り入れたコストパフォーマンスに優れた、高性能なロードシューズに仕上がっています。モデルナンバー的には、SH-RC301はスキップされたのでしょうか。初代モデルのSH-RC300との比較を交えて、特徴をまとめてみます。 BOAダイヤルの採用 – 素早い脱着と調整 SH-RC302も、低価格帯ながらBOAダイヤルを一つ搭載し、ベルクロとの併用もないシンプルな設計です。この価格帯では通常ベルクロや靴紐が一般的ですが、成熟が進み、ベルクロだけではなくルーティングの樹脂パーツがないのも、近年のロードシューズのトレンドではないでしょうか。 例えば、ロングライド中に足がむくんでも、BOAダイヤルを回すだけで簡単に緩められるのは大きなメリットです。また、従来のバックル式に比べてメカニカルなトラブルが少ないため、安心して使用できます。 BOAダイアル位置の変更 – 改良されたフィット感 初代モデルのSH-RC300では足首やヒール周りのフィット感に甘さもありましたが[1]、SH-RC302では、BOAダイアルの位置が一般的な高い位置に変更され、課題であったフィット感の甘さが改善され、足首からヒール周りまでのホールド感が向上しています。 初代モデルのSH-RC300では、低いBOAダイアルの位置は独自のデザイン性への寄与もありましたが、一般的な位置へ変更されました。ヒールカップの形状も変更され、SH-RC300ではが絞りこまれていた形状が、包み込むような形状に改良され、ヒールの安定性に寄与しています。 ベーシックなデザイン – シンプルでスタイリッシュ RC3シリーズは、シンプルでありながらスタイリッシュなデザインが特徴です。SH-RC302では、、アッパー部とヒール部で異なる素材が異なる、RC上位モデルのデザインが取り入れられましたが、単色をベースにベーシックなブラックやホワイト、ネイビーなどのシンプルなカラーバリエーションがラインナップされています。 S-PHYREを筆頭とするシマノノレーシングロードシューズは、トレンドを先取りしている面もあるのか、奇抜なデザインが多く、好みが分かれるところではないでしょうか。シンプルなデザインを求める方にとってSH-RC300は魅力的な選択肢です。デザインは控えめですが、細部の仕上がりには妥協がありません。アッパーのステッチや素材の質感からは、シマノの製品へのこだわりを感じます。 ソール構造の改良 – 全体的な剛性は向上 数値的なソール剛性は6と、初代モデルのSH-RC300と同じとされていますが、ソール全体の剛性は明らかに向上しています。外面的なクリート部の剛性に変化はありませんが、手の力でも歪ませられた前モデルのソール全体の柔らかさが、改善されています。 SH-RC300と同じ素材感のコンポジットナイロンソールですが、ソール部は再設計されています。ハニカム構造部のパターンは変更され、肉抜き部の面積も小さく素材の充填率が大きくなり、ソール全体の剛性感に寄与しています。ベンチレーション部の小型化は、寒冷期など、通期の利用にはありがたい変更です。 再設計されたソールは、クリート部が簡易的な 防水シールは廃止され、ナイロンカバーの嵌め込みに変更されています。ナイロンカバーは、クリート部の剛性感だけではなく、雨天時や洗浄時などの耐久性も期待できそうです。 WIDEモデルの選択肢 – ロングライドや冬季でも快適 SH-RC302は通常モデルに加え、WIDEモデルも展開されています。幅広の足を持つライダーにとって、シマノのWIDEモデルの存在はありがたいラインナップです。シューズのフィット感は、快適なライドに直結します。特に、長時間のライドでは、適切な幅のシューズが足の疲労を軽減するため重要です。…
Wahoo KICKR MOVE + KICKR CLIMBを試してみて
KICKR 2020の故障[1]により、Wahooサポート経由で日本代理店から新品購入の割引オファーがありました。KICKR MOVEは、ダンシングには不向きながらも、疲労軽減にもつながり自然なペダリングが可能となるスライド機構が導入されています。懸念としは、KICKR 2020[1]とCLIMB[2]の2回の故障を経験し、KICKR MOVEについても無償の保証期間が1年と短いことです。 購入前にWahooサポートに確認したところ、KICKR MOVEも故障箇所によっては有償の修理も期待できない[1]とのことでしたが、他社製品では手持ちのKICKR CLIMBは活用できす、再度Wahoo製品のMOVE購入に踏み切りました。 KICKR MOVEの特徴 KICKRについては、登場以来の基本性能およびデザインが踏襲されています。KIKCR MOVEについても、全体的なサイズ感や、メインコンポーネント部については従来デザインと共通です。 KICKR 2020(V5)とKICKR MOVEを比較してみても、メインコンポーネント部には、特徴的なWIFIのLEDランプが追加されている程度です。ただし、持ち運びのハンドル部が交換可能となり、より取り回しやすい位置に変更されています。 今回、KICKR MOVEに搭載されたスライド機構は、KICKRにおけるメジャーアップデートと言える刷新になりますが、いくつかマイナーな更新も合わせて、その特徴につきレビューしてみます。 ◎ MOVE – 機械式スライド機構の導入 KICKR MOVEの最大の特徴は、本題部分が前後にスライドする機構が組み込まれたことでしょう。従来の左右5°の範囲内で傾く設計であるAXISフィートも標準装備されているため、固定式のトレーナーでありながら、前後左右の移動が実現されています。スライド機構は機械式で、前後に7cm、合計14cmの範囲で動作します。 スライド動作は、実走から想像される単純な前後へのスライドではなく、振り子のような動きをします。また意図した動きではなさそうですが、スライド機構部自体にも左右1°ほどの遊びがあるため、AXISフィートに加えて左右の揺れに対しての追従性が増しています。 スライド機構は、電子的な制御もなく、耐久面も期待できます。また、ロックアウト機構も備え付けられており、バイクを装着時やトレーナーの移動時はもちろん、スライド機構をオフにし従来のKICKRのような固定ローラとして利用する機構としても活用できる点も、保険的な意味で有難い機能です。 ○ 乗降時の振り子感 スライド機構を有効にしている場合、KICKR MOVEの乗り降りは、少なからず振り子感があります。固定ローラーの感覚で粗っぽく乗降すると、スライド機構により、かなりの振り子動作が発生します。 例えれば、揺れた船に乗降する感じでしょうか。静かに乗降すれば振り子感は抑えられますし、派手に乗降しても、KICKR…
Wahoo KICKR(2020)の故障 – 保証期間後の対応について
2020年末に購入[1]したWhoo KICKR (2020)が故障してしまいました。サポートセンターに連絡を取りましたが、1年間の保証期間は過ぎており、サポートセンターとしては修理対応はでききないとの回答でした。残念ながら、廃棄せざるを得ない状況となり、結局は同社のKICKR MOVEの再購入[3]となりました。再購入に至るまでの、故障と問い合わせの状況についてまとめておきます。 故障状況 – 正常認識も出力が0W KICKRの故障は、特段の予兆もなく突然発生しました。Zwiftを起動して、普段通りKICKRも正常に認識され開始できたのですが、ペダルを回しても、いっこうに進みません。気がついてみると、ペダルを回してもパワーが常に「0W」の状態です。 ただ、今思えば、Zwiftの勾配にKICKR CLIMBが連動しない症状が発生したことがあったので、予兆だったのかもしれません。KICKRのLEDも正常に点灯、Zwiftのセンサー画面で認識され、ペダルを回す負荷の感触の変化もないものの、パワーは常に0Wと表示されたままの状態です。 KICKR CONNECT[2]で接続していたので、その他のANT+およびANT+FE-Cでの接続を試みましたが、いずれも同じ状況で、パワーが常に「0W」な状況は変わりませんでした。また、同様に、WahooのアプリでもKICKRは正常に認識されているもののん、アプリでもパワーが「0W」の状況でした。 Wahooサポートセンターへの連絡 今回のKICKRはWahooのダイレクトサイトでの購入品[1]です。以前にも、購入したKICKR CLIMBの故障経験もあり[1]、Wahooのサポートセンターに連絡を取りました。 STEP1: 購入経路の確認 最初に、Wahooのサポートセンターでは、ダイレクトサイトのみ購入品のみの対応ということで、購入証明書の提示とKICKR(V5)のシリアル番号の提示を求められました。ダイレクトサイト以外の購入については、基本的には購入した店舗へ連絡してから、日本代理店のインターテックでの対応となるとのことです。 また、正規代理店経由以外の並行輸入品については対応外、海外通販サイトでの購入の場合には、新品交換の依頼が基本となる旨の補足説明がありました。 STEP2: ファクトリースピンダウンによる校正 購入経路の確認を終え、Wahooサポートセンターの担当者からファクトリースピンダウン実行の指示がありました。このファクトリースピンダウンにより校正は、正確なドラッグ値を読み取り、再登録することで、アルゴリズムが使用中の出力を正確に計算できるようにする校正処理とのことです。 ただし、この校正作業は、製造時のに実施する作業であり、絶対に必要な場合を除き、行わないでくださいとの注意がありました。不適切な実施は、キャリブレーションテストでユニットに大きなドラッグが発生し、デバイスに損傷を与える可能性があるとのことです。 ○ STEP2-1: ファクトリースピンダウンの起動 ファクトリースピンダウンは、Wahooのアプリから実行できるのですが、その起動については非公開です。隠しコマンドとして実装されており、その起動方法はアプリのバージョンにより異なるようです。 基本的に、KICKR V5 (2020)以降は、自動補正のため、手動によるキャリぷレーション処理は不要とされています。ただし、この所定の隠しコマンドの入力より、通常(?)のスピンダウンと合わせて、ファクトリースピンダウンのメニューが表示されました。…
Garmin EDGE 840 – 4ヶ月間使用してみて
今回発表されたタッチパネル版のEdge 840には、念願[1][2][3]のハードウェアボタンが搭載されました。Edgeのタッチパネル系は雨天時の課題[2]から利用頻度が下がっていたので、Edge 530[1]とEdge 830[2]を一本化する目的での、Edge 840の購入です。 また、Edge 1040 Solar[3]はソーラー充電の実用面は感じつつも、液晶画面の不明瞭さが気になっていました。さらに、Edge 840についてはソーラー充電の実用面的な指摘[4][5][6][7]も気になったため、通常(非Solar)版を購入しました。海外と違い[12]、単体販売がないのが難点ですが、前機種のEdge 530/830をミックスインした完成度の高い製品となっています。 はじめに 現状、Edge 840の通常(非Solar)版については、海外と違い[12]、日本国内では単体販売がありません。付属しているセンサー一式は、新規購入者はともかく、既に各種センサーの所有者には好ましくない販売形態です。 Edge 840の付属品 Edge 840バンドル版には、Edge 1040バンドル版と同様の商品構成で、心拍計とスピード・ケイデンスセンサーの他、各種マウンターと落下防止のストラップなどが付属しています。 その他の付属物としては、各種マウンターと落下防止のストラップが付属しています。ただし、スピードはEdge本体のGPS、ケイデンスはパワーメーターから取得し、心拍計はPolarなどの社外品を使用しているため、日本国内でも海外同様[12]に、単体販売で価格を下げて欲しいところです。 ◎ : レバーアダプターは、お勧めオプション マウンターはEdge 530/830とは同様にGarmin純正の外部バッテリーや、e-bike向けのEdgeパワーマウント[13]対応品です。ただし、Edgeパワーマウント[13]や拡張バッテリー[1]では標準付属である、レバーアダプターは標準では付属していませんので、従来機種と同様[1][3]に、Garminのサポートセンターから入手する必要があります。 レバーアダプターは、装着の際にレバー操作の手間が増えますが、固定力が高めでロック機構があります。拡張バッテリーを利用しない場合にも、お勧めできるオプションです。 設定 – 移行も簡単 初期設定は、Edge 1040と同じく簡便化[3]され、スマートフォンと連携しつつ、簡単に設定が完了します。設定については、既存のEdge製品の登録があれば、パフォーマンスやセンサーなどの既存設定が引き継がれて設定されます。…
Mt.富士ヒルクライム 2023 参戦記
今年も、富士ヒルクライムに参加してきました。コロナ禍明けの初開催となりますが、フリースタートなど、コロナ禍期間に導入された変則ルールを継続[1][2][3]しての開催となりました。今年は海外からの参加も解禁となり、課題は見られつつも、久々に盛況な大会となりました。 肝心のレース結果は、84分という実力通りのタイムに落ち着きましたが、稀に見る晴天に恵まれた大会となりました。前日までは、開催が延期されるほどの線状降水帯による豪雨でしたが、レース当日は稀に見る快晴となりました Ven-Topでの予想タイム (82:50) 今年は、自転車通勤こそ継続はしているものの、5分以上継続した負荷トレーニングは全く詰めていいませんでした。通勤の短距離では、体調も良かったので、なんとなく楽観的に、定番のロングライドやトレーニングメニューを詰まず、レース当日が近ついてきました。 とは言え、現状は把握しようと、仮想富士ヒルクライム[4]として、ZwiftのVen-Topに登ってみると、楽観的な予測とは裏腹に、83分と全く踏めない状況でした。自転車通勤の短時間での体調では自覚できていなかったのですが、想像以上に中距離の体力が落ちていました。 開催まで1ヶ月前の現実に、慌ててL4/L5のメニューを入れてみたものの、全く踏めず、目標出力も回数もこなせません。なんとか、体重だけはかろうじて落としつつ、当日を迎えることとなりました。本番タイムはVen-Topの試走結果と変わらない84分と、仮想富士ヒルクライム[4]として、図らずしもVen-Topの有効性を示す結果となりました。 レース当日 – 豪雨から一転の快晴 レーズ前日早朝までは、線状降水帯による豪雨による被害が各地で発生する状況でした。基本、毎年梅雨時に強行される富士ヒルクライムですが、今年は現地はもとより交通機関の乱れから、早々に運営側から開催可否確認の告知がありました[5] 。 ただ、開催可否告知時刻の15時[5] を過ぎても告知は出ず、判断は難航していました。受付の締切時間もあるため、見切りで移動を開始したもの、最終的には現地に到着する17時時点での開催が確定[6]、当日は稀に見る晴天での開催となりました。 本番当日は、コロナ禍期間に導入された変則ルール[1][2][3]で、スタート時間は実績値ではない申告制、一斉ではなくフリースタートでの出走が継続されての開催です。ただ、今年はスタートから計測開始地点まで渋滞するなど、異様な雰囲気でのスタートとなりました。 この渋滞は、参加者が増えた影響でしょう、明らかに昨年より参加者が多く、海外からの参加者も見受けられます。往年のの富士ヒルクライムの活気が戻ってきた感じですが、自己申請でのスタート時刻、フリースタート、はたまたプロ選手によるグループライドに起因する渋滞があったりと、一合目までは混沌とした状況でした。 レース結果 – 84:02 当日は、昨年のシルバーペースの記録[1]を目安に登りましたが、せっかくの晴天に恵まれたものの84分と、10分近く大幅に遅れての登頂となりました。やはり実力以上の結果は得られませんでした。昨年の記録と比較してみると、1号目まではスタート時やグループライドによる混雑もありつつ、全区間で均等に目標タイムから2分弱ほど遅れる形となりました。 No 経過時間 距離(km) チェックポイント 区間時間 – 平均パワー(W) – 平均心拍数 -…
Panasonic OCC43 Wレバー インデックス11速化 (SL-7700+SL-BSR1+RD-RX810)
Wレバー(SL-7700)が故障[1]してしまったクロモリバイクですが、故障を機会にSL-BSR1のSISユニットに換装し11速化、ディアディレイラーは、グラベルコンポのGRX810に換装しています。思い起こせば、初期コンポのRX100[6]が故障してから、長らく7700系で運用していたバイク[2][7]ですが、おそらく今回が最終的なアップグレードとなりそうです。 ブレーキ (TEKTRO RL340 + Campagnolo Skeleton) もともとは旧式ブレーキレバー(BL-6400)をつかっていましたが、リターンスプリングがあるTEKTROのRL340に交換しています[5]。 ブレーキの引きの軽さを考慮し、TEKTROブレーキよりバネレートが低いCampagnolo Skeletonとの組み合わせです[5]。RL340はレバー側にクイックリリース機能があり、Campagnoloのブレーキとの相性も良い感じです。 普及グレードのブレーキですが、剛性感が弱い感じもなく、雨の日でも力任せに引く必要がなくなり、結果的に制動力もあがっています。 Wレバー (SL-7700 + SL-BSR1) Wレバーは、SL-BSR1のSISユニットを換装して、11速化したSL-7700です[1]。SL-7700はが故障してからしばらくはフリクションタイプ(ENE CICLO W-SHIFT LEVER)を使用していました[2]。 フリクションもシフティングの軽さは魅力ですが、やはりインデックスの素早い変速は魅力です。最終的には11速化のためにSL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700に移行しています[1]。 長らく生産されていた、SL-7700ですが、残念ながら2019年には廃盤[3]となりました。11速のバーエンドシフトレバーであるSL-BSR1の生産は継続されている[4]ようですが、確保しておいた方が良いかもしれません。 フロントディレイラー (SM-AD91-M + FD-R7000) フロントディレイラーは、現行11速パーツのFD-R7000に交換しています。Wレバーのフロントは、フリクションなので9速のフロントディレイラーでも問題はありませんが、プレートの磨耗もあり、FD-7700からの換装しています。 フリクションなフロントWレバーなので、取り付け時の新型ディレイラーの機構によるセッティングはできませんが、ケーブルの取り回し的にキャップが足に当たる心配もなく、いい感じです。 リアディレイラー (RD-RX810) 最初は、105のディレイラー(RD-R7000-GS)を組み込んでいたのですが、1年ほどでシフトチェンジに不調となるギアが発生し、現在は、グラベルコンポのGRX810シリーズのリアディレイラーである、RD-RX810に換装しています。…
Garmin Edge 1040 Solar – 3ヶ月間使用してみて
いままでのロングライドには、Edge30/830にはGarminの外部バッテリーを組み合わせ、ナビゲーションが必要な場合には更にスマートフォンとも組み合わせていました[1][2]。ただし、スマートフォンはバッテリーは消費が激しく、スマートフォン向けに、更に追加予備バッテリーが必須となります。また、最近はスマートフォンも大型化され、ハンドル周りのライトなどと干渉するようになりました。 ふと、今年発売されたGarmin Edge 1040 Solarであれば、Edge単体でハンドル周りをスッキリさせられるのでは?と思い立ち、今年はメイン機種として使ってきました。結論としては、スマートフォンとの併用の解消までには至らず、従来機種のEdge 530/830の上位互換機種とも言い切れない、と言う現在の感想に至っています。 はじめに Edge 1040 (Solar)の付属品 Edge 1040 (Solar)は、本体のみの単体販売です。通常のEdge 1040は、Edge 830などと同じ、心拍計とスピード・ケイデンスセンサーとのセット販売しかありません。Edge 1040 (Solar)は、ソーラー充電機能の追加もあり、既存のセンサーを流用する場合には、ありがたい単体販売です。 付属物は、各種マウンターと落下防止のストラップ、専用カバーが付属しています。ただし、付属している純正カバーについては、ちょっと厚手です。最初装着しはみたものの、使用感が悪く購入早々に外しています。 レバーアダプターの入手 マウンターはEdge 530/830とは同様にGarmin純正の外部バッテリーへの対応品です。ただし、拡張バッテリー用のレバーアダプターは付属していませんので、現状はGarminのサポートセンターから入手する必要があります。 レバーアダプターは、装着の際にレバー操作の手間が増えますが、固定力が高めでロック機構があります。拡張バッテリーを利用しない場合にも、お勧めできるオプションです。 設定 – 移行も簡単 設定は、Garmin Connectがアップグレートしており、スマートフォンに接続すると簡単に設定が完了します。設定については、既存のEdge製品の登録があれば、パフォーマンスやセンサー情報が、引き継がれて設定されるようです。 特に、既存Edgeと連携済みの各種センサーについても引き継がれるため、各種センサーを新規に登録する手間が省けるのは、嬉しい機能です。 ただ、プロファイル画面なども引き継がれるのですが、複数のEdgeが登録されている場合には、どのEgdeからのどのプロファイル引き継ぎなのかを確認する術がなく、若干不親切な面もあります。現状では、Edgeに複数プロファイルが設定されていても、1プロファイルの引き継ぎに留まるようです。 全般…
Mt.富士ヒルクライム 2022 参戦記
今年も、富士ヒルクライムに参加してきました。今年もコロナ禍で例年とは異なるルール下での開催となりますが、一昨年、昨年のコロナ禍でも連続して開催[1][2]されており、毎年の体力測定的なベンチマークとなる唯一のレースです。 残念ながら、今年のレース結果は75:05と、シルバー獲得からは残念ながら5秒遅れとなりました。ただし、得られたものも多く、反省を含め今年のレースを振り返ってみます。 レース前の試走 今年もコロナ禍の開催となり、一昨年、昨年と3年連続で通常開催[1][2]ではなく、出走時間は自己申告性のフリースタートでの開催となりました。 今年は、室内トレーニング[4]がメインとなり、ロングライドの実走も少なかったため、現状を確認に3週間前に試走に出かけました[5]。 体重も去年の本番より5kg超過ではあったものの、単独の試走で良い感触を得たかったのですが、結果は料金所から78分でした。パワーメータの精度によるペーシングの問題[5]もあったのですが、最近の体調からすると可もなく不可もなく、ある意味、予想通りの結果でした。 今年も、室内トレーニング[4]がメインの年となりましたが、富士ヒルクライムを想定した実走が少ない割には、致命的ではないタイムに若干安堵しました。L4領域でのトレーニングはこなせるものの、富士ヒルクライムでメインとなるSST領域やL5領域が不調な状態が続いており、今回の試走にもストレートに表れた感じです。 Ven-Topでの予想タイム (74:40) 体重は本番までになんとか落とすとして、本番までの短期間にはなりましたが、仮想富士ヒルクライム[3]として、ZwiftのVen-Topをメインに登ることにしました。Ven-Topを登ることで、富士ヒルクライムの強度と時間的な耐性をつけることが目的です。 富士ヒルクライム本番までのVen-Topのベストタイムは、登頂まで75:16、パワーウェイトレシオは3.95W/kgでした。なんとか復調を感じられるレベルまで戻せてきましたが、個人的な仮想富士ヒルクライム換算[3]の係数(0.99)を考慮すると、富士ヒルクライム換算では74:40と、シルバー獲得にはあまり余裕がない感じでした。 Alpe du Zwiftでの予想タイム (74:10) Ven-Topでの復調を感じつつ、本番の前週に開催された、公式に開催されている富士ヒルクライム道場[4]のAlpe du Zwift試走に参加してみました。結果としては、登頂まで46:34、パワーウェイトレシオは4.32W/kgと、やや昨年に近いレベルまで復調してきました。 ただし、富士ヒルクライム本番前の最後となるZwiftの試走でも、個人的な仮想富士ヒルクライム換算[3]の係数(1.54)を考慮すると、富士ヒルクライム換算では74:10と、1週間前の直前でもシルバー獲得はギリギリ、余裕がない感じでした。 レース当日 – 天気は良好 例年、富士ヒルクライムの開催は梅雨の時期と重なります。今年も前日の宿泊日も、雨は降ったり止んだりの弱雨が続いました。ただし、起床した4時頃はかなりの強雨が続いていましたが、予報的には雨が前倒しになってきました。 レース前の朝食は、前日の受付にもらった吉田うどんにしました。宿には設備がなかったため、いったん車内で朝食の準備をしていましたが、予報通り準備をしている間に雨が弱まり止んできました。 第3グループでのスタートでしたので、昨年の教訓[2]から、少しでもトレインに乗れる確率を上げようと、早めに宿を出発しました。会場集合する時間には、路面は濡れているものの、すっかり雨は止んでおり、天気も快晴の予報に変わっています。 昨年[2]のようにレース中に雨が降る懸念はなさそうです。会場に到着してみると、明らかに昨年より参加者が多く、例年の富士ヒルクライムの活気が戻ってきた感じです。昨年[2]に続き、久々の快晴の時間帯での出走となりました。 レース結果 – 75:05 レース結果は、せっかくの晴天に恵まれたものの75:05と、シルバー獲得からは5秒遅れのゴールとなりました。体重は、昨年より2Kg超過していたものの、直前のZwiftの仮想富士ヒルクライム[3]の試走結果の実力通りの結果となってしまいました。…