LOOK X-TRACK EN-RAGE (PD-M9020との比較)

LOOK X-TRACK EN-RAGE (PD-M9020との比較)

最近、LOOKのMTB系のペダルが刷新されたため、カンパニョーロコンポのロードバイク用ペダルも意識して購入してみました。刷新前は、LOOK独自規格(S-Track)だったのですが、現行品のX-TrackではシマノのSPD互換となったための購入です。 直近のシマノのPD-M9120の刷新[1]にもみられるように、近年のMTBペダルはトレイル重視の設計で、踏み面積の増加と踏み面の後方へのオフセットがトレンドのようです。 さらに、今回のペダルでは、これらのトレンドに加えて、踏み面の傾斜も取り入れられています。これらの設計トレンドを、平坦路も多いロードバイクや通勤視点でレビューしてみたいと思います。 XTR PD-M9020との比較 製品説明にあるとおり[2]、このLOOKペダルもトレイルやエンデューロむけに設計されたペダルとのことです。現行のシマノのPD-M9120とおなじく踏み面が後方にオフセットされており、さらに踏み面に角度がついていて傾斜している形状が取り入れられています。 PD-M9120もトレイルやエンデューロむけに最適化されており[1]、安定性のための踏み面積の向上と、フラットペダルの乗車感再現のための踏み面の後退が最近のトレンドのようです。 ロード用としてみると、この設計トレンドは微妙なところですが、実測を含めてPD-M9020比較してみると以下のような感じです。 -  LOOK X-Track En-Rage Simano PD-9020 LOOK X-Track En-Rage Plus 重量 210g 379g 225g 踏み面積 545mm 585mm 664mm 踏み面傾斜 +5° 0° +5°…

Read more

PEARL iZUMi MTBシューズカバー – 0℃環境下のロングライドレビュー

PEARL iZUMi MTBシューズカバー – 0℃環境下のロングライドレビュー

最近の寒い時期、MTBシューズでのロングライドに向けに、専用のシューズカバーを購入しました。今回購入した製品は、対応温度は5℃まででしたが、スニーカータイプのMTBシューズとカイロの組み合わせで、平均気温0℃のロングライドも楽しむことができました。 今回は、このMTB専用のシューズカバーを購入した経緯と合わせて、冬のロングライドで実走してみた感想をまとめてみます。 パールイズミ ウィンドブレーク ウィンター MTBシューズカバー (7915) この寒い時期、スニーカータイプのMTBシューズ(Shimano MT7)で片道1時間弱の道のり自転車通勤をしています。ただ、通気性が低めのスニーカータイプでも、ちょっと遠回りしたりすると、2時間ほどで足先が冷たくなってきます。 試しに、靴下にカイロを仕込んで4時間ほどの遠出をしてみたのですが、効果は薄くカイロごと足先が冷え切ってしまうような状況です。これでは、MTBシューズでのロングライドは厳しそうなので、週末のロングライド用にパールイズミのMTBシューズカバー購入して試してみました。 対応温度は5℃まで、選択サイズは大きめに パールイズミではロード用のシューズカバーは多くのラインナップがありますが、MTB対応のシューズカバーは、この製品のみのようです。対応可能な温度は5℃までとの表記があり、サイズはM/Lの2種類のみしかありません。 対応サイズについては足底の縦幅で決まり、今回のMTBシューズ(Shimano MT7)は41インチ(25.8cm)でしが、足底の縦幅は28cm近くあったので、Lサイズ(26~28cm)を選択しました。 ただ購入後に気が付いたことですが、基本はレーシングタイプのMTBシューズ向けの製品のようで、今回のようにスニーカータイプのMTBシューズの場合は、そもそも装着が難しいか、大き目のサイズを選ぶ必要があります。 乗車前に装着してみると、つま先部分の装着やかかと部分はベルクロの装着はギリギリのサイズ感でした。今回のように、スニーカータイプのMTBシューズは、レーシングタイプと比べると横幅やかかと部分のボリュームがあるため、メーカー表記の縦幅よりも大きめのサイズを選んでおくいた方が無難な感じです。 今回は、なんとか装着できるレベルでしたが、Lサイズ以上の製品があれば、そちらを選択してもう少し余裕を持たせても良いギリギリの感じでした。 ロード用のシューズカバーは使えない? 今回のシューズカバーの購入前に、手持ちのロード用のプレミアム シューズカバーも試してみたのですが、ちょっと常用するには難しいと感じました。0℃までの対応で耐寒性能は高く、サイズ的にもなんとか装着はできたものの、歩行するには難しそうなため流用はあきらめました。 写真のように、ベルクロの位置がちょっと前気味で、このままで歩行するとベルクロが地面と接触して擦り切れてしまう感じです。 このMTBシューズカバーは、ロード用シューズカバーと比較すると、足裏のベルクロの位置はちょっと後ろ寄りに最適化されています。また、ベルクロ部分もゴムになっているので、歩行しても安心感があります。 0℃環境下でのロングライド 早速購入したシューズカバーを装着して、どれぐらい保温性があるのか、週末のロングライドで試してみました。シューズカバー以外の特別な装備はなく、組み合わせるのはスニーカータイプのSPDシューズ(Shimano MT7)です。靴下は多少厚手ではありますが一般のもので、使い捨てカイロとの併用しての実走です。 走行中の気温は終始0℃を上下するような感じでした。結論としては、5℃対応の今回のシューズカバーでも、使い捨てカイロとの併用あれば足が冷え切るようことはありませんでした。今回組み合わせた、スニーカータイプのMTBシューズの通気性のなさも関係していると思います。 当日の天候 – ときどき雪 当日の天気は積雪も予想されていて、最低気温も0℃以下と、関東としては終日寒い1日でした。運動強度は山間部をのぞいては全般的に低めで、走れるところまで走れればと山間部を目指して出発しました。ただ走行のペースも上がらず、当初していたコースも積雪で引き返したため、最終的な走行時間は9時間、走行距離は200Kmの実走での評価となりました。…

Read more

TIGORA BASIC WARM – 素材がかわってました

TIGORA BASIC WARM – 素材がかわってました

冬の寒くなるこの時期の自転車通勤用や短時間のトレーニング用のアンダーウェアとして、数年ほどアルペンのTIGORAのコンプレッションインナーを愛用しています。TIGORAは、スポーツDEPOなどの店舗を展開しているアルペングループのプライベートブランドで、さまざまなスポーツ用品が展開されています。 TIGORA BASIC WARM とは ? TIGORAのアンダーウェアには高機能なものもありますが、購入しているのはTIGORA BASIC WARMとよばれる、裏起毛のある暖かいタイプです。このBASICは、TIGORAのラインアップでも、いちばん低価格なコンプレッションインナーですが、裏起毛(WARM)バージョンがあり、締め付け感が少ないのが気に入っています。 TIGORAもそうですが、他社製品もこれより上位レベルの製品になると、コンプレッションの締め付け具合がキツくなり、生地が厚くなりがちです。ただし、毎日の通勤や短時間のトレーニング目的には、この弱めの締め付け具合が価格を含めちょうど良い感じです。 セールを利用すると、かなりお買い得 いま、利用しているものが3シーズン目迎え、だいぶタイツが擦り切れてきてましたので、正月明けに数着追加で購入しました。この製品の良いところは、実用性に加え、店舗でのセール時期とあわせれるとお得に購入できることです。 店頭にでかけた時期には、写真の値札にある通常値引きに加え、まとめ買いで20%引きの追加セールが実施されていました。結果的に、今回の購入価格は上下合わせた1セットで4000円程度、実質40%以上の値引きで、かなりのお得感がありました。 素材構成が変わってる! まだ、この時期は、通勤出発時の気温が5℃ぐらいあるので、このアンダーウェアに可能な限り薄手のアウターを着込んで出発します。通勤の強度はある程度高めで、到着する頃には、アンダーウェアがうっすらと濡れた状態になります。なるべく汗を発散させたい目的での薄着なのですが、2年前に購入したものと濡れ具合が、ちょっと違うことに気がつきました。 乗車中の不快な感じはないのですが、脱いだ時に発散しきれなかった汗が粒のような感じで裏地に残っていました。旧製品では、汗が裏地に染み込んで単純に濡れた状態でした。まだ、新しいからかとも思ったのですが、素材を確認してみるとポリウレタンの比率が、他社製品と比べても多めに変更されていました。 素材 TIGORA BAISC WARM (2018) TIGORA BAISC WARM (2016) NIKE PRO (参考) UNIQLO HEATTECH…

Read more

通勤用自転車のペダルをSPDに (Shimano XTR PD-M9020 + MT7)

通勤用自転車のペダルをSPDに (Shimano XTR PD-M9020 + MT7)

冬にむけて寒くなってきたので、通勤用のペダルをロードバイク(LOOKメイン)ペダルから久々にSPDペダルに変更することにしました。例年であれば、ロードシューズにカバーをしたり、フラットペダル(+ハーフクリップ)に交換していましたが、10年ぶりぐらいのSPDペダルへの復帰です。 なぜSPDをやめたのか? 最近こそ、ロードバイクやフラットペダルで通勤することが多くなりましたが、10年ぐらい前は、通勤でもツーリングでも、どこにいくのもSPDペダルをメインにしていました。ただ、当時はいわゆる「点で踏む」ような感覚が強く、乗車中にビンディング部分の足裏が痛くなりがちで、ちょっと遠出をしたときには、もう漕ぎたくなるほどでした。 それでも通勤には常用はしていたのですが、しだいにフラットペダル(+ハーフクリップ)での運用が多くなっていきました。最終的には、5年ほどまったく使わなくなった期間もあり、すべて売却してしまった経緯があります。 再びSPDに ただ、通勤だと駐輪場から歩いたり、帰りに寄り道したりして、どうしても歩く機会が多くなります。また、冬になり寒くもなってきたので、通気性はそこそこの暖かいシューズが欲しくなり、いちどSPDペダルに戻してみようと思い立ちました。 歩行面では、普通のシューズが使えるフラットペダルが最強だとは思うのですが、ハーフクリップでビンディングペダル並みの走行感はあるものの、どうしてもハーフクリップでシューズが傷ついてしまします。ロードバイペダルだと、冬は(カバーをするにしても)シューズの通気性が良すぎますし、やはり脱着の多い通勤ではクリートの減りが気になります。 ケージ付きSPDペダルは、現代版のSPD-Rか? また、最近はロード用やトレイル用の踏み面が広いSPDペダルがリリースされており、シューズのソール剛性もあがっている背景とあわせて、「もしかして足裏は痛くならないのでは?」と思っていたことです。 その踏み面の形状や面積は、(後述するように)かつてのSPD-Rペダルを彷彿させるものがあり、パワー伝達効率の向上面でも、以前から期待感をもってました。 また、ポップアップゲージ付きのSPDに比べると、最近のトレイル用のSPDはスタイリッシュでロードバイクにもデザイン的に合いそうなのもポイントでした。 SHIMANO XTR PD-M9020 vs PD-M9120 とは言え、以前使用していたSPDペダルはすべて売り払ってしまっていたので、今回、SDPペダルとシューズはセットで新しく買い直しとなりました。XTRの耐久性と回転の良さはは実感していたので、ペダルは型落ちでセール品のPD-M9020を購入しました。 現行品のPD-M9120は、PD-M9020と比較すると踏み面が後方に伸び、見るからにペダルとシューズの接触面積が増えています。後方部に長い踏み面は珍しく、これはエンデューロレーサーからの要望でフラットペダルでの乗車位置を再現するための設計とのことです[1]。 新型ペダルのクリート位置は、ペダル後部に足を移動するために、母指球より上にずらす感じでしょうか。ただ気になるのは、新型は前方部の面積が減っており、通常のクリート位置を考えると、旧型のほうが面積は確保されています。ここらへんは、野山を駆け巡るエンデューロ向けの設計なので、最近の土踏まず側にクリートが移動しているロードのトレンドとは相反する感じです。 新型の長い接触面は気になるところですが、ロードでのクリート位置を考えると旧型が適正とも思い、今回はベーシックな形状の型落ち品のPD-M9020を選択しました。踏み面位置と価格的な要素もありますが、なによりデザイン的には現行品よりも旧型のペダルの方が、スタイリッシュでロードバイク向きな感じがします。 SHIMANO MT7 シューズについては、通気性が良すぎず暖かく、剛性があり、なおかつ街中でも歩きやすいものを探しました。レース向けのものは剛性が期待できますが、正直通勤向けではなく、通気性も良さそうなので対象外としました。そこで、シマノがEXPLORERとして展開しているラインナップからソール剛性感が高いMT7を選びました。 シマノ曰く、EXPLORERは「通勤やツーリング(オンロードおよびオフロード)のために、あるいはレクリエーションや健康維持のために自転車に乗るサイクリストに最適な製品ラインです」とのことで、目的にも合致しています。EXPLORERのソール剛性は2〜5のものがラインアップされており、MT7のソール剛性は上位レベルの「4」になります。 乗ってみてどうだったか? この2ヶ月ほど通勤や短時間のトレーニングに乗り回してみて、かつてのSPDのネガティブなイメージは、まったくなくなりました。いわゆる「点で踏む」ような感覚が少なくなり、かつての足裏が痛くなる兆候もありません。走行感も、トレイル用のゲージの効果か、通常のロードバイクのペダルとそれほど遜色がない感じです。 SHIMANO XTR PD-M9020 -…

Read more

Garmin Edge 130 – 3ヶ月間使用して気がづいたこと

Garmin Edge 130 – 3ヶ月間使用して気がづいたこと

Edge 520を不注意から故障させてしまい、普段の通勤用の代換としてEdge 130を購入してから、3ヶ月ほど経ちます。従来のエントリーモデルであったEdge 20シリーズと比較すると、画面も大きくなり、パワーメータにも対応するなど、上位機種に迫る使い勝手があります。 この数ヶ月、自転車通勤をメインに使用してきましたが、やはり上位機種と比較すると細かな使い勝手の違いがあるのは事実です。廉価版であること理解して購入したつもりではいたのですが、やはり実際に利用してみると、気になった点や工夫できた点が色々とでてきました。 今回は、利用期間中のバージョンアップ(2.x0 -> 3.00)で改善された点を含め、自分が普段使用していた520/820の視点から、いったん評価してみたいと思います。 全般 Edge 130はエントリーレベルの機種であるため、制限されている機能や、サイズが小さくなったことによる使い勝手の違いがあります。まずは、全般的に520/820との比較をしてみたいと思います。 ◎ : サイズ – 小ささは魅力 520/820にくらべると、ひと回り小さいサイズです。20/25と比較するとやや大きいサイズですが、表示項目数のバランスとあわせた最低限のサイズは、Edge 130はの大きな魅力の1つかと思います。 520/820では装着時にライトと多少干渉するのですが、このひと回り小さいサイズはありがたさは装着の度に実感しています。 ◎ : 視認性はバツグン Edge 130の画面は、520/820に画面より一回り小さいのですが、最大表示項目数の8個で表示していても、見にくいとか、乗車中には気になることは全くありませんでした。 カラー液晶の520/820とは違いメモリインピクセル液晶とのことですが、この単純なモノクロ液晶の採用が、視認性が高い大きな要因でしょう。 ◎ : ボタン削減(7 → 5)も押しやすい…

Read more

Panasonic OCC43 ブレーキの最適化 (TEKTRO R525 → Campagnolo デュアルピボット)

Panasonic OCC43 ブレーキの最適化 (TEKTRO R525 → Campagnolo デュアルピボット)

最近はTEKTROのブレーキレバー(RL340)とブレーキ(R525)の組み合わせで乗ってたのですが、大雨の日にかなり止まりにく事がありました。結構な大雨ではあったのですが、かなり強くブレーキレバーを握っても、ぜんぜんブレーキ感がなくヒヤッとした思いをしました。 最近は雨の日には自転車通勤をすることはないのですが、どうしても通勤中に雨になってしまうことがあります。そのため、今回の11速化と合わせてブレーキも見直しました。現状のTEKROブレーキから、カンパニョーロのブレーキへの交換です。 ブレーキレバーとブレーキの関係性 このロードでは、もともとは旧式ブレーキレバー(BL-6400)をつかっていました。旧式のブレーキレバーにはリターンスプリングがありませんので、アーチがしっかり戻るように、現状のTEKTROブレーキ(R525)のようにバネレートが高いブレーキとは相性がありました。 しかし、交換したTEKTROのブレーキレバー(RL340)は、現行のシマノ(SLR系)ほど強力ではないものの、リターンスプリングがあるタイプです。いま考えると、RL340に交換したことで、ブレーキレバー側のスプリングとの相乗効果で、引きが重くなってしまってました。 現行のブレーキレバー側のスプリングの強さは「シマノ > カンパ = TEKTRO」、ブレーキ側のパネの強さは「TEKTRO >= カンパ > シマノ」といったところでしょうか。TEKTROはブレーキ専業メーカであるため、ブレーキケーブルを含めて他社コンポとの組み合わせを考慮すると、ブレーキのバネを強くせざる負えない背景はありそうです。 ブレーキの交換 (R525 → Campagnolo Skeleton) ブレーキの引きを軽くするにはブレーキ側か、レバー側のバネを弱める必要があります。このロードの最初のブレーキ(RX100 BR-A550)の時代には簡易的なバネの調整機構[2]があったのですが、今回のブレーキ(R525)側にはそのような機構はなく、バネ自身の調整になりそうです。レバー側(RL340)についても、調整というよりはスプリングを外すことになり、やはり面倒になりそうです。 いずれにしろパーツの交換や調整が必要になるため、今回は手っ取り早くブレーキを交換することにしました。選んだのはカンパのSkeletonで際廉価品のデュアルピボットブレーキです。11速化でブラックパーツの比重がふえたので、ブレーキもブラックに交換です。 TEKTROのブレーキレバー(RL340)は、カンパニョーロと同じくレバー側にキャリパーのクイックリリースの機構があるので、レバー側のスプリングの感触も近い、カンパニョーロのブレーキへの交換です。 シマノの現行のブレーキ(NewSuperSLR)は、今回レバー(RL340)との組み合わせ的にはバネレートが低すぎるかと思い、今回の選択から外しました。 TEKTROブレーキのバネレートは? 交換前にTEKTROのブレーキレバー(RL340)のバネレートを計測してみました。計測には、ホイール重量の計測などに利用している、吊りはかりを利用しました。 計測してみると、各社ともバネの太さに差はないのですが、TEKTROのバネだけ3重巻きで明らかにバネ感が強く、数値的にも他メーカの倍以上の数値でした。シマノについては経年劣化もあるので微妙なところですが、カンパより若干バネレードが今回カンパに比べるとシマノの方が弱い傾向はあるかもしれません。 型番 BR-7700 (Super…

Read more

Panasonic OCC43 11速化 – Wレバーの交換とワイドスプロケット対応

Panasonic OCC43 11速化 – Wレバーの交換とワイドスプロケット対応

このバイクは、もともとWレバー(SL-7700)の9速インデックスで運用しており、フリクションで「かんたん11速化」と思っていたのですが、事前準備をふくめて思いがけず時間がかかってしましました。最初は「いま使っているSL-7700をフリクションに変更して11速化する」ぐらいのつもりでしたが、いざ準備を進めた最後の段階で、SL-7700のフリクションが劣化により固定されず、結局はWレバーの交換も必要になりました。 おそらく30年ぶりぐらいのWレバーのフリクションでの操作で心配もありましたが、通勤のようなシフトチェンジが頻繁なライドでも快適そのものです。操作感が軽いので、通常のインデックスよりも快適なほどです。今回は、その事前準備を含めて、その顛末をまとめてみます。 どう11速化するか? このロードバイクは通勤やトレーニングがメインなので9速でも問題はないのですが、他の11速のロードバイクとのホイール共用には、一手間かかります。端的にいえば、ホイール交換には都度スプロケットの交換が面倒なので、こちらも11速化しようと考えていました。 ワイドレシオスプロケット(最低30T)への対応 近年のロードバイクのスプロケットは、ワイドレシオ化が進んでおり、現在利用している11速ホイールも最大ギアが30T、大きいものでは34Tのスプロケットを好んで装着しています。 一昔前のディレイラー(RD-7700)の公式仕様としてはリア最大ギアは27Tまでなので、30Tを超えるギアはやはり無理があります。まずは11速化の前段階として、現状の11速ホイールを問題なく使えるようにと、現在装着されているパーツを見直しました。 11速移行への準備 せっかくですので、11速化の前準備として、ワイドレシオスプロケットへ対応するためにリアディレイラーの交換と、劣化したフロントディレイラーの交換作業を実施しました。 リアディレイラーの交換 (RD-7700 → RD-M4000) いずれにしろ、現行のリアディレイラー(RD-7700:最大ギア27T) ではきついので、まずは、この機会にロングゲージのものに交換です。今回は、現状のWレバー(SL-7700)で11速化する想定なので、現行の9速ディレイラーから選んでみました。 とは言え、さすがに現行モデルで9速のディレイラーは少なく、マウンテンバイク向けのものしか流通していなさそうです[1]。現行で入手できるディレイラーは、以下の表の通りに仕様的には(後述する調整ボルトを除き)大差はありませんでした。 No コンポーネント 型番 Shadow 最小 最大 キャパシティ 調整ボルト 1 Alivio RD-M4000 O 11T 32T…

Read more

通勤自転車メンテナンス (Panasonic OCC43) – アヘッドフォークへの交換など

通勤自転車メンテナンス (Panasonic OCC43) – アヘッドフォークへの交換など

そろそろ寒くなってきたので、通勤のメインとなる自転車を切り替えました。物置にしまっていたロードの確認程度のつもりだったのですが、ハンドルまわりの不調をきっかけもあり、いっきにフロントまわりを交換してのメンテナンスとなりました。 フォークまわりの異音? しばらく乗ってなかったので、最初は、基本的な確認とバーテープの交換ぐらいの予定でした。しかし、バーテープ交換後にハンドルを動かすと、フォーク周りからかすかな音がな聴こえます。物置にしまうまでは違和感もなく乗れており、ゴリゴリするような感触まではないのものの、いったん現状のフォーク(Time Club)を外して確認することにしました。 かれこれ15年ほど使ってきたものですが、とり外してみるとフォークの下玉押しの部分に錆がある状態でした。これが原因かとも思いましたが、カートリッジのシールドを開けてみるとベアリングのグリスも切れかかっていました。これは、ちょっとメンテナンスをサボりすぎた感じです。 フォークの交換 – スレッドからアヘッドへ 部品の交換もふまえて調整に時間がかかりそうですし、塗装がハゲている部分の補修も気になるため、いったん取り外してメンテナンスすることにしました。とはいえ、この自転車は週末で整備してしておきたいので、とりあえず手持ちのフォークに変更することにしました。現状はスレッドフォーク(Time Club)でしたが、いったんアヘッドフォーク(Mizuno MA-16)への交換です。 MA-16は、もとももとヘッドチューブが長めのフレームに使用していたため、ちょっとコラム長が長めでした。元のフレームに戻しての装着はなさそうなので、このフレーム用にフォーク長を調整することにしました。 もともとTimeのスレッドフォークには、日東スレッドコンバーター(MTC-01)で、アヘッドステム(ITM BigOne)を装着していました。ヘッドパーツ(HP-6400)の上部をヘッドセットコンバーターに変更し、まずはこのステムにスペーサーなしでピッタリになるように調整です。切断するのには写真にあるパークツールのSG-6のような、フォーク切断のガイドがあると、正確かつ作業が簡単です。 BigOneはフォーク固定部の高さは50mmあり、見た目的にも剛性感があります。結果として、現物あわせで1cmほどの切り落としとなりました。現行のアヘッドステムの高さは40mmが標準的なサイズです。BigOneの高さがあるステムに合わせることで、若干のフレーム選択の幅をもたせられる感じとなります。 パーツの調達 – ハンドルとステムの交換 いったん、交換の作業をはじめると色々なところが気になってきました。このロードは、通勤などの近場の利用がメインのこともあり、こまめなジオメトリの調整はせずに、ハンドルまでの距離も短めのまま乗っていました。最近のジオメトリに合わせるには、現在のステム長(100mm)から120mmへの交換が必要です。 120mmのITM BigOneも手元にあったのですが、BigOneはバークランプ径が26.0mmのため、今となってはハンドルの選択幅が狭いのが難点でした。 幸い、現在利用しているハンドル(NITTO Neat Mod.185)と同じ幅(380mm)のハンドル(Deda RHM-01)が手元にあったので、近所の中古自転車パーツのショップに、120mmのステムを探しに行きました。 近くに、中古のサイクルショップや、ロードバイクの取り扱いが多いショップがあると、こういった時に便利です。店頭で探してみると、使用感が少なく手頃な価格のDeda Zero 1を見つけることができました。早速購入して持ち帰り、スペーサーで調整して取り付けです。 購入したステムは1-1/8インチで、MZ-01は1インチのフォークなので、装着にはステムシム(1-1/8インチ ->…

Read more

11速チェーンの出荷剛性(遊び)について – 9速チェーンとの比較

11速チェーンの出荷剛性(遊び)について – 9速チェーンとの比較

チェーン交換は、自転車ではタイヤと共に頻度の高いメンテナンスで、手軽なチューンナップ方法でもあります。本来は、摩耗したチェーンからの交換となり、剛性感が復活する楽しいメンテナンスです。レースなどの大事なイベント前に、交換する人も多いと思います。 しかしながら、11速にアップグレードしてから、9速時代に感じられた新品チェーンの初期剛性が感じられず、不思議に思ってました。端的に言えば、11速チェーンでは新品と使い古しのチェーンの剛性感の違いが体感できず、チェーン交換が楽しくありません。 ふと思いつき、出荷の新品チェーンを計測してみると、シマノの11速チェーンは、同社の9速チェーンと比較しても、出荷状態の遊びが大きい(0.18% → 0.25%)ことがわかりました。おそらく、これが11速チェーンの初期剛性の劣化原因と感じています。 計測結果 9速時代は、剛性感がリフレッシュされる手軽なチューンアップとして、レース前にチェーンを交換していました。ただ、11速チェーンは交換しても、リフレッシュ感がなく、剛性感の違いが感じられず不思議に思っていました。ただし、チェーンの素材や製法自体は進化しているはずですし、耐久性的についても、実測値的にも問題はなさそうです[1]。 しばらく不思議に思っていましたが、剛性感のなさは、製法や素材よりも摩耗原因である「ローラー内径が違うのでは?」と思い立ち、手持ちのチェーンを計測してみました。比較のため計測したチェーンは、シマノ2種類のグレード(CH-HG901/CH-HG901)の11速チェーンと、9速のシマノとカンパニョーロの最上位チェーンの2種類(DURA-ACE/RECORD)です。 メーカー 型番 段数 出荷状態伸び(%) ローラー外径(mm) ピン直径(mm) Shimano CH-HG901-11 11 0.25 7.5 3.4 Shimano CH-HG601-11 11 0.25 7.5 3.4 Shimano CN-7701 9 0.18…

Read more

サーモス FFQ-600 キャップ交換 – ワンタッチタイプに

サーモス FFQ-600 キャップ交換 – ワンタッチタイプに

サーモスの真空断熱ストローボトルのFFQ-600のキャップユニットを、普通のワンタッチタイプで開閉できるタイプに交換してみました。FFQ-600はストロータイプの飲み口ですが、個人的に使い勝手が悪かっですが、今回の交換で、だいぶ使いやすくなりました。 いままで標準のストローキャップをつかっていましたが、正直、ストロータイプは洗うのも面倒です。そのため、この夏は、口径が同じ4.5cmで交換できそうなFFZ-500F用のキャップユニットを購入し、交換してみました。 交換してみたところ、キャップはワンタッチで開閉でき、自転車のライド中にも片手で問題なく開閉できそうです。 交換後早速、ロングライドに使ってみましたが、この暑い時期にワンタッチで、冷たい水が飲めるのは、非常にありがたいです。暑い時期は、FFQ-600を2本の体制にしたほうが良いかも … と思わせるほどの保冷っぷりです。 FFQ-600は、自転車専用に設計されていて、通常のボトルゲージに取り付け可能です。この暑い時期の保冷性は素晴らしいのですが、やはりストロータイプの使い勝手が悪く、だんだと利用頻度が減っていました。 今回、ワンタッチタイプのキャップへの変更により、FFQ-600の唯一の不満がなくなりました。ずいぶん使い勝手が良くなり、来年の夏も活躍できそうです。

Read more