FULCRUM Racing ZERO (C15) 修理

FULCRUM Racing ZERO (C15) 修理

先日、秩父の峠を散策していた日の出来事です。散策も終盤になり、登り坂での休憩からリスタートしたところ、左足を踏み外した勢いで後輪のホイールにシューズを軽く巻き込んでしまいました。シューズの踵がホイールに接触し、はじき飛ばされた感じです。 慌てて停止して確認したところ、幸いにもダメージのあるスポークは1本だけのようで、リムの振れはなく自走に問題はありませんでした。だいぶ暗くなってきており、道路沿いでこれ以上の確認は後回しにして、その日は目的地の道の駅まで帰りました。 破損状況の確認 帰宅してから、あらためてホイールを確認してみました。念入りに確認してみたところ、やはりダメージのあるスポークは1本だけでしたが、シューズと接触した部分のリムには痕があり、写真の赤丸のスポークも軽く曲がっていました。 スポークの損傷は軽微で振れは出ていなかったものの、おそらく見た目よりダメージがありそうなため、スポークを交換して、全体的な再調整をすることにしました。 補修スポークの型番 (R0R-SB01) 幸いにも他のスポーク損傷は見当たらず、スポーク一本の交換で済みそうです。旧型のC15レーシングゼロですが、フルクラムの部品表[1]行(2015年)を見ると、「R0R-SB01」が該当の左側スポークになるようです。 ちなみに、現行(2020年)のレーシングゼロC17部品表を見ると、同スポークの型番はR0-119Bとなっており、現行製品のC17とは型番的にはニップルを含めての互換性がなさそうです。 補修スポークの注文 注文は、店頭で補修部品だけの購入は気がひけるので、今回なネット通販で取り扱っているところを探してみました。海外通販だと1000円〜1400円ぐらい、国内通販では1400円〜4000円程度で販売されています。 店頭で修理を依頼しても、おそらく工賃込みでも修理はそんなに高額にはならなそうです。ただ今回は早めに修理しようと、多少の割高感はありましたが、国内で取り扱っている店舗から取り寄せました。また、ニップル交換用に誘導用のマグネットも合わせて注文しました。 必要な工具 今回の補修には、最低限必要な工具としては、カンパニョーロやフルクラム製ホイール用スポークレンチとトルクスレンチが必要になります。最近のカンパニョーロの製品はトルクスレンチの採用が多くなりました。 スポークレンチは純正の工具(T-07)もありますが、あとでも述べますがパークツールのSW-11の方が精度は良い感じです。また、フルクラムのアルミスポークにはパークツールのBSH-4で対応します。 また、ニップル交換時の誘導用に先端に磁石があるマグネットピックアップツールも合わせて準備します。もともと、自動車整備のために利用していたものですが、純正のニップルガイドマグネット(T-05)の代わりに利用します。 補修部品交換および調整 補修部品が手配できたので、早速修理します。曲がってはいるものの、振れは出ていないので、まずは現状のテンションを計測しときます。スポーク交換後にこのテンションに戻すための計測です。 今回破損したサイドはラジアル組になります。DT SWISSなどの既製品と異なり、ストレートスポークの交換にはカバーを外す必要がありました。トルクスレンチでカバーを外し、破損したスポークとニップルを取り外します。 取り外したスポークを確認してみると結構曲がっており、やはり結構なダメージがあったようです。リム側は、外したニップルを確認する限りではダメージななさそうで、ひと安心です。 まずは、交換するスポークのニップルを新品に交換します。補修部品あるニップルに専用の誘導用の部品を取り付け、バルブ穴から磁石でニップル位置まで誘導していきます。色々試してみましたが、目的のニップル位置まで誘導するには、バルブ穴からニップルを入れ、リムサイドに磁石を取り付け目的の位置までずらして移動していくのが、やや時間はかかりますが確実だと思います。 あとは、今回取り寄せたスポークに交換し、外す前に計測していたテンションまで一気にニップルを回していきます。スポークレンチは純正の工具(T-07)よりも、工具の精度的に若干の遊びがあるのかパークツールのSW-11の方が作業がしやすかったです。 幸いにも、おかしな感触はなくテンションもかけられ、リム側の破損もなさそうです。最後に、全体的な振れを確認しましたが、基本的にリム自体の剛性が高いためか気になる振れもなく、交換したスポークのみの調整でメンテナンスは完了となりました。 フラクラムと言うかカンパニューロ系は、補修部品は長期的に確保してくれるので有り難いです。シマノ系のホイールは、ホイールごとに設計が違うのは良いのですが、絶版後に補修部品の在庫が数年で無くなることあります。今回修理したホイールも絶版品なので、またメンテナンスしながら大事に乗っていこうと思います。 [1] Road bike & mountain…

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Ortlieb Commuter Daypack City (21L)

Ortlieb Commuter Daypack City (21L)

オルトリーブから、市街地通勤をターゲットとしたCommuter Daypack Cityが登場しました。防水性に定評のあるオルトリーブは、廃盤品を含めメッセンジャー系を20年来愛用してきましたが、自転車通勤の面では、機能的に欠ける面がありました。 Commuter Daypack Cityは、高い防水性と収納力、そして機能性を兼ね備えた、通勤通学に最適なバックパックです。雨の日でも安心して使える防水性は特筆すべき点で、パソコンやタブレットも安心して収納できます。収納容量も十分でありながら、必要最低限に抑えられているため、荷物が多くなりすぎず、快適な通勤通学をサポートしてくれます。 メッセンジャーバッグとの比較   雨天の通勤時のバッグとして、20数年来、オルトリーブのメッセンジャー系のバッグを愛用してきました。メッセンジャーは現在でも販売されている製品ですが、ShimanoのT-17のように街乗りに特化したバックパックと比較すると、機能面では、見劣りしてしまいます。 防水で多機能 メッセンジャーバッグは防水面で優れているものの、外部ポケットはおろか、内部ポケットもなく、収容性に劣る面があります。最近の通勤は、収納面の機能性からShimanoのT-17を常用していましたが、バックカバーは付属しているものの、こちらは防水性が難点でした。 メーカー 製品名 容量 防水性 外ポケット 内ポケット サイドファスナー Ortlieb Commuter Daypack City 21L 全面 1箇所 2箇所 × Ortlieb Messanger Bug…

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GIRO EMPIRE E70 KNIT – シティライドやロングライドに最適なシューズ

GIRO EMPIRE E70 KNIT – シティライドやロングライドに最適なシューズ

個人的に、シューズを選択の最重要事項は、ロングライドでも足が痛くならずに踏めこめる快適性です。特に、通勤やシティライド、さらには長時間のライドにも対応できるシューズは、快適性と機能性を兼ね備えている必要があります。 最近、高機能性のKNIT素材を採用したシューズが販売されていますが、GIROのEMPIRE E70 KNITは、これらの要素を完璧にバランスさせたシューズです。通気性、軽量化、そして優れたフィット感を提供しつつ、デザインも洗練され、レースにも過不足ない剛性も確保されています。 外観とデザイン EMPIRE E70 KNITは、シンプルながらも目を引くデザインが特徴です。シューズの外観は非常にスリムで、シューレーススタイルのサイクリングシューズで、KNIT素材のアッパーが全体を包み込むデザインです。 デザイン的には、いかにもなサイクリングシューズではなく、スポーティでありながら、通勤などのシティライドにも適応できるバランスを持っています。 サイズ感とフィット感 ワイドモデルの設定はなく、スリムな形状ながらも、足の甲やつま先の部分に圧力がかからないため、通常サイズを選んでも窮屈さがなく、フィット感は良好です。一般的なシューズのような感覚で、スリムなサイクリングシューズに見られる窮屈さはありません。 KNITアッパーが足にぴったりとフィットしながらも、足の形状に合わせて柔軟に伸縮します。履いた瞬間に、従来のサイクリングシューズとは明らかに違う、優しいフィット感が得られます。この柔軟性が、長時間のライドでも足の負担を軽減し、快適な着用感を提供します。 パフォーマンスと剛性 EMPIRE E70 KNITの魅力は、EastonのEC70カーボンソールが採用され、軽さと適度な剛性が実現されていることです。ナイロン素材のような、たわむ感じは全くなく、レースでも過不足ない、必要十分なしっかりとした剛性があります。 KNIT素材に加え、カーボンソールによる軽量化は大きなポイントです。シューズ自体が非常に軽く、長時間のライドでも足元を感じにくく、スムーズなライディングを楽しむことができます。磨耗が激しい、ヒールパッド部分が交換可能なのも、嬉しい点です。 通気性と暑さ対策 シューズに使用されているKNIT素材は、通気性に非常に優れています。特に夏場や長時間のライドでは、この通気性が大きなメリットとなります。足元が蒸れることなく、快適な状態を保ち、長時間のライドでも足元の湿気が気になることはありません。 また、KNIT素材は非常に軽量で、熱を逃がしやすいため、過酷な暑さの中でも足元を快適に保つことができます。通気性が高いだけでなく、シューズ全体が足に密着し、パフォーマンスを支えるサポート力も十分です。 耐久性と防水性 EMPIRE E70 KNITは、通気性が高い一方で、耐久性にも配慮されています。シューズの編み込み素材は強度を持ち、汚れにも強いので、日常的な使用において十分な耐久性を誇ります。グレーの素材部も、特に目立った汚れがつかず、簡単に洗濯もでき、手入れも簡単です。 耐久性については、尖った石や障害物には注意が必要でしょうが、合成皮革のアッパーよりもむしろ摩擦などの擦れなどには強く、高い耐久性が感じられます。 ただし、雨の日や湿度が高い環境では、通気性のために水分が浸透することがあります。防水性能を求めるライダーには少し不安な点かもしれませんが、乾きやすい素材であるため、軽い雨程度であれば問題なく使用できます。 総評 GIRO EMPIRE E70…

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Garmin EDGE 530 + 拡張バッテリーの使い勝手

Garmin EDGE 530 + 拡張バッテリーの使い勝手

ひさびさに、Garmin EDGEの500系の新製品が登場しました。日本では、EDGE 520 Plusの販売はありませんでしたので、EDGE 520J以来、実に4年ぶりの新製品となります。 新機能もあるのですが、プロセッサ性能が飛躍的に向上[1]した恩恵が大きく、従来の機能が実用的に、かなり使い勝手が良くなっています。 はじめに 今回は、いままではロングライドには市販のモバイルバッテリーを併用していたので、今回はGarminの外部バッテリーとあわせて購入してみました。 EDGE 530の付属品 今回は、スピードセンサーなどの付属品はなしの、EDGE 530単体での購入です。同時に販売されたEDGE 830では本体単体での販売がなかったのも、EDGE 530を選択した理由の一つです。 付属物は、従来通り、各種マウンターと、落下防止のストラップのみです。各種センサーについては、いままで利用していた既存のものを流用します。 拡張バッテリーの付属品 拡張バッテリーには、本体の他には、日本を含めた世界対応のコンセントプラグ付きのUSB MicroB端子充電アダプターと、拡張バッテリーをガーミンマウントに取り付けるための、マウントアダプターが付属していました。 拡張バッテリーには、USB MicroB端子で充電可能ですので、この充電アダプターは必須ではありません。各国対応のコンセントプラグが付属しているところを見ると、海外旅行での利用を想定したパッケージングでしょうか。 Gamin EDGE本体と拡張バッテリーの接続には、純正のガーミンマウントの部品を交換する必要があります。拡張バッテリー付属のアダプターを、既存のガーミンマウンターと交換します。 交換後は、拡張バッテリーがなくとも、従来通りGamin EDGE本体はマウント可能です。EDGE530本体と、拡張バッテリーの比較すると、EDGE本体より一回り大きい感じです。 全般 まずは、乗車前に画面設定など、ひととおりのセットアップした時点で、気がついたことをリストアップしてみます。ちなみに、ボタン数や配置については、既存のEDGE 520Jを継承しているため、迷わずセットアップできました。 ○ : サイズ…

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Attack! 299(+ 20 + 411) 参戦記

Attack! 299(+ 20 + 411) 参戦記

今年も、毎年8月の第1週に飯能のサイクルハウスミカミさんが主催しているイベント、Attack! 299に参加してきました。スタート地点とゴール地点がことなるイベントですが、最近は自走で再びスタート地点へ戻ってくる経路も楽しみに参加しています。 Attack! 299 とは Attack! 299は国道299号を基本ルートとし、飯能市役所から麦草峠を目指す、山岳系のロングライドイベントです。林道の通行止めなど状況により、毎年若干のコース変更はありますが、主要な4つの峠を登る獲得標高3800m、総距離160km程度となる超級山岳コースになります。 山岳メインのコース設定に加えて、開催時期の8月初旬は酷暑になる年も多く、ある程度乗り込んでいないと難易度が高いイベントです。完走するには「如何に最後の麦草峠を余力を持って快適に登るか」が重要なポイントになるかと思います。 余力を持った完走には、コースに設定されている4つの峠のペーシングと8月の天候を加味した酷暑対策が必要不可欠となるイベントです。 往路 (Attack! 299) 最近は前泊せずに、飯能駅の駐車場まで当日に車で移動し、スタート地点の飯能市役所に移動することにしています。少しでも涼しい時間帯で登れればと、早い時間での出走を希望し、3:30枠での出走となりました。制限時間と合わせ、酷暑対策に、なるべく早い時間帯での出走を希望する参加者も多いイベントです。 コース途中にはトンネルなどもあるので灯火装備は必須となりますが、早めに出走時間のグループは、日の出前の真っ暗の中、ライトを前後点灯してののスタートとなります。 飯能市役所〜山伏峠麓まで 信号待ちでの集団の多少の分断などもありつつも、基本的には同時刻出発の参加者の集団でトレインを組んで最初の山伏峠を目指します。今年は先頭切って飛ばすような参加者もおらず、30km前後で淡々と進んでいきます。先頭交代もあまり上手くいっていない感じで、山伏峠を目指し一定ペースで進んでいきます。 序盤はついついオーバーペースになりがちですが、ここでの温存はかなり重要です。山伏峠に近づくにつれ、さすがに速度も上がり、自然と先頭交代が始まりますが、引かない参加者は先頭に出ても全く引かないで下がっていきます。 山伏峠(標高620m) 山伏峠に入ると、早々に集団も崩壊し、各々の参加者のペースで登っていきます。戦略があるチームは、山伏峠を超えてからの下りや平坦コースを見据えて、2人以上で固まって登っていきます。山伏峠は、平均勾配7%の峠ですが、確実にオーバーペースにならないよう、登りながらなんとか回復できる4.0W/kg程度の速度で淡々と登っていきます。 山伏峠〜秩父市街〜志賀坂峠麓 山伏峠は勢いで先頭での通過となってしまい、下りで後続を待っている間、ふとクランクを逆回転させチェーンを落としてしまいました。この間に、3人ほど追い抜かれたましたが、単独走行を避けるため信号待ちなどで、なんとか追いつきます。 山伏峠から国道299号に入ると、秩父の市街地までさらに下っていきます。市街地は平坦基調なので、参加者と協調して進みます。平坦基調で信号の多い市街地を抜けると、2つ目の峠である志賀坂峠を目指します。 志賀坂峠 (標高780m) 志賀坂峠は平均勾配5%は緩やかな峠なので、秩父市街地から志賀坂峠までの区間は、単独走よりも複数人で先頭交代をしながら進むのが効率的です。毎年参加しているチームは、同じチーム内で足の合うメンバーと交代して進んでいきます。 最後の麦草峠の酷暑を少しでも避けるため、なるべく早く到着するため速度を上げたい区間です。ただ、途中の信号もあり、山伏峠までの区間でチームメンバーとは離れてしまったので、単独で2.8w/kgでゆっくりと志賀坂峠を目指します。 上野村・森の体験館 (CP1) 志賀坂峠を超えると第1チェックポイント(CP)となる上野村・森の体験館に到着します。例年、潤沢な補給を準備いただいているので、塩分などもしっかり補給できるポイントです。 ここからの経路となる今年の十石峠は、例年通行止めになることが多い、急勾配の矢久沢林道経由となります。299号線経由より急勾配のルートとなるので、後続を待ちつつ長めの休憩を取ります。…

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ORTLIEB Micro Two (0.5L)への交換

ORTLIEB Micro Two (0.5L)への交換

通勤につかっていたサドルバックを、モンベルの「U.L.サドルポーチ」をからORTLIEBのMicro Twoに変更してみました。だいぶ、スレて破れてきたのを機会に、購入済みの「ORTLIEB サドルバッグ2」との共用をかねた交換です。 搭載工具の見直し 0.6Lの「U.L.サドルポーチ」にくらべると、今回のMicro Twoは0.5Lと容量も小さく、縦幅的にいままでの携帯ポンプを入れるのは難しそうなため、装備の見直しをしました。 通勤時にパンクした時には、基本的にはパンクの原因を特定をふくめて、チューブをその場で修理するようにしているので、装備はやや多めかと思います。 ただ、容量的には、もう少し見直しが必要かとも思っていたのですが、結果的には携帯するポンプをより小型にする程度で済みました。 交換した携帯ポンプは、エアボーンのスーパーノバ ポンプです。小型にはなりましたが、4気圧ほどまでは簡単に空気が入れられるので、通勤やトレーニングの途中から、自宅に帰るまでには充分なです。 サドルレールネジの交換 ORTLIEBのMicro Twoは、サドルレールに取り付けるアタッチメントが必要となります。Micro Twoのアタッチメントは、標準ではプラスネジでしたが、同サイズの六角ネジ(M5x25mm)に交換しました。 六角ネジに交換した理由は、サドルレールの取り付け部分が、プラスドライバーでは締め付けにくいことと、六角レンチであれば、サドルバックで持ち運んでいる工具で調整できるためです。 サドルバッグの交換 今回は、いまのシーズンに普段通勤に使っているロードバイクのサドルバッグを、ひととおりMicro Twoに交換してみました。いずれにロードバイクにも、購入済みの「ORTLIEB サドルバッグ2」と交換できるようにするためです。 今回の交換により、週末のロングライドでも、どのロードバイクでもサドルバックを交換して出かけられるようになりました。普段の通勤などで、また気になったところがあれば、レビューしてみたいと思います。

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Bianch Mega Pro 11速化 (9速からのアップグレード)

Bianch Mega Pro 11速化 (9速からのアップグレード)

カンパ9速コンポーネントベースのBianch MEGA PROを、暫定的に11速にアップグレード[1][2]したものの、9速ディレイラーを流用したことから若干調整に難がある状態が残っていました。 結論的には、今回リアディレイラーも11速に変更したことで、34Tなどの近年大型化したリアスプロケットにも対応する11速ロードバイクへのアップグレード完了となりました。 なにぶん20年前のロードバイクなので、なるべく雰囲気を残しつつも、予算的にもオーバースペックにならない程度と考えていたのですが、シマノロードとのホイール共用は実現できたものの、9速時代の流用はクランク回りだけとなりました。 11速へアップグレードするには 今回、11速へアップグレードしたロードバイクは、いわゆる旧(Old)カンパ[3]とも呼称される2000年以前の9速ベースのカンパロードとなります。今回の検証しながら段階的に換装したパーツの一覧が以下となります。 Component 9 Speed 11 Speed Frames Bianchi MEGA PRO-L – Mercatone Uno Term Replica – Shifters Campagnolo Record Carbon 9 Speed Campagnolo Record…

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Wレバー SL-7700 インデックス11速化 – SL-BSR1 SISユニットへの換装

Wレバー SL-7700 インデックス11速化 – SL-BSR1 SISユニットへの換装

フリクションの保持力がなくなった、シマノの9速のWレバーであるSL-7000を修理しました。構造的に分解は難しいため、11速のバーエンドシフトレバーであるSL-BSR1のパーツを流用しての修理です。結果としては、11速インデックスレバーへのアップグレードです。 SL-BSR1 SISユニットへの換装 まずは、フリクションの保持力のなくなった、SL-7700レバー右側のSISユニットを交換します。SL-BSR1については、SL-7700[1]とは異なり部品図が展開されておらず[2]現物での確認となりましたが、SL-7700と互換性はあり、問題なく換装できそうです。 ただし、写真からはわかりづらいところですが、以下のSL-7700部品図のストッパーワッシャー(下図④Y6803110)と、SL-BSR1のストッパーワッシャー(型番不明)には、互換性はありませんでした。SL-7700のストッパーワッシャーを流用して、SL-BSR1のSISユニットを左レバーに組み付けます。 正確にいえば、以下のSL-BSR1部品図のアダプダー(下図②Y6J601000)と、SL-7700のアダプター(上図⑥Y6433810/Y6434300)を含めての互換性がありません。なお、ワッシャー(上図⑤67A0600)については、SL-BSR1の部品図に記載はないもの、同じ部品でした。 ちなみに、フロント側の左側のWレバーについては、9速レバーであっても問題なく11速フロントディレイラーを動作できます。今回は、SL-7700の左レバーをそのまま流用します。 交換してみての形状 交換してみると、インデックス専用のSISユニットのためか、交換前よりややスマートな形状となりました。下の写真は、左からSL-7700ノーマル、SL-7700 + SL-BSR1 SISユニット、SL-BSR1 + SL-7700 SISユニットの順で並べたものです。 上から見てみても、SISユニットにインデックス切り替えのリングがないため、形状的には一回り小さい印象で、やはりスマートに見えます。ENE 11S SHIFTERとはことなり、外面的には左右同じ大きさに見えます。 11速Wレバーとしての可動域 SISユニットの換装は問題ありませんでしたが、もうひとつSL-BSR1の可動域がどうなのかは、購入前には判断できなかっとところです。ENE 11S SHIFTERと異なり、左右対象のレバーのため、可動域が大きくなりレバーが引きづらくなる懸念がありました。 ただし、この懸念についても問題なく、実用上問題はありませんでした。以下の写真が、SISユニット換装後のSL-7700を装着してみて、一番ハイ側(11速)にレバーを倒してみたものです。 一番ロー側(1速)に引いてみたのが以下の写真ですが、こちらの倒れこみ角度も走行上問題はない角度です。 実際に走行してみましたが、やはりインデックスで変速が素早くできる点は魅力的です。最近はフリクションタイプのWレバーの引きの軽さ慣れていたので、ひさびさのインデックス、それも新品での引きの重さの感覚の違いに戸惑いもありましたが、しらないうちに慣れてしまいました。 現時点では、シマノ公式には11速のWレバーは販売されていませんが、今回11速のバーエンドシフターを流用して、インデックスのWレバーを準備してみました。換装前は、いろいろと懸念事項はあったのですが、しばらく乗ってみても問題はなさそうです。 また、実際の取り付けには、11速に対応したリアディレイラーへの換装が必要となります。次回は、実際の組み付けたロードバイクについてまとめてみたいと思います。 [1] DURA-ACE Shifting…

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11速時代のWレバー – SL-7700の修理を考える

11速時代のWレバー – SL-7700の修理を考える

フリクションの保持力がなくなった、シマノの9速のWレバーであるSL-7000を修理しよう、最近いろいろと調べていました。結果として構造的に分解は難しく、補修部品の入手も難しいようでしたが、今回は、Wレバーを取り巻く11速の状況をふくめて、修理までの顛末をまとめてみます。 SL-7700の補修部品は? このWレバーSL-7700は、11速が主流の現在でも、いまだに生産が継続している数少ない9速のパーツではありますが、構造的には分解しての修理が難しく、ユニットごとの交換が必要となります[1]。 部品表の②SISユニット(6BG9801)が今回の対象ですが、部品図で確認してみても、ユニットごとの交換が基本で、分解は想定されていないようです。SL-7700については、小パーツの備品の取り置きはあったものの、SISユニットは定価で部品を取り寄せるより、新品を買ってしまった方が、安上がりな感じです。 ただ、SL-7700の補修部品については、今となってはどこのネット通販でも注文できないようなので、ショップ経由の入手となりそうです。いずれにしても、SL-7700については新品への交換が現実的なようです。 11速時代のWレバー事情 修理ではなく新品を入手するにしても、シマノからはWレバーは10速のSL-7900を最後に、11速のラインナップにはWレバーそのものがリリースされていません。 シマノ公式には11速対応のWレバーは存在しませんが、ダイアコンペなどの他メーカー、バーエンドシフター系とあわせて、いったん現状の状況を整理してみます。 Wレバー 現状国内外で入手できるWレバーの仕様を以下にまとめてみました。傾向としては、シマノとサンレースがインデックス、ダイアコンペがフリクションの製品を主として販売している感じでしょうか。 No Component Product Index Friction 推定引き量(mm) 1 Shimano SL-R400 8 – 19.6 (= 2.8 x 7) 2 SL-7700 9 10…

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Panasonic OCC43 Wレバー インデックス11速化 (SL-7700+SL-BSR1)

Panasonic OCC43 Wレバー インデックス11速化 (SL-7700+SL-BSR1)

フリクションのWレバー(ENE CICLO W-SHIFT LEVER)で11速化していたロードバイクを、SL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700にて、11速インデックスのWレバーロードとして刷新してみました。 Wレバー (SL-7700 + SLSL-BSR1) SL-BSR1のSISユニットに換装したSL-7700を取り付けてみました。現状のフリクションタイプの「ENE CICLO W-SHIFT LEVER」からの交換です。 これで、現状シマノのラインナップにはない11速のインデックスWレバーのロードバイクとなります。ちなみに、フロント側の左側のWレバーについては、9速レバーであっても問題なく11速フロントディレイラーを引けます。今回は、SL-7700の左レバーをそのまま流用しています。 フロントディレイラー (FD-R7000) フロントディレイラーは、現行11速パーツのFD-R7000に交換しています。Wレバーのフロントは、フリクションなので9速のフロントディレイラーでも問題はありませんが、プレートの磨耗もあり、FD-7700からの交換です。 取り付けにはカンパニョーロのFDアラインメントツール(UT-FD120)を利用します。隙間は2mmほどに固定になりますが、このツールがあるとフロントディレイラーの取り付けの作業時間は、大幅に短縮できます。おすすめのツールです。 今回は、フリクションなフロントWレバーなので、取り付け時の新型ディレイラーの機構によるセッティングはできませんが、いずれにしろ新型ディレイラーはケーブルの取り回し的にキャップが足に当たる心配もなく、いい感じです。 リアディレイラー (RD-R7000-GS) 今回は、11速インデックスのWレバーに変更なので、リアディレーラも9速のリアディレイラーであるRD-M4000から、現行の11速パーツのRD-R7000に交換です。 通勤や近所でのトレーニングがメインのロードバイクですが、最大ロースプロケットは34Tまでなので、ほかのロードバイクのホイールともスプロケットの交換なしに共有できます。 しばらく乗ってみて 実際に走行してみましたが、やはりインデックスで変速が素早くできる点は魅力的です。最近はフリクションタイプのWレバーの引きの軽さ慣れていたので、ひさびさのインデックス、それも新品での引きの重さの感覚の違いに戸惑いもありましたが、しらないうちに慣れてしまいました。  d以下の写真が、SISユニット換装後のSL-7700を装着してみて、一番ハイ側(11速)にレバーを倒してみたものです。 11速時代となり、ENE 11S SHIFTERのような左右非対称のWレバーも登場しています。換装する前に心配していた、Wレバーの倒れこみについても、自分としては実用上問題はない範囲でした。 現時点では、シマノ公式には11速のWレバーは販売されていませんが、今回11速のバーエンドシフターを流用して、インデックスのWレバーを準備してみました。換装前は、いろいろと懸念事項はあったのですが、しばらく乗ってみても問題はなさそうです。

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