Wレバー(SL-7700)が故障[1]してしまったクロモリバイクですが、故障を機会にSL-BSR1のSISユニットに換装し11速化、ディアディレイラーは、グラベルコンポのGRX810に換装しています。思い起こせば、初期コンポのRX100[6]が故障してから、長らく7700系で運用していたバイク[2][7]ですが、おそらく今回が最終的なアップグレードとなりそうです。 ブレーキ (TEKTRO RL340 + Campagnolo Skeleton) もともとは旧式ブレーキレバー(BL-6400)をつかっていましたが、リターンスプリングがあるTEKTROのRL340に交換しています[5]。 ブレーキの引きの軽さを考慮し、TEKTROブレーキよりバネレートが低いCampagnolo Skeletonとの組み合わせです[5]。RL340はレバー側にクイックリリース機能があり、Campagnoloのブレーキとの相性も良い感じです。 普及グレードのブレーキですが、剛性感が弱い感じもなく、雨の日でも力任せに引く必要がなくなり、結果的に制動力もあがっています。 Wレバー (SL-7700 + SL-BSR1) Wレバーは、SL-BSR1のSISユニットを換装して、11速化したSL-7700です[1]。SL-7700はが故障してからしばらくはフリクションタイプ(ENE CICLO W-SHIFT LEVER)を使用していました[2]。 フリクションもシフティングの軽さは魅力ですが、やはりインデックスの素早い変速は魅力です。最終的には11速化のためにSL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700に移行しています[1]。 長らく生産されていた、SL-7700ですが、残念ながら2019年には廃盤[3]となりました。11速のバーエンドシフトレバーであるSL-BSR1の生産は継続されている[4]ようですが、確保しておいた方が良いかもしれません。 フロントディレイラー (SM-AD91-M + FD-R7000) フロントディレイラーは、現行11速パーツのFD-R7000に交換しています。Wレバーのフロントは、フリクションなので9速のフロントディレイラーでも問題はありませんが、プレートの磨耗もあり、FD-7700からの換装しています。 フリクションなフロントWレバーなので、取り付け時の新型ディレイラーの機構によるセッティングはできませんが、ケーブルの取り回し的にキャップが足に当たる心配もなく、いい感じです。 リアディレイラー (RD-RX810) 最初は、105のディレイラー(RD-R7000-GS)を組み込んでいたのですが、1年ほどでシフトチェンジに不調となるギアが発生し、現在は、グラベルコンポのGRX810シリーズのリアディレイラーである、RD-RX810に換装しています。…
Wレバー SL-7700 インデックス11速化 – SL-BSR1 SISユニットへの換装
フリクションの保持力がなくなった、シマノの9速のWレバーであるSL-7000を修理しました。構造的に分解は難しいため、11速のバーエンドシフトレバーであるSL-BSR1のパーツを流用しての修理です。結果としては、11速インデックスレバーへのアップグレードです。 SL-BSR1 SISユニットへの換装 まずは、フリクションの保持力のなくなった、SL-7700レバー右側のSISユニットを交換します。SL-BSR1については、SL-7700[1]とは異なり部品図が展開されておらず[2]現物での確認となりましたが、SL-7700と互換性はあり、問題なく換装できそうです。 ただし、写真からはわかりづらいところですが、以下のSL-7700部品図のストッパーワッシャー(下図④Y6803110)と、SL-BSR1のストッパーワッシャー(型番不明)には、互換性はありませんでした。SL-7700のストッパーワッシャーを流用して、SL-BSR1のSISユニットを左レバーに組み付けます。 正確にいえば、以下のSL-BSR1部品図のアダプダー(下図②Y6J601000)と、SL-7700のアダプター(上図⑥Y6433810/Y6434300)を含めての互換性がありません。なお、ワッシャー(上図⑤67A0600)については、SL-BSR1の部品図に記載はないもの、同じ部品でした。 ちなみに、フロント側の左側のWレバーについては、9速レバーであっても問題なく11速フロントディレイラーを動作できます。今回は、SL-7700の左レバーをそのまま流用します。 交換してみての形状 交換してみると、インデックス専用のSISユニットのためか、交換前よりややスマートな形状となりました。下の写真は、左からSL-7700ノーマル、SL-7700 + SL-BSR1 SISユニット、SL-BSR1 + SL-7700 SISユニットの順で並べたものです。 上から見てみても、SISユニットにインデックス切り替えのリングがないため、形状的には一回り小さい印象で、やはりスマートに見えます。ENE 11S SHIFTERとはことなり、外面的には左右同じ大きさに見えます。 11速Wレバーとしての可動域 SISユニットの換装は問題ありませんでしたが、もうひとつSL-BSR1の可動域がどうなのかは、購入前には判断できなかっとところです。ENE 11S SHIFTERと異なり、左右対象のレバーのため、可動域が大きくなりレバーが引きづらくなる懸念がありました。 ただし、この懸念についても問題なく、実用上問題はありませんでした。以下の写真が、SISユニット換装後のSL-7700を装着してみて、一番ハイ側(11速)にレバーを倒してみたものです。 一番ロー側(1速)に引いてみたのが以下の写真ですが、こちらの倒れこみ角度も走行上問題はない角度です。 実際に走行してみましたが、やはりインデックスで変速が素早くできる点は魅力的です。最近はフリクションタイプのWレバーの引きの軽さ慣れていたので、ひさびさのインデックス、それも新品での引きの重さの感覚の違いに戸惑いもありましたが、しらないうちに慣れてしまいました。 現時点では、シマノ公式には11速のWレバーは販売されていませんが、今回11速のバーエンドシフターを流用して、インデックスのWレバーを準備してみました。換装前は、いろいろと懸念事項はあったのですが、しばらく乗ってみても問題はなさそうです。 また、実際の取り付けには、11速に対応したリアディレイラーへの換装が必要となります。次回は、実際の組み付けたロードバイクについてまとめてみたいと思います。 [1] DURA-ACE Shifting…
11速時代のWレバー – SL-7700の修理を考える
フリクションの保持力がなくなった、シマノの9速のWレバーであるSL-7000を修理しよう、最近いろいろと調べていました。結果として構造的に分解は難しく、補修部品の入手も難しいようでしたが、今回は、Wレバーを取り巻く11速の状況をふくめて、修理までの顛末をまとめてみます。 SL-7700の補修部品は? このWレバーSL-7700は、11速が主流の現在でも、いまだに生産が継続している数少ない9速のパーツではありますが、構造的には分解しての修理が難しく、ユニットごとの交換が必要となります[1]。 部品表の②SISユニット(6BG9801)が今回の対象ですが、部品図で確認してみても、ユニットごとの交換が基本で、分解は想定されていないようです。SL-7700については、小パーツの備品の取り置きはあったものの、SISユニットは定価で部品を取り寄せるより、新品を買ってしまった方が、安上がりな感じです。 ただ、SL-7700の補修部品については、今となってはどこのネット通販でも注文できないようなので、ショップ経由の入手となりそうです。いずれにしても、SL-7700については新品への交換が現実的なようです。 11速時代のWレバー事情 修理ではなく新品を入手するにしても、シマノからはWレバーは10速のSL-7900を最後に、11速のラインナップにはWレバーそのものがリリースされていません。 シマノ公式には11速対応のWレバーは存在しませんが、ダイアコンペなどの他メーカー、バーエンドシフター系とあわせて、いったん現状の状況を整理してみます。 Wレバー 現状国内外で入手できるWレバーの仕様を以下にまとめてみました。傾向としては、シマノとサンレースがインデックス、ダイアコンペがフリクションの製品を主として販売している感じでしょうか。 No Component Product Index Friction 推定引き量(mm) 1 Shimano SL-R400 8 – 19.6 (= 2.8 x 7) 2 SL-7700 9 10…
Panasonic OCC43 Wレバー インデックス11速化 (SL-7700+SL-BSR1)
フリクションのWレバー(ENE CICLO W-SHIFT LEVER)で11速化していたロードバイクを、SL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700にて、11速インデックスのWレバーロードとして刷新してみました。 Wレバー (SL-7700 + SLSL-BSR1) SL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700を取り付けてみました。現状のフリクションタイプの「ENE CICLO W-SHIFT LEVER」からの交換です。 これで、現状シマノのラインナップにはない11速のインデックスWレバーのロードバイクとなります。ちなみに、フロント側の左側のWレバーについては、9速レバーであっても問題なく11速フロントディレイラーを引けます。今回は、SL-7700の左レバーをそのまま流用しています。 フロントディレイラー (FD-R7000) フロントディレイラーは、現行11速パーツのFD-R7000に交換しています。Wレバーのフロントは、フリクションなので9速のフロントディレイラーでも問題はありませんが、プレートの磨耗もあり、FD-7700からの交換です。 取り付けにはカンパニョーロのFDアラインメントツール(UT-FD120)を利用します。隙間は2mmほどに固定になりますが、このツールがあるとフロントディレイラーの取り付けの作業時間は、大幅に短縮できます。おすすめのツールです。 今回は、フリクションなフロントWレバーなので、取り付け時の新型ディレイラーの機構によるセッティングはできませんが、いずれにしろ新型ディレイラーはケーブルの取り回し的にキャップが足に当たる心配もなく、いい感じです。 リアディレイラー (RD-R7000-GS) 今回は、11速インデックスのWレバーに変更なので、リアディレーラも9速のリアディレイラーであるRD-M4000から、現行の11速パーツのRD-R7000に交換です。 通勤や近所でのトレーニングがメインのロードバイクですが、最大ロースプロケットは34Tまでなので、ほかのロードバイクのホイールともスプロケットの交換なしに共有できます。 しばらく乗ってみて 実際に走行してみましたが、やはりインデックスで変速が素早くできる点は魅力的です。最近はフリクションタイプのWレバーの引きの軽さ慣れていたので、ひさびさのインデックス、それも新品での引きの重さの感覚の違いに戸惑いもありましたが、しらないうちに慣れてしまいました。 d以下の写真が、SISユニット換装後のSL-7700を装着してみて、一番ハイ側(11速)にレバーを倒してみたものです。 11速時代となり、ENE 11S SHIFTERのような左右非対称のWレバーも登場しています。換装する前に心配していた、Wレバーの倒れこみについても、自分としては実用上問題はない範囲でした。 現時点では、シマノ公式には11速のWレバーは販売されていませんが、今回11速のバーエンドシフターを流用して、インデックスのWレバーを準備してみました。換装前は、いろいろと懸念事項はあったのですが、しばらく乗ってみても問題はなさそうです。
Panasonic OCC43 11速化 – Wレバーの交換とワイドスプロケット対応
このバイクは、もともとWレバー(SL-7700)の9速インデックスで運用しており、フリクションで「かんたん11速化」と思っていたのですが、事前準備をふくめて思いがけず時間がかかってしましました。最初は「いま使っているSL-7700をフリクションに変更して11速化する」ぐらいのつもりでしたが、いざ準備を進めた最後の段階で、SL-7700のフリクションが劣化により固定されず、結局はWレバーの交換も必要になりました。 おそらく30年ぶりぐらいのWレバーのフリクションでの操作で心配もありましたが、通勤のようなシフトチェンジが頻繁なライドでも快適そのものです。操作感が軽いので、通常のインデックスよりも快適なほどです。今回は、その事前準備を含めて、その顛末をまとめてみます。 どう11速化するか? このロードバイクは通勤やトレーニングがメインなので9速でも問題はないのですが、他の11速のロードバイクとのホイール共用には、一手間かかります。端的にいえば、ホイール交換には都度スプロケットの交換が面倒なので、こちらも11速化しようと考えていました。 ワイドレシオスプロケット(最低30T)への対応 近年のロードバイクのスプロケットは、ワイドレシオ化が進んでおり、現在利用している11速ホイールも最大ギアが30T、大きいものでは34Tのスプロケットを好んで装着しています。 一昔前のディレイラー(RD-7700)の公式仕様としてはリア最大ギアは27Tまでなので、30Tを超えるギアはやはり無理があります。まずは11速化の前段階として、現状の11速ホイールを問題なく使えるようにと、現在装着されているパーツを見直しました。 11速移行への準備 せっかくですので、11速化の前準備として、ワイドレシオスプロケットへ対応するためにリアディレイラーの交換と、劣化したフロントディレイラーの交換作業を実施しました。 リアディレイラーの交換 (RD-7700 → RD-M4000) いずれにしろ、現行のリアディレイラー(RD-7700:最大ギア27T) ではきついので、まずは、この機会にロングゲージのものに交換です。今回は、現状のWレバー(SL-7700)で11速化する想定なので、現行の9速ディレイラーから選んでみました。 とは言え、さすがに現行モデルで9速のディレイラーは少なく、マウンテンバイク向けのものしか流通していなさそうです[1]。現行で入手できるディレイラーは、以下の表の通りに仕様的には(後述する調整ボルトを除き)大差はありませんでした。 No コンポーネント 型番 Shadow 最小 最大 キャパシティ 調整ボルト 1 Alivio RD-M4000 O 11T 32T…