Bianchi ROMA3 + WH-R501-CL (ハブ軸135mm化)

Bianchi ROMA3 + WH-R501-CL (ハブ軸135mm化)

Bianchi ROMA3 + WH-R501-CL (ハブ軸135mm化)

最近、家のクロスバイク(Bianchi ROMA3)のホイールが老朽化してきたので、安価に入手できるロードバイク用のシマノホイールに交換しました。ただし、6年ほど前のクロスバイクでエンド幅が135mmのVブレーキ仕様で、ホイールはもとより対応パーツの選択肢が狭くなってきています。

マウンテンバイクと共に、クロスバイクも急速にディスクブレーキ化が進んできており、135mmエンド幅のVブレーキはいつの間にか、マイナーな規格になってしましました。今回はコロナ禍で関連パーツの入手もできなかったため、今回はロードバイク用のホイールを135mmのハブ軸に部品を交換して装着してみました。

付属ホイールの老朽化

ホイール交換のきっかけとしては、ブレーキ交換(BR-T610)時です。リムは前後ともに振れはないものの、数本ほどテンションが下がっているスポークがあります。いったん応急処置的に調整はしましたが、経年劣化したホイールは連鎖的に故障していくので、そろそろ寿命かもしれません。

前後のハブはシマノ製の32HのHB-RM70/FH-RM70、スポークはRICHMANの2.0mmプレーン、リムは製品仕様からHJC DA-16という名称のようですが、高さはあり剛性感もあります。ハブはメンテナンスなしで乗っていましたが、見た目には玉押しには傷はないものの、かすかなゴリ感が気になります。

ハブについては、グリスを入れ直せば問題がないレベルでしたが、老朽化した初期ホイールですし、この機会にアップグレードついでに、ホイール自体を交換してみることにしました。

135mmのリムブレーキハブは品薄

最初は、安価で安いホイールを組もうとしていたのですが、すんなりとはいきませんでした。最初は、今回のクロスバイクに必要な、135mmのリムブレーキ用のハブを入手し安価なホイールを組もうと考えました。

シマノのサイトから明確なリンクはありませんが、現在でもなんとかDEOREクラスのハブ(HB-T610/FH-T610)の販売は継続されているようです。ただし、コロナ禍の自転車需要の影響かどこも在庫切れで、入荷の予定は夏以降と直ぐには入手できない状況でした。

その他、リムブレーキ用の135mmのハブとしては、下位グレードのHB-TX800/FH-TX800はなんとか入手できそうでした。ただ、部品表を見ると玉押しの品質が、今のハブ(HB-RM70/FH-RM70)よりも廉価で、実用的には全く問題はないものの、このハブでわざわざホイールを組むのはどうしようと迷ってしまいました。

悩みつつ注文をかけてみたものの、こちらもコロナ禍の影響かFH-TX800についても在庫切れで、リムブレーキ用の135mmのハブの入手は、一旦は諦めざる負えない状況でした。

WH-R501の流用 (135mmハブ軸へのアップグレード)

ただ、いろいろと調べているうちに、ロードバイク用のホイールを流用している記事が目につきました。また、シマノのエントリーレベルのホイールが安価に入手できることも知り、現在でも入手できるWH-R501のホイールを、実際に135mmハブ軸へアップグレードしているショップさんの記事も見つかりました[1]

WH-R501の部品表の確認

今回のクロスバイクも、前輪は100mmで互換性があるのですが、後輪はロードの130mmに対して135mmとエンド幅の互換性はありません。そこで、まずWH-R501の部品表[3]を確認してみました。

ただ、WH-R501のハブについては旧来のカッ&プコーン形式で、部品構造については部品構造は簡素化はされていますが20年前の製品と同じ構造の9ボールです[5][6]。また、入手できなかったハブ(FH-TX800)の部品表[4]を確認してみると、こちらも同じ9ボールの構造で互換性がありそうです。

部品としては、FH-TX800部品[4]の⑥の146mmのアクセル(Y3CC09010)と⑧の11mmスペーサー(Y3SL05000)を、WH-R501の⑤のハブ軸(Y30K01100)と⑥スペーサー(Y4SK98060)と交換すればアップグレードできそうです。

WH-R501のハブ軸・スペーサー交換

FH-TX800ハブは入荷未定で購入できなかったものの、FH-TX800の補修品[4]で目的の⑤のハブ軸(Y30K01100)と⑥スペーサー(Y4SK98060)を含む、クイックリリースタイプの②の部品一式(Y31J98010)は注文できるとのことで、早速WH-R501ホイールセットと共に購入してみました。

必要な工具 (15mm・17mmハブ調整スパナ)

届いて確認してみると、WH-R501・FH-TX800の双方とも普及帯のハブのため、通常の13mmと14mmではなく、15mm・17mmのハブ調整スパナの組み合わせとなります。現状の普及帯のWH-R501とFH-TX800は、20年前の構造[5][6]と変わらず当時の工具で対応でき、シールやダストキャップ類なども簡素化され(耐久性はともかく)メンテナンス性も良さそうです。

最近のシマノの105以上のハブは6角レンチで簡単に調整できるようになりましが、従来のハブは、以下のように2本のハブ調整スパナの組み合わせて使います。

基本的には、下側のスパナで固定しながら、上側のナットを開け閉めします。推奨トルクが10〜15 N·m[2]とのことで、かなりの力が必要です。記憶違いかもしれませんが、昔の製品はこんなに固かったかな?と思うほどトルクが必要でした。

WH-R501のハブ軸・スペーサー交換

とりあえず、WH-R501の分解ができたので、FH-TX800の補修部品を組み込んでいきます。交換作業については、FH-TX800の⑥の146mmのアクセル(Y3CC09010)をベースに、より品質の良いWH-R501の部品を組み込んでいきます。

ハブ軸の交換がメインの作業ですが、130mmエンド幅対応のWH-R501を135mmに対応させるために、スペーサーについてもWH-R501の⑥のスペーサー(Y4SK98060)を、FH-TX800の⑧の11mmスペーサー(Y3SL05000)に交換します。

WH-R501のセンター出し

部品個交換が終わったハブ軸を、WH-R501に戻して、同じく15mm・17mmのハブ調整スパナで固定してます。なお、玉押しの調整はキツすぎても抵抗になりますし、なによりコーン側に虫食い傷がつくので、ガタが出なくなる程度での固定にとどめます。

あとは、今回はフリー側のスペーサーでの対応なので、2.5mmほどリム全体を反フリー側に寄せ、センターを出して完了です。ただ、実測したところWH-R501の⑥スペーサー(Y4SK98060)は7mm、FH-TX800の⑧の11mmスペーサー(Y3SL05000)と、4mmほどの差だったので実質的には3mmほど寄せる感じでしょうか。

基本的には反フリー側に寄せるだけなので、テンションに余裕のある反フリー側のスポークだけテンションを高めていきます。一律に2回転ほど回すと、ほぼ中心に寄ったので、微調整で振れを無くし、センターを確認して作業は完了です。

WH-R501の135mm化完了

当初はホイールを組もうかと考えていたのですが、作業としては基本的にはハブ軸を交換してセンターを出すだけなので、1時間ほどしかかかりません。前輪は調整なくそのまま利用できますので、ホイールを最初から組むより、圧倒的に短時間で終わる作業でした。

なにより、WH-R501は圧倒的に安く販売されているためコストパフォーマンスも良く、さらにシマノのハブ単体の販売はないフロント20本・リア24本の組み合わせなので、自分でホイールを組むより自由度があるのも盲点でした。

また、安価なWH-R501は、公式には販売されていないシマノ製のフロント20本・リア24本ハブの入手方法として、実測は必要なものの自作ホイールにも活用できるかもしれません。

Component Specification
Frame BIANCHI ROMA3
Frame Color Celeste
Headset FSA No. 11N
Shifters Shimano Claris SL-2400 8speed
Front Derailleur Shimano Claris FD-2400 8speed
Rear Derailleur Shimano Claris RD-2400 8speed
Crankset Shimano Claris FC-R2000 CG 50×34T 170mm
BB Shimano Deore BB-MT800
Sprocket Shimano CS-HG50-8 11-34T 8speed
Brakes Shimano Deore BR-T610
Brake Lever Sram Avid FR-5
Wheels Shimano WH-R501-CL
Tire Vittoria RUBINO PRO 700x30C
Stem HL TDS-D345G-8 (80mm)
Handlebar HL MTB-AL170BT (25.4mm)
Seatpost TEC OBBUS (27.2mm)
Saddle Velo VL-3289
Pedals Shimano PD-S300