PowerTap GS + DT SWISS RR 441修理 + アップグレード

PowerTap GS + DT SWISS RR 441修理 + アップグレード

先日の旅行先の白馬からの帰路で、ディレイラーが曲がりチェーンを巻き込んでしまったホイールを修理しました。破損状況の再確認とアップグレードをかねて、破損サイドのフリーハブ側のスポークを全面的に修理することにしました。 破損ついでに、剛性の向上を目的に、フリー側のスポークについてはストレートスポークの半コンペ組[3][4]へのアップグレードを兼ねた修理です。 事故状況 当日は、終日曇りで走りやすかったものの、日が暮れて到着まであと50kmぐらいのところで、20mm近くの大雨となりました。かなりの豪雨の中、急な坂道をクリアしようと、アウター・ローの状態でダンシングをしてしまい、リア側のチェーンが脱輪してしまいました。 はじめての経験でしたが、脱輪の瞬間に、後輪がロックしたような状況でした。急停止して確認してみると、ディレイラーのケージ部分が曲がっており、とても応急修理して走れるまでの状況ではありませんでした。結局、その日は自走は断念、車で迎えにきてもらいあえなく撤収となりました。 破損状況 帰宅してから、破損状況を確認してみると、ディレイラーのケージ部分が曲がりながら、チェーンが脱落したため、ハブとスポークに結構な傷が残ってしまっています。 幸いにも、傷が深いハブのフランジ部分は、ストレートスポーク部の保持強度には影響がない部分でしたが、大きな傷が残ってしまいました。 修理内容 SAPIMのスポークのみで組んだホイール[1]でしたが、今回の修理作業を良い機会として、破損したホイールを修復し、さらなる剛性向上を目的としたアップグレードを行いました。 ハブフランジの補修 ハブのフランジ部分は、スポークの保持分の強度には影響がない部分でしたが、大きな傷が残ってしまいました。そこで、傷を修復するために、自動車用の補修として販売されているメタルパテ(Holts MH109)を利用しました。 金属のように硬化し、耐油・耐水性に優れているとのことで、自転車のハブの補修にも適しています。削れた部分を埋めるように、メタルパテを盛り付けて、乾燥させます。硬化後は、サンドペーパーで削って平らに仕上げます。 最後に、TAMIYAのブラック スプレー(TS-6 マットブラック)で塗装して、ハブのフランジ部分の補修は完了です。 スポーク交換による剛性向上 スポークは傷だらけのわりには、折れたり曲がったりはしていませんでしたが、ダメージが計り知れないため、フリー側のスポークについては、全て交換することにしました。 SAPIMのスポークのみで組んだホイール[1]でしたが、補修用のストレートプルスポークは、DT SWISSのコンペティションスポークを調達しました。 破損ついでに、先日のKINLIN XR-200のアップグレード[2]で好感触だった、剛性の向上を目的に、フリー側のスポークについてはストレートスポークの半コンペ組[3][4]へのアップグレードです。 なにかと、オールランドに利用してきたホイールでしたが、今回のアップグレードで、踏み込んだ際の剛性が向上し、ヒルクライムやダンシングでの反応も良くなりました。 最後に 今回の修理とアップグレード作業を通じて、破損したホイールを再生し、さらに性能向上を図ることができました。特に、スポークの交換とフランジ部分の補修によって、ホイールの剛性が向上し、より高い走行性能を発揮するようになりました。 ヒルクライムやダンシング時の反応が良くなり、登坂力が向上したことを実感しています。今回の修理を機に、これからのライドがさらに楽しみになりました。

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DT SWISS RC46H SPLINEの入手と修理

DT SWISS RC46H SPLINEの入手と修理

先日オークションで購入したホイールの修理をしました。もともとは、市販ホイールでパワーメーターを組み込めるものを探していたのですが、落札してみるとスポークが損傷していました。とり急ぎは修理してみたのですが、今回はその顛末をまとめてみます。 なぜ、このホイールを入手したのか? パワーメーター付きのホイールはいくつか組んではみたのですが、ストレートスポーク対応のハブ型パワーメータである、PowerTapGSの廃盤の噂があり、だんだんと流通が悪くなってきたため、現行のホイールへの交換修理を含めて、いくつか確保していた経緯がありました。 米国内の直販サイトではセールもあり既に売り切れていますが、日本代理店でも大幅な価格改定[1]があり、現時点でもまだ在庫があるようです。米国よりは割高なものの、PoweTapGSの日本国内価格ベースも49%(=63,800/130,000)[1][2]引きのセール状態が続いています。 PowerTapGS = DT SWISS 240S PowerTapGSは、ハブ自体はDTSWISS 240Sの流用品で、基本的なメンテナンスパーツについは互換性がある、24Hのストレートスポーク専用のハブです。今回は市販ホイールへの組み込みを考えて購入してはみたものの、完組ホイールでリア側が24Hのホイールのは意外と少なく、マビックやフルクラムなどの大手メーカのホイールでは適合するものは、なかなか見当たりません。 ただし、DT SWISSから販売されている完組ホイールについては、市販ハブとおなじリアが24Hのものが数多くラインナップされています。既ににDT SWISSの市販リムであるRR441のホイールは組んであるので、できればデュープリムなどの違う感触のでDT SWISSホイールのセール品を狙っていました。 STEP1 : オークションで発見・購入 以前からDT SWISSホイールのセール品を狙っていたものの、ディープリムの製品はタイミングが合わず、なかなか購入できまでんでした。そんなある日、オークションで中古でリア24HのDT SWISSデュープリムホイールが出品されていたので、試しに購入してみました。 出品者は、近くの中古ショップであったため、落札後取りに行きました。後日、同ショップに再来店することになるのですが、送料が無料なのと、いろいろポイントもつく日に購入できたので、実質的にはかなり安く購入できました。 STEP2 : ホイールの確認 店頭で受けっとってみたものの、自宅に帰ってから確認してみると、フロントのスポークの1本に曲がった形跡があるのに気がつきました。なにかしら、事故でもあったのでしょうか。なにかを巻き込んだような曲がりかたです。 気になって全体的に確認してみると、横振れは0.5mmほどで調整されてはいるものの、おなじスポークの上部にも曲がった形跡がありました。ショップ買取時の状況はわかりませんが、もしかすると、この事故が原因で手放されたホイールかもしれません。 受け取り時に、店員さんからの説明はありませんでしたが、おそらくショップとしては事故状況もふまえて買い取ったのでしょう。振れはとれていたので、損傷したスポークの交換はなしに調整してから、販売された商品のようです。 STEP3 :…

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PowerTap GS + DT SWISS RR 441の導入

PowerTap GS + DT SWISS RR 441の導入

現状の9速ロード用のホイールを、とりいそぎ11速用に刷新してはみたのですが、今回レースやツーリングにも使える新しいホイールを追加しました。 前回[3][4]はMavic系リム(Open Pro, CXP)だけ組んでみたので、今回はDT SWISSの非対称リムであるRR 441にパワーメータ(PowerTapGS)の組み合わせてみました。 パーツ構成 – どんなホイールにするか いったん、パワーメータを導入してみると、なんとなくパワー数値のログがとれないライドが物足りなく思えてしまいます。かといって、自転車を乗り換えるたびに、ホイールを入れ替えるのも、面倒です。そのため、今回もパワーメータつきのホイールの追加することにしました。 ハブ – PowerTap GS 今回のハブも、おなじくパワータップ製ですが、ストレートプルタイプのPowerTap GSを選択しました。ハブ型はパワータップ製しかないこともあるのですが、同じメーカーにすることで、計測精度や誤差などが少ないこと期待しての選択です。 PowerTapGSは、DT SWISSの240Sストレートプルハブがベースに、強度を保ちつつフランジを削って、G3とおなじトルクチューブを組みこんだ製品とのことです。 パワーメータ組み込みにより削られた重量は公表されていませんが、結果として、240Sハブが212gに対しGSが325gと、実質的には113(= 325 – 212)gの増量でパワーメータの組み込みに成功しています。 ワイヤレス送信部のパワーキャップについてはANT+・Bluetoothに対応しており、現行のPowerTapG3とも共通ものでした。外出時の電池交換も、共通のパワーキャップ着脱工具を携帯しておけば大丈夫です。 リム – DT SWISS RR441 リムは、せっかくなのでマビックのラインナップにはない、非対称のDT SWISSのRR441で組んでみました。DT SWISSの市販リムは最近ラインナップが一新され、現行のラインラップでRR441は最軽量のリムになります。…

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