Wahoo SPEEDPLAY ZEROペダル – 1ヶ月利用してみて

Wahoo SPEEDPLAY ZEROペダル – 1ヶ月利用してみて

今回、Wahooからリニューアル[1]されたのを機会に、初めてSPEEDPLAYのペダルを購入してみました。購入から1ヶ月、富士ヒルクライム[2]などのレース参加と合わせて、屋外を中心にしばらく実走を続けてきました。 ペダリングシステムとしては特徴的な面もあり、実走を続けてみて一長一短のある感想となりましたが、やはり他社ペダルと比較して踏み込みトルクや足首角度が意識しやすく、自身のペダリングを見直す機会になったのは最大の収穫です。今回、SPEEDPLAYで得られたペダリングの感触は、他社ペダルにも応用できそうです。 付属品 – 各社シューズに対応 ペダル本体には、各社シューズや各シューズサイズに応じた取り付けが可能なように、複数のシムや取り付けネジが付属しています。別売りの他社ペダルと違い、シムや取り付けネジを取り付けながら最適なものを選べる構成です。 シムはシューズ底面の湾曲に合わせて2種類、取り付けネジはシューズの底面の厚みに応じて長短選べます。特に今回初めての購入となるだけに、別売りで購入を躊躇するよりは、初心者には有り難い付属品の配慮です。 設定: △ (調整幅が狭い?) 今回、41EUサイズのfi’zi:kのシューズ(R1B INFINITO BOA)に取り付けましたが、ベースプレートは最初についていた青色のシムで隙間なく取り付けられました。ただし、説明書に記載があるように、シューズ底面とベースプレートに隙間がある場合には、付属の別のシムとの交換になります。 気になった点としては、ベースプレートの調整幅が狭いかも?ということです。最初に、最近主流になりつつある母指球と小指球の中間ラインにペダル軸を合わせたのですが、以下の写真にある通り、後退幅にほとんど余裕がありません。 最終的には、踏み感の違いから最大限までベースプレートを後退させるのですが、なんとか調整できたものの、シューズとの相性や、極端に深い位置のクリート位置を好む人の場合には、調整が出せないかもしれません。 着脱: △ (踏み嵌め動作が必要で緩め) 最初はベースプレートの確認をかねて、室内でステップインしてみたのですが、全然嵌まりませんでした。「馴染みがでるまで嵌めにくい」噂は聞いていたので心配しましたが、外に出ていろいろ試してみたところ、案外早くにコツを掴むことができました。金属の馴染みが必要と言うよりも、独特の装着方法を意識して慣れていく感じです。 「ダンシングして、クランクを下死点で止め、ペダルを水平して踏み抜く」動作をすれば確率高く装着できます。いまのところ「サドルに座り漕ぎながら瞬間的に踏み込んでペダルを嵌める」動作は成功率が低く、どうしてもダンシングして踏み込んで装着する頻度が高いので、若干街乗りには不向きかなと思います。 両面ペダルとは言え、SPDのようにガチャ踏みして適当に嵌まることはないので、シィティングにしろダンシングにしろ、明確に嵌めるための踏み込み動作が必要です。他社のロードペダルのように、ダンシングの必要なく、クランクを回しながら軽い動作で装着できるほうが、片面で裏返るデメリットを考慮しても、街乗りではストレスがないかもしれません。 対して、ステップアウトについては簡単で、他社ペダルと比べると、かなり軽い感触です。その反面、フローティングはかなり軽く、フローティング角度は無段階で調整できるものの、フローティング角度を狭くすると簡単に外れてしまうので、固定的な感触が好みの方には、この緩さが気になるかもしれません。 踏み感: ◯ (縦方向に安定、横方向は不安定) ペダルが小さいため、実走前はSPDペダル的な感触も想像していましたが、SPDのような点で踏むような感覚は全くなく、他社のペダルとは異なり、前後の広い面で踏んでる感触があり、独特の安定感があります。むしろ、往年のSPD-Rのような縦方向の安定感が感じられます。 ただ、仕様的にはスタックハイトは低いものの[3]、剛性感を踏まえてのダイレクト感は、シマノやLOOKのペダルより低めで、タイムのペダル的な感触でしょうか。もう少し剛性感があっても良い感じがもしますが、硬い感じはなく踏み込めるので剛性的には適切なのかもしれません。 縦方向: ◎ (安定)…

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Mt.富士ヒルクライム 2021 参戦記

Mt.富士ヒルクライム 2021 参戦記

先週、今年の富士ヒルクライムレースに参加してきました。昨年に引き続き[1]今年もコロナ禍の開催となりました。出走開始時の甘さもあり終始トレインには乗れませんでしたが、今年は久々にゴールまで激しい雨もなく、天候に恵まれました。本番も72分台の自己ベストでシルバーを確保でき、事故もなく無事レースを終えることができました。 レース前々週の試走 – 単独走でシルバー圏内に 今年もコロナ禍の開催となり、昨年と同じ一斉スタートはなく、フリースタートでの開催が予告されていました。昨年秋開催の富士ヒルクライムのフリースタートは閑散[1]としており、その経験もから単独走になっても大丈夫なようにと、体調を整えて試走に臨みました。 試走は本番の2週間前でしたが、当日はかなりの快晴で、多くのサイクリストが5合目に登りに来ていました。富士スバルラインは今年の初めに雪崩がありましたが、試走時には復旧工事も無事に終わり[2]迂回の仮設道路が設置されていました。 幸いにも、迂回の仮設道路もタイムには影響はなさそうで、結果は料金所からのタイムが71分台(4.12W/kg)とシルバー圏内、5合目までとても気持ちよく登れました。本番当日の料金所までの追加を2分として追加しても73分台と、充分シルバーは確保できるタイムです。また、大沢駐車場から、単独試走時の自己ベストから40秒近くペースが落ちていることもあり、当日はまだタイムが伸びる余地がありそうな結果でした。 また今回は、直前に組み替えたホイール[4]と、こちらも直前に購入した今年Wahooから発売された新型SPEEDPLAY[5]の機材確認もかねて試走に臨みました。タイムもよく、機材的に気になったことないので、本番もこの機材で望むことにしました。 去年はコロナ禍で自転車通勤がなくなり体調を落としてしましましたが、室内トレーニング環境の導入[3]により、試走時にはパワーウェイトレシオ的にはベストに近い状態まで戻せました。あとは、当日まで体調を落とさず、できるだけダイエットして当日を迎えることにしました。 レース当日 – 天気は良好 例年、富士ヒルクライムの開催週になると天候が悪くなり、特にここ数年は雨模様の開催が続いていました。しかし、今年は天気予報もよく、駐車場の到着時も雨は降っていませんでした。天候は、最終的には登り切った後に雨に降られたもののレース中は小雨もなく、帰路はともかくレース的には天候に恵まれた年でした。 今年は、出走までの待ち時間もないフリースタートのため、いつもなら待ち時間用に着込むウィンドブレーカーもジャージのポケットに入れ、受付後そのまま走れる体制で駐車場を出発します。 いつもなら、なるべく先頭に近いところからスタートできるように、若干早めに会場入りするのですが、今回はフリースタートでの開催です。去年参加の経験もあり、出走時間帯の30分枠に間に合うように、ゆっくり準備してしまいました。 レース開始 – 先頭グループを逃し、ボトルも落下 去年参加の経験もあり、締め切り時間に間に合えばぐらいの感じで、開始時間が過ぎてから駐車場をスタートしました。結果として、これが出走枠開始の先頭グループに間に合わず、足の合うトレインにまったく乗れなかった原因となります。 会場につき、検温チェックを終えて、スタート地点に到着して見ると、昨年とは様子が違います。出走時間枠には間に合ったものの、フリースタートとは言え、すでに次の出走時間枠の参加者が列を成して並んでいる状態です。 かなりの混雑でしたので指定時間枠のスタートは諦め、次の出走時間枠の先頭グループがスタートしてから、ある程度混雑がなくなってからスタートしました。ただ、スタートしてみたものの、先頭グループとは、あきらかに雰囲気が違います。 計測地点を過ぎても、料金所まで勢いよく駆け上がっていく参加者もなくトレインも全くありません。料金所を過ぎてもコースは閑散としており、前後に目標となりそうな参加者もいません。 さらに、閑散とした雰囲気で気が緩んだのか、1合目まで登っている最中の吸水で、ボトルを落としてしまいました。ボトルを拾い再スタートしたものの、序盤でロスタイムが20秒ほど発生してしまいました。 レース結果 – なんとか自己ベスト更新 序盤でボトルを落としてしまいましたが、なんとか1合目までの区間は試走より若干遅いタイム(+11秒)で切り抜けることができました。しかしながら、コースは閑散としており、コロナ禍前の開催のようなトレインが発生することをありませんでした。 結果として、ゴールまで1名に抜かれただけで、最後まで一人旅、一度もトレインに乗ることはありませんでした。期せずして、試走と同じ単独走でのレース終了となりましたが、なんとか試走より早いタイムでレースを終えることができました。 料金所からは71分台(4.14W/kg)、公式記録でも72分台と、なんとか無事シルバーを確保することができました。小雨はありつつも、最後まで雨は降らず、試走と同じく天候にも恵まれました。出走開始枠の先頭グループから遅れての出発が原因となり、最後までトレインに乗ることはできませんでしたが、タイム的には試走と同じパフォーマンスが出せました。 レースの振り返り…

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Cannondale CAAD4 クランク交換 (FC-R9100 → FC-7700)

Cannondale CAAD4 クランク交換 (FC-R9100 → FC-7700)

今年の初め、CAAD4のクランクを旧来品(FC-7700)から現行品(FC-R9100)へ変更[1]したものの、踏みこみの際の剛性感の違和感に慣れることができず、いったん旧来品のクランクに戻してみることにしました。 FC-7700に戻してみるとFC-R9100で慣れることができなかった剛性の違和感がなくなりました。おそらく、最近のカーボンバイク剛性に合わせたFC-R9100の剛性感は、20年前の剛性も落ちたアルミフレームとのマッチングが良くなかったようです。 剛性感の違いによる違和感 最新クランクのFC-R9100へ変更はいてみたものの[1]、全体的な剛性感の高低は感じられないのですが、ちょっと踏み味が変わってしまいました。いままでの踏み方だと遅れて前に進むと言うか、踏んでも進まない感じがあり、違和感を感じながらも乗り続けました。 平坦では違和感は薄いものの、登坂ではその違和感が強くでます。よくよく踏んだ感じを確認してみると、踏み始めにコツンとした感触があるというか、踏んだときの力点ずれていて、いままでの有効だった踏み込み点が、角度で言えば2度ぐらい後ろにあるような感覚があります。 FC-7700 + BB-7710に再換装 明らかに、いままでの踏み方だと踏み始めが遅い感覚があるため、試しにサドル後方に座り、踏み込むポイントを早めにすると、違和感は消えます。腰を引いたペダリングで、平坦での違和感はほぼなくなったものの、登坂時にはそれほど腰を引くわけにもいかず、試しに乗り慣れた旧クランク(FC-7700)に一旦戻すことにしました。 FC-R9100に換装するまでULTEGRAグレード(BB-6500)のBBを利用していましたが、とくにゴリ感もなく回転もスムーズで耐久性的な問題はなかったものの、交換ついでに新品のBB-7710に変更してみました。BB-7710は、トラック用として提供されているもののメンテナンス不要(正確にはできない)で、軸長109.5mm、シェル幅68mmとロード用のBB-7700と互換性があり、現行入手できるオクタリンク形式としては最適なBBだと思います。 オクタリンク形式のBBはロードバイクでは見かけることはなくなったのですが、現在でもDURA-ACEグレードのBBが入手できるのは有り難いです。当時のDURA-ACEグレードのBB(BB-7700)は玉当たりの調整もできたのですが、趣味レベルでそこまで調整することはなく、メンテナンス不要の現行のBB(BB-6500)に変更した経緯もあり、そんな自分の用途にはBB-7710は最適なBBです。 シマノクランクの剛性について 今回、感覚的な剛性感の違いから旧クランクに戻してしましましたが「Fair Wheel Bikes」サイトに、各社のクランクの剛性を計測した「Road Bike Crank Test – Fairwheel Bikes Blog」という記事がありました。写真にある設備で、クランクとチェーンを固定し、その状態から50ポンド(22.68kg)の力を加え、更に150ポンド(68.03kg)の力を加えた際の、駆動側(D)と非駆動側(ND)側別にたわみ距離を計測しています。 試験対象には今回のFC-R9100のような最新クランクは含まれていませんが、FC-R9100のレビュー記事を参考[4]にすると、計測対象になっている、FC-9000から体感できるほどの剛性アップはなさそうです。また、FC-7700も同じく計測対象には含まれていないため、個人的に同じ感触の旧カンパのアルミクランクをFC-7700に見立てて抜粋してみます。 – Deflection-D (mm) Deflection-ND (mm) Avg Deflection…

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Mavic Open Pro UST + Power Tap GS

Mavic Open Pro UST + Power Tap GS

久々に新設計のリムとしてMavicから市販されたOpen Pro USTを、普段使いからレースまで利用できるホイールとして組んでみました。現行のMavic完組ホイールでいえば、汎用ニップル構成でパワーメータ付きのKsyrium SL[1] といった構成のホイールでしょうか。 2018年の登場当初に購入していたOpen Pro USTですが、組む機会がないまま保管していました。さすがに、そろそろ組んでみようと、既存ホイール[2]をバラすつもりでしたが、夏場にオールラウンドで使えるホイールがもう1本欲しくなり、今回は新規のホイールとして組んでみました。 Open Pro USTの魅力 定番といえば定番ですが、Mavicの市販リムは20年以上前から設計が変わっておらず、近年は製品ラインナップも縮小気味でした。Open Proは名称も含めて形状の変化はありませんし、現行のOpen CXP Proについても形状から20年前のCXP22と同等品でしょうか。そんな状況で、発表されたOpen Proは久々に市販されたMavicの新設計のリムとなります。 完組ホイールリムの技術投入 かつてのCosmic Eliteに対してCXP30のような、Mavic完組ホイールリムの市販は久しくありませんでしたが、Open Pro USTは現行市販されているKSYRIUMの形状に近しく、久々の完組ホイールと同等品の市販となる製品です。 ただし、完組ホイールと同じくISM4Dテクノロジーが投入されていますが、完全な同等品ではありません。専用ニップルのねじ切り(FOREテクノロジー)はなく、一般ニップルで組めるシングルアイレットの製品となっています。Open PRO USTはレース用ではなくエンデュランス用として製品展開されており、アイレットによる強度確保も目的でしょう。 24Hのラインナップ 最近の感組ホイールは、スポーク数も少なくなり、ロード向けに24H以上で組まれている製品は少なくなっています。従来のマビック市販リムのホール数と言えば、クラシカルな28H・32H・36Hのラインナップしかありませんでしたが、Open PRO USTでは24Hが追加されているいるのも大きな魅力です。 今回のホイール部品構成 今回も、他のホイール[2][3]との比較もあり、リアは24Hの半コンペ[4]の反ドライブ側はCX-RAYのホイールとして組んでみました。リアハブにはPower…

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Bianchi ROMA3 + WH-R501-CL (ハブ軸135mm化)

Bianchi ROMA3 + WH-R501-CL (ハブ軸135mm化)

最近、家のクロスバイク(Bianchi ROMA3)のホイールが老朽化してきたので、安価に入手できるロードバイク用のシマノホイールに交換しました。ただし、6年ほど前のクロスバイクでエンド幅が135mmのVブレーキ仕様で、ホイールはもとより対応パーツの選択肢が狭くなってきています。 マウンテンバイクと共に、クロスバイクも急速にディスクブレーキ化が進んできており、135mmエンド幅のVブレーキはいつの間にか、マイナーな規格になってしましました。今回はコロナ禍で関連パーツの入手もできなかったため、今回はロードバイク用のホイールを135mmのハブ軸に部品を交換して装着してみました。 付属ホイールの老朽化 ホイール交換のきっかけとしては、ブレーキ交換(BR-T610)時です。リムは前後ともに振れはないものの、数本ほどテンションが下がっているスポークがあります。いったん応急処置的に調整はしましたが、経年劣化したホイールは連鎖的に故障していくので、そろそろ寿命かもしれません。 前後のハブはシマノ製の32HのHB-RM70/FH-RM70、スポークはRICHMANの2.0mmプレーン、リムは製品仕様からHJC DA-16という名称のようですが、高さはあり剛性感もあります。ハブはメンテナンスなしで乗っていましたが、見た目には玉押しには傷はないものの、かすかなゴリ感が気になります。 ハブについては、グリスを入れ直せば問題がないレベルでしたが、老朽化した初期ホイールですし、この機会にアップグレードついでに、ホイール自体を交換してみることにしました。 135mmのリムブレーキハブは品薄 最初は、安価で安いホイールを組もうとしていたのですが、すんなりとはいきませんでした。最初は、今回のクロスバイクに必要な、135mmのリムブレーキ用のハブを入手し安価なホイールを組もうと考えました。 シマノのサイトから明確なリンクはありませんが、現在でもなんとかDEOREクラスのハブ(HB-T610/FH-T610)の販売は継続されているようです。ただし、コロナ禍の自転車需要の影響かどこも在庫切れで、入荷の予定は夏以降と直ぐには入手できない状況でした。 その他、リムブレーキ用の135mmのハブとしては、下位グレードのHB-TX800/FH-TX800はなんとか入手できそうでした。ただ、部品表を見ると玉押しの品質が、今のハブ(HB-RM70/FH-RM70)よりも廉価で、実用的には全く問題はないものの、このハブでわざわざホイールを組むのはどうしようと迷ってしまいました。 悩みつつ注文をかけてみたものの、こちらもコロナ禍の影響かFH-TX800についても在庫切れで、リムブレーキ用の135mmのハブの入手は、一旦は諦めざる負えない状況でした。 WH-R501の流用 (135mmハブ軸へのアップグレード) ただ、いろいろと調べているうちに、ロードバイク用のホイールを流用している記事が目につきました。また、シマノのエントリーレベルのホイールが安価に入手できることも知り、現在でも入手できるWH-R501のホイールを、実際に135mmハブ軸へアップグレードしているショップさんの記事も見つかりました[1]。 WH-R501の部品表の確認 今回のクロスバイクも、前輪は100mmで互換性があるのですが、後輪はロードの130mmに対して135mmとエンド幅の互換性はありません。そこで、まずWH-R501の部品表[3]を確認してみました。 ただ、WH-R501のハブについては旧来のカッ&プコーン形式で、部品構造については部品構造は簡素化はされていますが20年前の製品と同じ構造の9ボールです[5][6]。また、入手できなかったハブ(FH-TX800)の部品表[4]を確認してみると、こちらも同じ9ボールの構造で互換性がありそうです。 部品としては、FH-TX800部品[4]の⑥の146mmのアクセル(Y3CC09010)と⑧の11mmスペーサー(Y3SL05000)を、WH-R501の⑤のハブ軸(Y30K01100)と⑥スペーサー(Y4SK98060)と交換すればアップグレードできそうです。 WH-R501のハブ軸・スペーサー交換 FH-TX800ハブは入荷未定で購入できなかったものの、FH-TX800の補修品[4]で目的の⑤のハブ軸(Y30K01100)と⑥スペーサー(Y4SK98060)を含む、クイックリリースタイプの②の部品一式(Y31J98010)は注文できるとのことで、早速WH-R501ホイールセットと共に購入してみました。 必要な工具 (15mm・17mmハブ調整スパナ) 届いて確認してみると、WH-R501・FH-TX800の双方とも普及帯のハブのため、通常の13mmと14mmではなく、15mm・17mmのハブ調整スパナの組み合わせとなります。現状の普及帯のWH-R501とFH-TX800は、20年前の構造[5][6]と変わらず当時の工具で対応でき、シールやダストキャップ類なども簡素化され(耐久性はともかく)メンテナンス性も良さそうです。 最近のシマノの105以上のハブは6角レンチで簡単に調整できるようになりましが、従来のハブは、以下のように2本のハブ調整スパナの組み合わせて使います。 基本的には、下側のスパナで固定しながら、上側のナットを開け閉めします。推奨トルクが10〜15 N·m[2]とのことで、かなりの力が必要です。記憶違いかもしれませんが、昔の製品はこんなに固かったかな?と思うほどトルクが必要でした。 WH-R501のハブ軸・スペーサー交換 とりあえず、WH-R501の分解ができたので、FH-TX800の補修部品を組み込んでいきます。交換作業については、FH-TX800の⑥の146mmのアクセル(Y3CC09010)をベースに、より品質の良いWH-R501の部品を組み込んでいきます。…

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Cannondale CAAD4 クランク交換 (FC-7700 → FC-R9100)

Cannondale CAAD4 クランク交換 (FC-7700 → FC-R9100)

近年の9100系/8000系のコンポーネントのワイドレシオ化をきっかけに、9速から11速コンポーネントに部分的に換装していたCAAD4[1]ですが、最終的にほとんどのパーツを11速化してみました。室内トレーニング環境のロードバイク[4]のクランク長統一(175mm → 180mm)を機会に、9速コンポーネントのクランクとブレーキの流用の見直しです。 クランクセットの交換 (FC-7700 → FC-R9100) 最近、室内トレーニングに利用することが多いロードバイク[4]のクランク長が175mm(FC-7700)だったため、トレーニング環境のクランク長(180mm)に統一しました。この機会に、今までCAAD4に装着していたFC-7700(180mm)のクランクをトレーニングバイクへのに移し、CAAD4のクランクを新たにFC-R9100(180mm)に換装してみました。 180mmのFC-7700についても予備はあったのですが、DURACEも今年のメジャーチェンジを控えての影響か、現行の11速クランク(FC-R9100)がセールの値引きと合わせ思ったより安く購入でき、この機会でのアップグレードとなりました。 また、カンパでは180mmクランクは一般には流通しなくなって久しいですが、180mmクランクがDURACEに限定されるものの、いまだ一般に入手できるのもシマノのコンポの強みです。 実走行してみての感想 : ◯ FC-R9100は、実際持ってみると想像以上に軽量で驚いてしまいましたが、FC-7700とは感触はことなるものの、軽量ながらも、かなりの剛性感があります。ただ、FC-7700と比較すると剛性感の違いというか、おそらくは剛性が高い結果でしょうが、剛性感を感はじめる始点がFC-R9100の方が早い感触があり、上死点付近での違いが違和感として感じられました。 FC-7700も登場時はホローテックの導入で高剛性が売りのクランクでしたが、剛性感の違いから競輪やロードのプロ選手でも旧クランク(FC-7410)を愛用する選手が少なからずいました[3]。自分的には、その当時のFC-7700にそれほどの違和感は感じることはできなかったのですが、FC-R9100の剛性感については世代格差も大きいせいか違和感も大きく、しばらく乗り込んで慣れてみたいと思います。 ブレーキの交換 (BR-7700 → BR-R9100) 今回はクランクの換装がきっかけでしたが、ブレーキについても旧型のSuperSLRブレーキ(BR-7700)を流用し、シマノ非推奨の構成(B互換)であったため、今回のアップグレードに合わせてNewSuperSLRブレーキ(BR-R9100)に交換してみました。 なぜ非推奨なのか? – 実測値での違い いままで利用してきた、NewSuperSLRのブレーキレバー(ST-9001)と、SuperSLRブレーキ(BR-7700)の組み合わせですが、シマノの互換性表[4]では「制動力は、標準の組合わせよりわずかに低下します」と表現されています。 換装後、手元にある各種ブレーキを、前回と同じく吊り下げ秤で計測[5]してみました。実測値で現行のブレーキより35%ほど、旧来のNewSLRブレーキのバネが強いことが分かります。 型番 強さ(kg) 太さ(mm) 巻き数(回) BR-R8000…

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Wahoo KICKR (2020) + KICKR CLIMBのZiwft環境で試してみたこと

Wahoo KICKR (2020) + KICKR CLIMBのZiwft環境で試してみたこと

今年のコロナ禍で、3月頃から自宅勤務が続いてしまい、趣味であった自転車通勤の機会がなくなってしまいた。自宅勤務の開始当初は、朝晩の自転車通勤がなくなり体力がありあまる感もあり、サイクリングしてから仕事に取り掛かかる日々が続きました。しかし、今までの朝晩の自転車通勤の運動量を、朝の1回にまとめるのは体力的に難しく、長引くにつれだんだんと体力が落ちていく感じがありました。 今までは、毎日の自転車通勤でほどよく体力が維持できており、雨の日などは休養日の良い口実になっていたのですが、コロナ禍の今となっては雨の日に乗れないと気分転換もできません。それでも、週末はロングライドに出かけ、なんとか体調は維持できていたつもりでしたが、9月に開催された富士ヒルクライムに参加したもの記録は振るわず、今回の導入の契機となりました。 なぜKICKR (2020)を選んだのか? 単純ですが、どうせローラーを導入するならKICKR CLIMBを使ってみたい!と言うのが一番の理由です。今までは自転車通勤での充足感もあり、ローラーとは無縁の生活でしたが、サイクルモードや店頭で展示されているのを見かける度に、KICKR CLIMBは気にはなっていました。KICKR自体も海外(DC Rainmaker)のレビュー[1]でも厳しめながら評価は高く、現在PowerTapのパワーメーターをメインにしている関係もあり、以下の点も魅力的に映りました。 パワーメータの+/-1%への精度の向上 (PowerTap製品の+/-1.5%より高精度) パワーメーターのゼロキャリブレーション (PowerTapもそうなので) 有線のKICKR Direct Connectを提供予定 (キーボードも有線なので) AXISフィートシステム (レビューは厳しめだけど、効果はあるかも) 厳密にはパワーメーター精度については、評価時点のファームウェアでのスパイク気味な挙動や、50rpmの低ケイデンスでも高振れする傾向は気になりましたが、通常の実走行域や積算値的な影響は軽微と判断し、今回の購入に踏み切りました。 公式サイトからの購入 (即日発送) 購入については、国内外のショッピングサイトを比較してみたのですが、結局は公式のWahoo Fitnessから購入しました。国内だけではなく海外のサイトからの購入も可能ですが、コロナ禍で品不足の影響もあるのか値引きも少なく、公式サイトとの値段差もほとんどありませんでした。また各サイトの在庫状況は不明なところも多く、値引のあるものは時期的に旧モデル(KICKR 2018)の可能性もあるなど心配な面もあり、今回は無難に公式サイトからの注文を選択しました。 即日発送で、注文2日後に到着 Wahooアカウントを作成し、公式サイトから注文した訳ですが、驚いたことに注文した即日に発送の連絡がありました。注文時にはコロナ禍で発送が遅れる注記もあり、なんとなく海外サイトなので到着までは数週間かかる感覚で注文しましたが、発送は台湾からFedExによる直送で、即日発送で2日後には自宅に到着する迅速さでした。 また、心配となるのははサポート体制ですが、公式サイトの窓口自体は英語のみですが、サポートについては日本にも対応スタッフの拠点があります。日本語による即時対応な体制も整っていており、安心して購入できる状態です。今回は、たまたまKICKR CLIMBが初期不良となりましたので、詳細については後述します。 Zwift環境として準備したもの KICKRとKICKR…

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Garmin EDGE 830 – 8ヶ月間使用してみて

Garmin EDGE 830 – 8ヶ月間使用してみて

昨年はGarmin EDGE 530をメイン機材として利用[1]していましたが、もともとタッチパネル系のEDGE 820(海外版)ユーザーだった事もあり、今年は同時発売されたEDGE 830も購入し、メイン機材として利用してみました。 EDGE 530と同じく、EDGE 830でもプロセッサ性能が飛躍的に向上し[2]、EDGE 820に搭載されていた本来の機能が、ようやく実用的になった感があります。 ただし、EDGE 820から操作感は大幅に向上したものの、本質的なタッチパネルの問題については改善は見られず、雨天下や室内での利用には課題が残ります。結論的には、EDGE 530の完全な上位互換な機種とは言い切れず、若干利用環境を選ぶ機材の印象となりました。 はじめに – セット販売のみ EDGE 830では、EDGE 530のような本体単体での販売はなく、各種センサーと心拍計とのセット品のみの販売しかありません。最初にEDGE 530を購入した理由の一つもなりますが、既存のサイクルコンピュータからの買い替えで、既存センサーの流用を考えているユーザーには、付属のセンサーなしの単体販売が望ましいところです。 EDGE 830の付属品 EDGE 830セットには、新型となるスピードとケイデンスセンサーと心拍計が付属しています。付属のマウントは、EDGO 530と同様に拡張バッテリーパック対応品です。 ひとつ気になったのは、別売の拡張バッテリーとの併用です。拡張バッテリーには交換用の拡張バッテリーのレバーアダプターは1つ付属してはいるのですが、レバーアダプターの単体販売もありません。 拡張バッテリーの利用頻度は低いものの、バイクを交換するたびに、レバーアダプターを各バイクのマウントに入れ替えるのも億劫です。そこで、ガーミンジャパンにを相談させて頂き、拡張バッテリーのレバーアダプター部品を取り寄せることができました。 新型センサーはANT+/Bluetoothの対応に 今回のEDGE 830に付属する新型のスピードとケイデンスセンサーは、単体販売でDualの名称が示す通り、ANT+/Bluetooth対応品になり、スピードセンサーは左右非対称の丸みをおびたデザインに変更されました。 心拍計も単体販売でDualの名称が追加され、こちらもANT+/Bluetooth対応品になりました。デザインは従来品より洗練された感じです。…

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コロナ禍の開催 – Mt.富士ヒルクライム 2020 参戦記

コロナ禍の開催 – Mt.富士ヒルクライム 2020 参戦記

先月、今年の富士ヒルクライムレースに、参加してきました。雨模様なのは相変わらずといった感じですが、コロナ禍で例年とは開催時期から出走ルールまで異例ずくめの開催となりました。 レース前週の試走 – 5合目は閑散と 本番の前週に、練習をかね富士スバルラインの試走に出かけました。今年は、コロナ禍で日課であった自転車通勤もできず過ごしていました。ただ、今秋の開催が決まり、8月は毎週末にはロングライドで、なんとか去年よりやや劣る程度まで体調をあげての試走となりました。 8月の乗り込みに多少なりとも期待感はあったものの、料金所から80分、平均出力も3.32w/kgとそれなりに結果でした。ただ、到着して驚いたのですが、例年なら混雑している5合目も、観光客もかなりまばらな状態です。もちろん、観光客には外国人の姿はなく、近年の騒がしい感じはまったくありません。 せっかくなので、自転車を変更して2本目を登ったのですが、5合目の駐車場を覗いてみると、駐車している車もまばらで、例年であれば観光客を大量に乗せてくる観光バスも見当たりません。 20年前の5合目は、もちろん近年のような異常な混雑はなく、富士ヒルクライムも開催はされていませんでした。当時は、ロードバイク自体もマウンテンバイクに押されマイナーな存在で、なおさらロードバイクで登っていくと、5合目の登山客に驚かれる状況でした。 富士ヒルクライム開催の計画があがった時、何故わざわざ高い料金を払って登るのか?と当時は懐疑的な雰囲気があったと思います。さすがに、今年のコロナ禍の閑散は寂しい感じもしますが、近年の富士山の混雑はちょっと異常な雰囲気でしたので、つかの間の落ち着きを取り戻した感じがします。 レース準備 – 荷物預かりはなし 今年は前日の受付の開催はなく、例年は会場でもらっていたゼッケンやタグは、自宅まで郵送されてきました。例年であれば、必然的に前泊が必要でしたが、今年は当日受付でそのまま出走できるので有り難いです。 ただし、今年は荷物預かりはなく、下山時の装備も含めて荷物は、全部自分で背負って出走することが参加の条件です。以前、富士スバルラインの下山時パンクしたこともあったので、自力で最低限のトラブルに対処できるよう、軽量化と合わせて装備を見直します。 基本的にはパンクトラブルのみに対応できる装備に絞って準備しました。装備の内訳は、以下となります。 装備 重量 備考 ORTLIEB micro2 80g Panasonic Cycle Tube 78g airbone ZT-726 50g 仏式対応でCO2インフレーター内蔵 Co2…

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PowerTap G3の修理依頼 – PowerCapの不調

PowerTap G3の修理依頼 – PowerCapの不調

2019年4月に、PowerTaps社はSRAMに買収されてしまいましたが、今回PowerTap G3が不調になったため、現在のサポート状況を含め、修理の依頼をしてみました。 結果的に、今回は交換可能なPowerCapの不調のため、修理依頼までには発展しませんでしたが、サポート窓口については現在も運営されている状況が確認できました。 故障状況 故障の状況としては、出発時には問題はなかったのですが、1時間ほどの走行中に突然パワー計測がおかしくなりました。キャリブーションを実行しても、キャリブレーションエラーが継続するような状況です。 症状としては、パワー計測が安定せず、踏み込んでいてもパワーが計測できなかったり、踏み込まなくても数値が大きく変動するような状態です。 問い合わせの結果 – PowerCapの故障 2019年4月に、PowerTaps社はSRAMに買収され、今日現在Quarq製品として販売が継続されています。ただし、販売は継続されているもの、サポート窓口は閉鎖されているのか、ホームページ上にPowerTap製品に関する問い合わせ先は見つけられませんでした。 以前、PowerTapP1が故障した際には本社窓口にて対応[1]してもらいましたが、現在は問い合わせの窓口がなく、意図的にクローズされているような状況です。 STEP1 購入販売店への連絡 無償の保証期間は過ぎてはいるものの[2]。まずは購入した海外販売店(Wiggle)にメールにて問い合わせました。すぐに、販売店側での確認が取れ、PowerTapの修理窓口となるGoogleシートのフォームを教えてもらえました。 STEP2 故障状況の連絡 販売店からの教えれもらったGoogleシートが、現在のPowerTap製品の問い合わせ窓口のようです。指定されたGoogleフォームに故障状況など記入して送信しました。 前回のPowerTapP1の問い合わせ時[1]には、基本はメールでのやり取りでしたが、だいぶ定型化されたような印象です。 STEP3 故障原因の確定 – PowerCapの不調 Googleフォームへの入力後、メールにて返信があり、PowerTapの送受信部であるPowerCapの故障が疑われるとのことでした。電池の交換しての動作確認を求められましたが、正常に動作している他のPowerTapハブのPowerCapと交換してみると、故障個体のG3は正常に動作しました。 また、今回の症状は、電池交換直後しばらくは発生せず、発生時には電池を抜き差しすることで、一時的には解消されることがわかりました。幸いにも、今回不調になったPowerCapも騙し騙し使える状態なので、しばらくは様子を見るということで、サポート窓口には連絡し、終了となりました。 結論 – しばらくは様子見 今回、PowerCapの故障が原因と判断されましたが、PowerCapは簡単に交換が可能な部品です。修理の必要なハブ周りには問題がなく一安心です。幸いにも、PowerCapは予備もありますし、今回不調になったPowerCapも騙し騙し使える状態なので、しばらくは様子を見てみようと思います。 [1] PowerTap…

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