先日の旅行先の白馬からの帰路で、ディレイラーが曲がりチェーンを巻き込んでしまったホイールを修理しました。破損状況の再確認とアップグレードをかねて、破損サイドのフリーハブ側のスポークを全面的に修理することにしました。
破損ついでに、剛性の向上を目的に、フリー側のスポークについてはストレートスポークの半コンペ組[3][4]へのアップグレードを兼ねた修理です。
事後状況
当日は、終日曇りで走りやすかったものの、日が暮れて到着まであと50kmぐらいのところで、20mm近くの大雨となりました。かなりの豪雨の中、急な坂道をクリアしようと、アウター・ローの状態でダンシングをしてしまい、リア側のチェーンが脱輪してしまいました。
はじめての経験でしたが、脱輪の瞬間に、後輪がロックしたような状況でした。急停止して確認してみると、ディレイラーのケージ部分が曲がっており、とても応急修理して走れるまでの状況ではありませんでした。結局、その日は自走は断念、車で迎えにきてもらいあえなく撤収となりました。
破損状況
帰宅してから、破損状況を確認してみると、ディレイラーのケージ部分が曲がりながら、チェーンが脱落したため、ハブとスポークに結構な傷が残ってしまっています。
幸いにも、傷が深いハブのフランジ部分は、ストレートスポーク部の保持強度には影響がない部分でしたが、大きな傷が残ってしまいました。
修理内容
SAPIMのスポークのみで組んだホイール[1]でしたが、今回の修理作業を良い機会として、破損したホイールを修復し、さらなる剛性向上を目的としたアップグレードを行いました。
ハブフランジの補修
ハブのフランジ部分は、スポークの保持分の強度には影響がない部分でしたが、大きな傷が残ってしまいました。そこで、傷を修復するために、自動車用の補修として販売されているメタルパテ(Holts MH109)を利用しました。
金属のように硬化し、耐油・耐水性に優れているとのことで、自転車のハブの補修にも適しています。削れた部分を埋めるように、メタルパテを盛り付けて、乾燥させます。硬化後は、サンドペーパーで削って平らに仕上げます。
最後に、TAMIYAのブラック スプレー(TS-6 マットブラック)で塗装して、ハブのフランジ部分の補修は完了です。
スポーク交換による剛性向上
スポークは傷だらけのわりには、折れたり曲がったりはしていませんでしたが、ダメージが計り知れないため、フリー側のスポークについては、全て交換することにしました。
SAPIMのスポークのみで組んだホイール[1]でしたが、補修用のストレートプルスポークは、DT SWISSのコンペティションスポークを調達しました。
破損ついでに、先日のKINLIN XR-200のアップグレード[2]で好感触だった、剛性の向上を目的に、フリー側のスポークについてはストレートスポークの半コンペ組[3][4]へのアップグレードです。
なにかと、オールランドに利用してきたホイールでしたが、今回のアップグレードで、踏み込んだ際の剛性が向上し、ヒルクライムやダンシングでの反応も良くなりました。
最後に
今回の修理とアップグレード作業を通じて、破損したホイールを再生し、さらに性能向上を図ることができました。特に、スポークの交換とフランジ部分の補修によって、ホイールの剛性が向上し、より高い走行性能を発揮するようになりました。
ヒルクライムやダンシング時の反応が良くなり、登坂力が向上したことを実感しています。今回の修理を機に、これからのライドがさらに楽しみになりました。