PowerTap GS + DT SWISS RR 441 フロントホイールメンテナンス

PowerTap GS + DT SWISS RR 441 フロントホイールメンテナンス

先週末に行われたMt.富士ヒルクライムでの接触[1]もあり、調整も含めて、PowerTap GS + DT SWISS RR 441[2][3]のフロントホイールをメンテナンスしました。幸いにも、接触したスポークを保持していたハブやリム側への影響は見られず、スポーク交換で様子を見てみることにしました。 フロントホイールの破損確認 富士ヒルクライムで接触したホイール[1]を帰宅後、確認してみました。接触事故ながらも、幸いにも横振れは少なく、ハブやリム側への影響も少なそうです。 分解までの目視では、接触して曲がっているスポークは1本しか確認できず、全体的にテンションが抜けているスポークもありませんでした。自己責任ではありますが、接触サイドのスポークの全交換までは、必要なさそうです。 スポーク部品の注文 破損も軽微そうなので、全体的なスポーク交換まで不要[3]と判断し、今回は、まずは曲がっているスポークのみ交換して様子を見てみることにしました。交換部品の対象の、ストレートプルのCX-RAYスポークについては、パックスサイクル[4]さんで、取り寄せました。 CX-RAYスポークについては500円/本[4]と、より高価になった感はありますが、1本単位でも、国内での取り扱いがあるのは有難いところです。クリックポスト便の選択もできるため、送料も安価で済むのも助かります。 交換と調整 交換部品が届いたので、早速交換作業に入ります。まずは、曲がっているスポークを取り外して、ハブやリム側の状態を確認します。心配していた、スポークを保持していたハブフランジやリムウォール部への影響は見られず、想定通り、スポーク交換のみで済みそうです。 曲がっているスポークのテンションとニップルからスポークの出具合を確認し、新しいスポークと交換します。破損部のニップルは念のため新品に、組み立て時と同じDT Swiss製の純正ニップルに交換し組み付けます。 交換したスポークはを、交換前のニップルの出具合とテンションを目安として、一気に締め上げます。気にしていた、センターずれもなく、気になる範囲でリムの振れ取りを行い、作業完了です。 作業ついでに、後輪のホイールも確認しましたが、軽微な調整で済みました。最近のホイールは、アルミリムの剛性も高く、スポークの品質も高いためか、経年経過による緩みも少なく、調整がずいぶんと、楽になった印象があります。 最後に Mt.富士ヒルクライムでのアクシデント[1]をきっかけに、PowerTap GS + DT SWISS RR 441ホイール[2][3]のメンテナンス行いました。幸いにも、ハブやリムへの深刻な影響はなさそうで、接触したCX-RAYスポーク一本の交換で、様子を見ていくことにしました。今後も、ホイールの状態を定期的に確認し、必要に応じてメンテナンスを行っていきたいと思います。 [1] Mt.富士ヒルクライム 2025…

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Mt.富士ヒルクライム 2025 参戦記

Mt.富士ヒルクライム 2025 参戦記

昨年はエントリーを逃してしまいましたが、今年は無事にエントリーを通過し、富士ヒルクライムに参戦してきました。コロナ禍を経て、実績順のスタート枠が復活し、以前の開催形式に戻った富士ヒルクライムでした。想定通りのトレーニングを積むことができず、万全とは言えないコンディションでの挑戦となりましたが、当日は晴天にも恵まれ、久々に走りやすい大会に戻った感じです。 レース前日まで コロナも明け、海外からの参加者も増た影響か、昨年は申し込み開始から早々に定員に達してしまい、参加できませんでした。そのため、今年は申し込み開始時刻の20時から申し込みを開始し、無事にエントリーを通過することができました。 開催ルールの変更 – スタート枠は実績順に戻る コロナ禍に入り、スタート枠の選択は任意のフリースタートの開催[1]が続いていましたが、今年から、久々にコロナ禍前の開催形式に戻り、実績を元にしたスタート枠での開催へと戻りました。 また、実績が「富士ヒルクライムの直近2年」に限られ厳密化されたのも、良いことだと思います。ただし、申し込み締め切り後に、過去の富士クルクライムのように、他大会の実績も認められるような、救済措置のアナウンスもありました。 以前は実績順と言っても、自己申告制で曖昧な部分もあったので、事務局側の確認を含め、実績の申請が厳密化されたのは良いことだと思います。 トレーニング状況 – 2月から開始 無事、エントリーを果たしたので、2月からトレーニングを開始しました。ただし、4月までは順調だったものの、4月後半から体調を崩してしまい、本番までの5月はリカバリーに専念して当日を迎えることになりました。 Ven-Topでの予想タイム (82分) 2月にRampTestによりFTP計測を実施し、トレーニングを開始しました。ただし、2月の235Wから開始できたFTP計測も、4月末の255Wまでは順調でしたが、それ以降は、頭打ちとになってしまいました。Ven-Topの試走タイムも、4月に計測した82分を最後に、頭打ちとなってしまいました。 Ven-Topの試走は、富士ヒルクライムの試走としては、最も実績があるコース [2]で、富士ヒルクライムと同じ滞在時間の長めのコースで、体調のあげるためにも良いコースでしたが、5月は疲労度が強く、新設された中間地点のVen-10での、中断が相次ぎました。 Alpe du Zwiftでの予想タイム (81分) 4月後半から、週末毎にVen-Topの試走で回復具合を確認するも、タイムも上がらず、中断する状況が続きます。Ven-Topでの試走も頭打ちとなってしまい、5月に入ってからは、富士スバルラインの試走も封印し、疲労度を考慮して、Alpe du Zwiftでの試走に切り替えました。 今年の富士ヒルクライム道場[3]の開催に合わせた、本番前週のAlpe du Zwiftでの試走を最後に、本番に臨みました。富士ヒルクライム換算[2]で81分の記録でしたが、今年のAlpe du Zwiftでの最速タイムは更新でき、やや希望が持てる状況となりました。…

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GIRO Cormick ヘルメットレビュー:カジュアルスタイルな軽量ヘルメットの選択肢

GIRO Cormick ヘルメットレビュー:カジュアルスタイルな軽量ヘルメットの選択肢

最近、GIROからエントリーレベルの新しいヘルメット、Cormickが発売されました。毎日の自転車通勤で重要視しているのは、フィット感だけでなく、軽量性も大きなポイントです。今回は、GIROのヘルメットとして最軽量(233g)なモデル[1]でもある、スタンダードタイプを購入してみました。 デザインと快適さ GIRO Cormickはシンプルで洗練されたデザインで、ロードバイク用としても適した機能的なデザインが特徴です。ブラックを基調としたカラー展開で、ロードバイクに限らず、さまざまな自転車にマッチしやすいデザインです。 大型のベンチレーションホールにより通気性が確保されており、キャップをかぶっているかのような、カジュアルなショートバイザーは、ロードバイクでも街中に溶け込みやすいデザインです。 軽量ながらも安全基準をクリア GIRO Cormickは、エントリーモデルながらも、233gという軽量かつ、ヨーロッパの安全基準(EN1078)も満たしたモデルです。233gという重量は、他社製品の上位モデルと比較しても、最軽量レベルでありながら、安全性も確保されている点が魅力です。 軽さは、いままで通勤用に使用していたKASKのRAPIDO(230g)と比較しても遜色ありません。サイズ感は、GIROの通常のMとLの中間となるユニバーサルサイズが採用[1]されており、横幅がタイトすぎず、誰でもフィットしやすく、被りやすい形状です。 実際に使ってみた感想 – ショートバイザーの良し悪し ヘルメット内部は柔らかなパッドで覆われており、長時間使用しても不快感を感じにくい設計となっています。通気性も良好で、汗をかいても快適な着用感を保つことができます。 ただし、着脱式のショートバイザーは、好みが分かれる部分かもしれません。前傾姿勢が深くなると、前方の視界の上部を遮る形となるため、通勤時のライディングスタイルによっては注意が必要です。 しかし、雨の日のライディングに、ショートバイザーは便利です。簡易的な雨除けにもなりますし、レインウェアのフードが視界にかかるのを防いでくれます。視界については慣れの問題もあるため、現在はショートバイザーを装着したまま使用しています。 総評 GIRO Cormickは、エントリーレベルのヘルメットとして、リーズナブルな価格でありながら必要な性能を十分に満たしています。デザイン、快適性、価格のバランスが非常に優れた製品です。特に通気性、フィット感、軽量設計は、日々のライディングを快適にサポートしてくれる重要な要素です。 GIRO Cormickは、初めてヘルメットを購入する方や予算を抑えたいライダーにとって、非常におすすめできる選択肢です。快適なライディングをサポートしてくれるヘルメットをお探しの方には、ぜひ試していただきたい製品です。 [1] 【GIRO/ジロ】CORMICK STANDARD(MIPS無し) Matte Black – Dark Blue

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Zwift COG & CLICKレビュー – 静かでスムーズな新感覚のシフティング体験

Zwift COG & CLICKレビュー – 静かでスムーズな新感覚のシフティング体験

Zwift COG & CLICKは、従来の機械式シフトにはない、静かでスムーズな変速体験を実現し、バーチャルトレーニングの可能性を大きく広げる革新的なアクセサリーです。シンプルな装着方法と高度な仮想ギア設定により、実走に近い走行感覚と戦術的な走行が可能となり、長時間のトレーニングやレースシーンにも最適です。 本記事では、製品の基本的な特徴やセットアップ方法、そして実際の使用感について詳しく解説します。最後のまとめで触れたように、実走とは異なる感覚もありますが、その快適なシフティング体験は一度試す価値が十分にあります。 Zwift COGとは Zwift COGは、もともとZwift Hub Oneトレーナー向けに登場したスプロケットでしたが[2]、現在では「Zwift Ready[3]」対応のスマートトレーナー向け汎用品として進化しています。 現在販売されている第2世代のオレンジ色のZwift COG v2は、マルチトレーナーフリーハブ付きとフリーハブなしの2種類があり、今回はフリーハブなしタイプ(KICKR MOVE本体のフリーハブを利用)を購入しました。 フリーハブなしのZwift COGは、SHIMANO HGフリーハブ互換の14Tシングルギアですが、単なるシングルギアではなく、チェーンライン調整用に左右10段階のオフセット機構が組み込まれているのが特徴です。 Zwift COGのセットアップ 購入品には紙のマニュアルが付属していないため、Zwift公式[4]のチュートリアル動画を参考にセットアップを進めるのがおすすめです。手順としては、まずZwift COGを装着し、その後チェーンラインの調整を行います。 [5] Zwift Cog (No Freehub) Set Up…

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SHIMANO SH-RC703 レビュー – シンプルながらハイエンドモデルの技術を継承したモデル

SHIMANO SH-RC703 レビュー – シンプルながらハイエンドモデルの技術を継承したモデル

シマノのロードシューズは、性能、快適性、耐久性のバランスが非常に良く定評があります。特に「SH-RC703」は、同社のハイエンドモデル「S-PHYRE RC903」の技術を継承しつつ、より手頃な価格で高性能を実現したミドルグレードモデルとして人気を集めています。 シマノのロードシューズ初代モデルのRC7(SH-RC700)を2016年の発売以来愛用してきましたが、長年の使用によりかなり傷んでしまい、デザインも時代遅れになってきたため、SPD-SL用の新しいシューズを探していました。 シマノの上位モデルのロードシューズは、これまで派手なカラーリングのデザインが特徴でしたが、今回発表された4代目となるSH-RC703は、シンプルで洗練されたデザインに一新された点が、今回の購入の決め手となりました。 ベーシックなデザイン – シンプルでスタイリッシュ SH-RC703は、RC9シリーズをはじめとするこれまでのシマノロードシューズに見られた派手なカラーリングから一転し、よりベーシックで落ち着いたデザインが採用されました。前モデルのSH-RC702のグラデーションカラーデザインから、モノトーンの単色デザインへと変更され、すっきりとしたフォルムと洗練されたシルエットが特徴です。 このシンプルなデザインは、初心者からベテランまで、幅広い層のサイクリストに受け入れられるでしょう。また、ツートンカラーのデザインが多いシマノロードシューズですが、SH-RC703では、アッパー部とヒール部で同一の素材を使用することで、より一体感のある仕上がりとなっています。 BOAダイヤルの採用 – ベルクロと樹脂パーツの削減 SH-RC703には、微調整が可能なBOAダイヤルが2つ搭載されており、走行中でもライド中の足のむくみや締め付けすぎを、片手で簡単に解消できます。2つのBOAダイヤルは着脱は面倒ですが、ロングライドを考えると、足首と足の甲部分を、個別に調整できるのは、やはり便利です。 パワーゾーンレースガイドは、シマノロードシューズの特徴ではあったのですが、上位モデルのRC9を踏襲し、本モデルから廃止となりました。また、ベルクロと樹脂パーツの廃止は、近年のロードシューズのトレンドとなっていますが、適材適所での樹脂パーツの採用は、シマノらしい質実剛健的さが感じられます。 独自のサラウンドラップ構造 – シュータンの廃止による快適性 最近のシマノロードシューズ、独自のサラウンドラップ構造が採用されているのが特徴です。圧力が均等に分散されるため、長時間の使用でも足が疲れにくく、アッパーがシームレスに足全体にフィットします。 ペダルにパワーを効率的に伝えるとともに、長時間のライドでも快適性を損なわない設計です。また、サラウンドラップ構造の採用により、従来のシュータンは廃止され、何よりシューズの着脱がしやすいのがメリットです。 カーボンソールの剛性感 – ダイレクトさと快適さの両立 SH-RC703は、ソール剛性は10とやや控えめですが、剛性に優れたカーボンソールが採用されています。踏み込んでみると心地よいダイレクトな剛性感があり、適度なシューズ全体の剛性感も、足裏全体の踏み込みをサポートしてくれています。 外面的には、初代モデルのSH-RC700や他社モデルのような、ソール全体がカーボン剥き出しのデザインではなく、ペダリングの接触面となるクリート部以外は保護されています。外面的には、いかにもカーボンソールなデザインではありませんが、内面的にはヒール部まで一体成形されたカーボンソールで覆われています。 カーボンソールは中抜きされており、クリート部までコンポジットナイロンソールの部品が嵌め込まれています。カーボンソール特有のパワー伝達のダイレクト感を提供つつ、必要以上に硬すぎないため、ロングライドでも快適に使用できる絶妙なバランスを実現されています。また、剛性感だけではなく、雨天時や洗浄時などの耐久性も期待できそうです。 WIDEモデルの選択肢 – ロングライドや冬季でも快適 幅広の足を持つライダーにとって、シマノのWIDEモデルの存在はありがたいラインナップです。SH-RC703も通常モデルに加え、WIDEモデルも展開されています。シューズのフィット感は、快適なライドに直結します。特に、長時間のライドでは、適切な幅のシューズが足の疲労を軽減するため重要です。 個人的に、シューズを選択する最重要事項は、「足が痛くならない」快適性です。また冬場には、厚手のソックスを履くことも多いため、WIDEモデルの選択肢は、通勤など、通期で使用するライダーにとって非常に有用な選択となります。…

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LOOK KEO BLADE (2024)インプレッション – KEO MAXとの違いは?

LOOK KEO BLADE (2024)インプレッション – KEO MAXとの違いは?

10年ぶりのフルモデルチェンジとされるLOOK KEO BLADE (2024)を、期待を込めて購入してみました。プラットフォーム幅の縮小による踏み心地の変化と、クリップインの向上に期待しての購入です。 結論から言うと、従来はKEO MAXとKEO BLADEは明らかな別モデルのような感覚でしたが、今回のKEO BLADEは両者の中間、もしくはKEO MAXの上位互換といった感じのオールラウンダー的な進化です。 KEO BLADE (2024)は、KEO MAXの踏み心地の良さと、従来のKEO BLADEの剛性を兼ね備えています。踏み幅や踏み心地の変化、着脱性の向上は特筆すべき点ですが、従来のプラットフォーム幅の安定感や、踏み心地の変化に違和感を感じるかもしれません。 歴代KEO BLADEの比較 前回のフルモデルチェンジのKEO BLADE 2(2014)以降は、2018年の踏み面のマイナーチェンジのみに留まっていましたが、今回はプラットフォーム全体が変更され、踏み面となるプラットフォーム幅および形状が一新されています。 KEO BLADE (2024) KEO BLADE (2018) KEO BLADE2 (2014) プラットフォーム幅 64…

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SHIMANO SH-RC302レビュー – シンプルかつトレンドが詰め込まれたエントリーモデル

SHIMANO SH-RC302レビュー – シンプルかつトレンドが詰め込まれたエントリーモデル

シマノのRC3は、2021年にラインナップされたシマノノレーシングロードシューズで、上位モデルから多くの機能を受け継ぎ、エントリーモデルの枠を超えた充実した機能を備えたロードバイクシューズのグレードです。今年、2代目モデルとしてSH-RC302にリニューアルされ、初代モデルのSH-RC300への改善点もあり、今回購入してみました。 今回のSH-RC302も、RC3グレードらしい価格帯を超える品質と機能性は維持されています。レースグレード向けの改良により価格向上はありつつも、全体的な剛性感やチープな部分は改善されており、コストパフォーマンスを重視するライダーには、間違いなくおすすめできる一足です。 SH-RC302の特徴と利点 SH-RC302は、SHIMANOのハイエンドモデル「S-PHYRE」シリーズで培われた技術を継承しつつ、現代的なトレンドを取り入れたコストパフォーマンスに優れた、高性能なロードシューズに仕上がっています。モデルナンバー的には、SH-RC301はスキップされたのでしょうか。初代モデルのSH-RC300との比較を交えて、特徴をまとめてみます。 BOAダイヤルの採用 – 素早い脱着と調整 SH-RC302も、低価格帯ながらBOAダイヤルを一つ搭載し、ベルクロとの併用もないシンプルな設計です。この価格帯では通常ベルクロや靴紐が一般的ですが、成熟が進み、ベルクロだけではなくルーティングの樹脂パーツがないのも、近年のロードシューズのトレンドではないでしょうか。 例えば、ロングライド中に足がむくんでも、BOAダイヤルを回すだけで簡単に緩められるのは大きなメリットです。また、従来のバックル式に比べてメカニカルなトラブルが少ないため、安心して使用できます。 BOAダイアル位置の変更 – 改良されたフィット感 初代モデルのSH-RC300では足首やヒール周りのフィット感に甘さもありましたが[1]、SH-RC302では、BOAダイアルの位置が一般的な高い位置に変更され、課題であったフィット感の甘さが改善され、足首からヒール周りまでのホールド感が向上しています。 初代モデルのSH-RC300では、低いBOAダイアルの位置は独自のデザイン性への寄与もありましたが、一般的な位置へ変更されました。ヒールカップの形状も変更され、SH-RC300ではが絞りこまれていた形状が、包み込むような形状に改良され、ヒールの安定性に寄与しています。 ベーシックなデザイン – シンプルでスタイリッシュ RC3シリーズは、シンプルでありながらスタイリッシュなデザインが特徴です。SH-RC302では、、アッパー部とヒール部で異なる素材が異なる、RC上位モデルのデザインが取り入れられましたが、単色をベースにベーシックなブラックやホワイト、ネイビーなどのシンプルなカラーバリエーションがラインナップされています。 S-PHYREを筆頭とするシマノノレーシングロードシューズは、トレンドを先取りしている面もあるのか、奇抜なデザインが多く、好みが分かれるところではないでしょうか。シンプルなデザインを求める方にとってSH-RC300は魅力的な選択肢です。デザインは控えめですが、細部の仕上がりには妥協がありません。アッパーのステッチや素材の質感からは、シマノの製品へのこだわりを感じます。 ソール構造の改良 – 全体的な剛性は向上 数値的なソール剛性は6と、初代モデルのSH-RC300と同じとされていますが、ソール全体の剛性は明らかに向上しています。外面的なクリート部の剛性に変化はありませんが、手の力でも歪ませられた前モデルのソール全体の柔らかさが、改善されています。 SH-RC300と同じ素材感のコンポジットナイロンソールですが、ソール部は再設計されています。ハニカム構造部のパターンは変更され、肉抜き部の面積も小さく素材の充填率が大きくなり、ソール全体の剛性感に寄与しています。ベンチレーション部の小型化は、寒冷期など、通期の利用にはありがたい変更です。 再設計されたソールは、クリート部が簡易的な 防水シールは廃止され、ナイロンカバーの嵌め込みに変更されています。ナイロンカバーは、クリート部の剛性感だけではなく、雨天時や洗浄時などの耐久性も期待できそうです。 WIDEモデルの選択肢 – ロングライドや冬季でも快適 SH-RC302は通常モデルに加え、WIDEモデルも展開されています。幅広の足を持つライダーにとって、シマノのWIDEモデルの存在はありがたいラインナップです。シューズのフィット感は、快適なライドに直結します。特に、長時間のライドでは、適切な幅のシューズが足の疲労を軽減するため重要です。…

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モンベルのサイクルレインウェアレビュー: 通勤とロングライドに最適な防水アイテム

モンベルのサイクルレインウェアレビュー: 通勤とロングライドに最適な防水アイテム

最近は、雨季に限らず、週単位で雨が降りやまないことも増え、帰宅時にゲリラ豪雨に見舞われる機会も増えてきました。近年の気象状況の変化から、雨となる日も増えてきたため、レインウェアを新調することにしました。 最近の天候の変化 毎日の自転車通勤では、降水量が1mm/hであれば、レインウェアは不要で済ませてきました。しかし、最近は雨季に限らず、天候不順な日も多くなり、帰宅時の日没時に天気が急変し、いわゆるゲリラ豪雨に見舞われる機会も増えてきました。 雨天が想定されるロングライドでも、夏場であればレインウェアを着用することは稀ですが、終日2mm/hの降雨が想定される場合には、手持ちのアウトドア用レインウェアに、サイクリング向けのレイングローブやシューズカバーを組み合わせて済ませてきました。 ただし、アウトドア全般に向けた製品のため、裾バンドが必要であったり、走行時のゴワつきやバタつき感があります。また、通勤にはオーバースペック感があり、携帯性も悪いため、通勤を主目的にレインウェアを新調することにしました。 レインウェアの新調 サイクリング用途のレインウェアは各社から販売されていますが、サイクリング分野でも老舗的なモンベルのレインウェアを試してみました。通勤の短時間での利用を考え、軽量でコンパクトなものを選択してみました。 メーカー 商品名 耐水圧 透湿性 重量 モンベル ドライテックサイクルレイン ジャケット 20000mm↑ 8000g/m²・24hrs 220g モンベル U.L.サイクル レインジャケット 20000mm↑ 15000g/m²・24hrs 161g モンベル スーパーストレッチ サイクルレイン パンツ 20000mm↑ 15000g/m²・24hrs…

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Wahoo KICKR MOVE + KICKR CLIMBを試してみて

Wahoo KICKR MOVE + KICKR CLIMBを試してみて

KICKR 2020の故障[1]により、Wahooサポート経由で日本代理店から新品購入の割引オファーがありました。KICKR MOVEは、ダンシングには不向きながらも、疲労軽減にもつながり自然なペダリングが可能となるスライド機構が導入されています。懸念としは、KICKR 2020[1]とCLIMB[2]の2回の故障を経験し、KICKR MOVEについても無償の保証期間が1年と短いことです。 購入前にWahooサポートに確認したところ、KICKR MOVEも故障箇所によっては有償の修理も期待できない[1]とのことでしたが、他社製品では手持ちのKICKR CLIMBは活用できす、再度Wahoo製品のMOVE購入に踏み切りました。 KICKR MOVEの特徴 KICKRについては、登場以来の基本性能およびデザインが踏襲されています。KIKCR MOVEについても、全体的なサイズ感や、メインコンポーネント部については従来デザインと共通です。 KICKR 2020(V5)とKICKR MOVEを比較してみても、メインコンポーネント部には、特徴的なWIFIのLEDランプが追加されている程度です。ただし、持ち運びのハンドル部が交換可能となり、より取り回しやすい位置に変更されています。 今回、KICKR MOVEに搭載されたスライド機構は、KICKRにおけるメジャーアップデートと言える刷新になりますが、いくつかマイナーな更新も合わせて、その特徴につきレビューしてみます。 ◎ MOVE – 機械式スライド機構の導入 KICKR MOVEの最大の特徴は、本題部分が前後にスライドする機構が組み込まれたことでしょう。従来の左右5°の範囲内で傾く設計であるAXISフィートも標準装備されているため、固定式のトレーナーでありながら、前後左右の移動が実現されています。スライド機構は機械式で、前後に7cm、合計14cmの範囲で動作します。 スライド動作は、実走から想像される単純な前後へのスライドではなく、振り子のような動きをします。また意図した動きではなさそうですが、スライド機構部自体にも左右1°ほどの遊びがあるため、AXISフィートに加えて左右の揺れに対しての追従性が増しています。 スライド機構は、電子的な制御もなく、耐久面も期待できます。また、ロックアウト機構も備え付けられており、バイクを装着時やトレーナーの移動時はもちろん、スライド機構をオフにし従来のKICKRのような固定ローラとして利用する機構としても活用できる点も、保険的な意味で有難い機能です。 ○ 乗降時の振り子感 スライド機構を有効にしている場合、KICKR MOVEの乗り降りは、少なからず振り子感があります。固定ローラーの感覚で粗っぽく乗降すると、スライド機構により、かなりの振り子動作が発生します。 例えれば、揺れた船に乗降する感じでしょうか。静かに乗降すれば振り子感は抑えられますし、派手に乗降しても、KICKR…

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Wahoo KICKR(2020)の故障 – 保証期間後の対応について

Wahoo KICKR(2020)の故障 – 保証期間後の対応について

2020年末に購入[1]したWhoo KICKR (2020)が故障してしまいました。サポートセンターに連絡を取りましたが、1年間の保証期間は過ぎており、サポートセンターとしては修理対応はでききないとの回答でした。残念ながら、廃棄せざるを得ない状況となり、結局は同社のKICKR MOVEの再購入[3]となりました。再購入に至るまでの、故障と問い合わせの状況についてまとめておきます。 故障状況 – 正常認識も出力が0W KICKRの故障は、特段の予兆もなく突然発生しました。Zwiftを起動して、普段通りKICKRも正常に認識され開始できたのですが、ペダルを回しても、いっこうに進みません。気がついてみると、ペダルを回してもパワーが常に「0W」の状態です。 ただ、今思えば、Zwiftの勾配にKICKR CLIMBが連動しない症状が発生したことがあったので、予兆だったのかもしれません。KICKRのLEDも正常に点灯、Zwiftのセンサー画面で認識され、ペダルを回す負荷の感触の変化もないものの、パワーは常に0Wと表示されたままの状態です。 KICKR CONNECT[2]で接続していたので、その他のANT+およびANT+FE-Cでの接続を試みましたが、いずれも同じ状況で、パワーが常に「0W」な状況は変わりませんでした。また、同様に、WahooのアプリでもKICKRは正常に認識されているもののん、アプリでもパワーが「0W」の状況でした。 Wahooサポートセンターへの連絡 今回のKICKRはWahooのダイレクトサイトでの購入品[1]です。以前にも、購入したKICKR CLIMBの故障経験もあり[1]、Wahooのサポートセンターに連絡を取りました。 STEP1: 購入経路の確認 最初に、Wahooのサポートセンターでは、ダイレクトサイトのみ購入品のみの対応ということで、購入証明書の提示とKICKR(V5)のシリアル番号の提示を求められました。ダイレクトサイト以外の購入については、基本的には購入した店舗へ連絡してから、日本代理店のインターテックでの対応となるとのことです。 また、正規代理店経由以外の並行輸入品については対応外、海外通販サイトでの購入の場合には、新品交換の依頼が基本となる旨の補足説明がありました。 STEP2: ファクトリースピンダウンによる校正 購入経路の確認を終え、Wahooサポートセンターの担当者からファクトリースピンダウン実行の指示がありました。このファクトリースピンダウンにより校正は、正確なドラッグ値を読み取り、再登録することで、アルゴリズムが使用中の出力を正確に計算できるようにする校正処理とのことです。 ただし、この校正作業は、製造時のに実施する作業であり、絶対に必要な場合を除き、行わないでくださいとの注意がありました。不適切な実施は、キャリブレーションテストでユニットに大きなドラッグが発生し、デバイスに損傷を与える可能性があるとのことです。 ○ STEP2-1: ファクトリースピンダウンの起動 ファクトリースピンダウンは、Wahooのアプリから実行できるのですが、その起動については非公開です。隠しコマンドとして実装されており、その起動方法はアプリのバージョンにより異なるようです。 基本的に、KICKR V5 (2020)以降は、自動補正のため、手動によるキャリぷレーション処理は不要とされています。ただし、この所定の隠しコマンドの入力より、通常(?)のスピンダウンと合わせて、ファクトリースピンダウンのメニューが表示されました。…

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